代代受け継いだ未来にたくすツェペリ魂だ!人間の魂だ!
だいだいうけついだみらいにたくすつぇぺりだましいだにんげんのたましいだ
代代ツェペリー族は人類に厄災をもたらす石仮面と吸血鬼、これらを生み出した「柱の男」に命をかけて行方を追っていた。それは家族の幸福な生活を捨て、自身の命を投げ出す覚悟だった。これが元でツェペリ家は不幸な運命に遭い、末裔であるシーザー・A・ツェペリは今とは違い性格の荒れた貧民時代を過ごした。
後にシーザーは、念願の相手「柱の男」と渡りえる力を身に付けるため修行に励む好青年に成長。そして、かつての父親のように周囲の者たちを顧みず、単身宿敵との闘いに身を投じるのだった…。
宿敵の一人・ワムウとの闘いはシーザーの優勢に思えた。だが、あと一歩の所で相手の反撃に遭い致命傷を負ってしまうシーザー。瀕死の重体になり、これまでの事を省みて、最後の選択に渾身の力を込める。
それは戦友(ライバル)であるジョセフ・ジョースターが受けた猛毒を解毒する「死のウエディングリング」を、彼に託す事だった。先ほどの攻防で抜け目なく奪っていた「死のウエディングリング」を手に、最期の力を振り絞り叫ぶ―
『俺が最期に見せるのは代代受け継いだ未来に託すツェペリ魂だ!』
『人間の魂だ!』
JOJOー! 俺の最期の波紋だぜー! 受け取ってくれーッ!!
息子と知らなくても自分の命を犠牲にして救ってくれた父親のように、
ツェペリ家のシーザー・A・ツェペリは、代代続く「希望を未来へ託す運命」を受け入れるかのように、彼もまた希望(ライバル)へ未来に繋がる道筋を託す。
(指輪は)くれてやる…………
人間のようにセンチになったからではない…………
おれにとって 強い戦士こそ真理………
勇者こそ友であり尊敬する者!!
おれはおまえのことを 永遠に記憶のかたすみにとどめておくであろう
シャボン玉のように華麗で はかなき男よ
その雄姿を見届けた歴戦の戦士・ワムウは、高潔な戦士・シーザーが遺したシャボン玉に敬意を表すかのように、敢えて何もせず背を向けてその場を立ち去る。
その身尽きてもその魂は死なず…
シーザー・ツェペリ二十歳 ここに眠る。
ツェペリ家 ウィル・A・ツェペリ マリオ・ツェペリ シーザー・A・ツェペリ ワムウ
『ジョジョの奇妙な冒険 スティール・ボール・ラン』に登場するツェペリ家の青年。彼もまた、最期に戦友へ希望を託す道筋を辿る。