おお、この日が来るのをどれだか待ち望んだ事か!
この仮面の下には、人間に対する憎悪だけが隠されている。
ワシは時が来るまで自分を押さえるために、この仮面をつけた。
解説
CV:武虎
幻惑のジャングルの奥に隠されたミラージュパレスの主。
その正体はベルガーという聖都ウェンデルの光の司祭と共に闇の司祭としてウェンデルを守ってきた崇高な人物だった。
作中の動向
全編共通
本編開始前に闇の司祭時代に「光の魔法でも決して癒す事の出来ない不治の病に冒されたある1人の少女」がウェンデルを訪れる。その少女を何としても救いたいと考えたベルガーは禁呪である“転生の秘法”の解読を試みる。
その呪法の解読に成功したものの時既に遅く、その少女は病にて落命しており、彼女を救う事は叶わなかった。
彼女を救えなかった事に落胆するベルガーに追い討ちをかけるように、聖都ウェンデルは呪法に手を伸ばしたベルガーを追放処分としてしまう(ペダンの住民の発言から転生の秘法の件は表沙汰にはされておらず、闇の司祭ベルガーが反乱を起こしたためと情報改竄されている)。
さらにその呪法にかけられた闇の呪いの為に顔が歪み、一連の出来事によりその心までもが醜く歪み、自らに転生の秘法を闇の怪物「ダークリッチ」に変貌。
世界全ての生命に「死」の裁きを下し、現世を死の世界に変えるという歪んだ思想に取り憑かれてしまった。
死を喰らう男によって連れ去らわれた息子のヒースを自身に忠実な下僕となるよう洗脳、アンデッドへと変貌させる。
ケヴィンかシャルロット以外が主人公の場合
フェアリーを拉致した別の勢力によって殺されたことが死を喰らう男によって語られ、本拠地のミラージュパレスも滅亡。姿を現す前に物語から退場する。
ケヴィンかシャルロットが主人公の場合
主人公たちは各地の神獣の討伐に成功するが、これにより暗黒剣へと変異させたマナの剣が神獣の力を次々に吸収、ついに8体全てが倒された後、ミラージュパレスまでやってきた主人公たちの目の前で仮面の道士はマナの剣を破壊し、蓄積されたエネルギーを取り込む。剣に集まった神獣たちの力を吸収し、マナの女神を超える“神”となったと告げる。しかし、マナの女神の抵抗で苦しみだし、仮面の道士は女神を完全に始末し、女神の持つマナも奪うため聖域へ向かう。
主人公たちはマナの樹のもとへ辿りつくも一足遅く、マナの樹は枯れ、女神が死んだと語る。自分を追放した人間への憎悪を抑えるために着けていた仮面を外し、真の姿を現す。
自身を“死を超えた存在”と称し、不死の存在にまで上り詰めた自身を倒せるのは“マナの剣”しかないとし、全ての人間に死の裁きを下すべく、主人公たちと最後の決戦を演じる。
しかし、借り物の力では主人公たちの心にある『希望』というマナの剣を折ることはできず、敗北を喫する。不死となったはずの自分の敗北が信じられず、本当の死が訪れることとなった。
聖剣伝説 HEROES of MANA
仮面の道士となる前の闇の神官ベルガーとして登場。
心優しく責任感が強い一方で、目的の為には手段を選ばない一面を持つ。また、失敗すると全て自分のせいと思い詰めてしまう性格をしている。
ウェンデルが表立って動けない中、個人的にロジェ達と同行する。
なお、作中でも何かを探している素振りを見せているため、この時点で不治の病を抱えた少女とは出会っており、同時に転生の秘法解読に手を付けていた事がうかがえる。
闇の魔力は相当強かった模様であり、作中の竜帝配下はベルガーを「死と闇を纏う者」と呼称している。
余談
上記の通り「転生の秘法に手を出したため、ウェンデルを追放されてしまった」とヒースが語っているが、ペダン住民の話では「闇の神官ベルガーが聖都ウェンデルで反乱を起こしたが、光の司祭様に敗れて姿を消した」との会話が出てくる。
情報改竄が疑われるが、別の可能性として一度追放されたベルガーがダークリッチと化した後に聖都ウェンデルを襲撃した場合では、双方の内容に一応の矛盾は出ない。しかし、作中では明確に語られる事はないため、仔細は不明である。
転生の秘法に関しても詳細な情報はなく、どのような魔法だったのかは不明。禁断の闇の呪法とされ、ベルガーがダークリッチと化してしまった事からドラゴンクエストⅣに登場する進化の秘法に類似した魔法と思われる。不治の病を癒せる可能性も見出している事から肉体の変質、再構築に関する魔法であった可能性が高い。しかし、使用者は闇の呪いにより顔と精神を歪まされるという悪影響、ベルガーがダークリッチと化してしまった事からもかなりの危険性を持った魔法だったの事も間違いなく、禁呪とされていたのも妥当であろう。
聖剣伝説4にも似たような名前の人物が登場するが、あちらは仮面の導師で「どうし」の字が異なる。
関連項目
配下
死を喰らう男:配下