概要
ウルトラマンデッカー第10話のサブタイトルにして、『デッカー』のベースである『ウルトラマンダイナ』第16話「激闘!怪獣島」のリメイクと言えるエピソード。
同作で提示された、「怪獣と人間との共存」をテーマとしている。こちらはメッセージ性の強い作風となっている。
予告
怪獣を倒しては去るという行動を繰り返すネオメガス
理由を調査する中、カイザキ副隊長はかつての恩師の言葉を思い出す
次回、ウルトラマンデッカー『人と怪獣』
みんな見てくれよな!
あらすじ
突如港町にキングゲスラが出現するが、同時に謎の怪獣ネオメガスも出現。口からの熱線でキングゲスラを倒し、去っていった。
ネオメガスは先日もサドラを倒していったばかりで、GUTS-SELECTも困惑するばかり。
ネオメガスを野生の怪獣と判断したGUTS-SELECTは、ネオメガスの体に付着していた土や岩を解析し、カイザキ副隊長の指揮下でそれが含まれる地層がある場所を探していたが、その範囲があまりに広範囲であり居場所を特定できずにいた。
そんなカイザキはカナタやイチカたちとの会話で、自分がなぜ怪獣研究科になったのか、怪獣と人間はどういう関係にあるべきなのかなど様々な話題を弾ませるが、ネオメガスが去り際に暴れだそうとするも不自然に動きを止めていたことにソウマが気づく。さらにその際の脳波の波長がほぼ同じだったことから、ネオメガスは何者かに操られている可能性が浮上した。
調査の中、一人の人間が捜査線上に浮上する。元TPUの怪獣研究室室長でカイザキの恩師であるシゲナガ・マキ博士。彼女は5年前、怪獣兵器の開発に手を染めたとして組織の服務規律に違反しTPUを解任される形で去った。そしてそれを告発したのは他ならぬカイザキだったのだ。
カイザキが、彼女の行方を調べたことでとある山中に彼女の研究所があることが発覚する。そこはかつてシゲナガがカイザキと共に化石となっていたネオメガスを発見した山だった。
ネオメガスの眠る研究所で対峙するカイザキとシゲナガ。かつて純粋に怪獣の生体に興味を持っていたシゲナガは研究の過程において、怪獣の力を人類の技術で制御して利用・支配するという危険思想に囚われるようになり怪獣兵器の製造に着手。TPU追放後も怪獣兵器を欲しがるスポンサーを独自に確保し、資金援助を受けることで様々な怪獣の遺伝子を組み込みカイザキに自分の考えが正しかったと認めさせるという復讐目的でひそかにネオメガスの改造を行っていた。サドラやキングゲスラを倒していたのもネオメガスの実力を誇示するというマッチポンプだったのだ。
シゲナガはネオメガスを起動させて地上に出現。乗り込んできたカイザキとカナタを襲わせようとするが、カナタはウルトラマンデッカーに変身。怪力や熱線を活かして互角以上に立ち回るが、カイザキがシゲナガのペンダントを破壊したことでネオメガスは暴走状態に陥る。
闘争本能に任せて猛攻を仕掛け、セルジェンド光線すらも熱線で押し返してしまうが、HANE2が操るGUTSホークがデッカーを掬い上げ、さらにストロングタイプとなったデッカーに腕にかみついて抵抗するもドルネイドブレイカーを至近距離から受けネオメガスは倒された。
その後、シゲナガは駆け付けたTPUによって拘束された。カイザキは彼女に「人の命も怪獣の命も無駄な争い無しに守れる道を探したい」と訴えるも、シゲナガはそれを綺麗事とし最後まで自分の主張を変えることなく「怪獣と人間の戦いは終わらない」「完全に滅ぼすか、支配しない限り、永遠に……永遠に続く……」と捨て台詞を吐き連行されていった。
後にはネオメガスの角が墓標のようにそびえたっていた。それが新たな脅威になるとはこの時誰にも分らなかった……
余談
今話ではカナタがカイザキ副隊長を救うべく変身したが多くの視聴者はこの時点で『副隊長はデッカーの正体を知ったが黙っているのだろう』と予想していたが後に
『デッカーの正体に気付いていなかった』事が判明。
当然これに関して
『いくら何でも流石に無理があり過ぎる』
『ご都合主義が過ぎる』
という批判が出た。
関連項目
激闘!怪獣島…今作のリメイク元