「親友の命ひとつ守れん正義に、一体なんの意味があるっちゅうんや!!!」
概要
担当神候補は犬丸。
自分で温泉を掘り当てる”発掘の才”を求めて戦いに参戦した。
性格
基本的に明朗快活だが物欲は大人しい。代わりに他人の窮地などには植木と同様、わが身をなげうってでも行動するなど、信念の強さや優しさなどを持つ少年。自身の才覚に溺れず、他者同士の能力を冷淡に観察するなど、強かさや勤勉さ持ちあわせている。
一方で能力名や文字の記入には、いいかげんとも年相応の粗ともとれるところもみせるが、空白の才の危険性などには、むしろ他の能力者以上に真剣に向き合おうとする一面も。
犬丸がカルパッチョに人質のように扱われた際には不本意でロベルト十団する等、誰かの為なら良くも悪くも必要悪にも走る(そのせいかロベルトへの忠誠心がなければ十団のメンバーの大半と違い性根も腐っていない等、十団の中では異質な存在であったが)。
自身の機転の良さ故か、地味ながら油断ならない能力ゆえか、序盤から様々な能力者などから注目されていたが、本人は、天才扱いされることや好敵手扱いされること等には、大して興味がなく、一時期はむしろ嫌悪のような感情も見せていた(もっとも、好敵手扱いしていた相手との性格の相性などの問題であった可能性もあるが)。
それが祟ったのか、原作で示唆された落とし穴なのか、自身の機転でも補いきれない武具と能力を持つ手合いと遭遇するまで、素質をもてあましていた時期もある。
能力
限定条件:息を止めている間だけ鉄に変えることが出来る。
レベル2:その変えた鉄に超磁力を与えることができる。
他の能力者に比べると地味そうな能力ではあるが、元が布であるため、様々な形にして変化させる事で、実質的にあらゆる鉄性の武具や道具を瞬時に作り出す事が可能。
佐野は自身の機転の良さを活かし、他の能力者に劣らぬどころか勝る戦いぶりを発揮する。
レベル1での破壊力こそ乏しいものの、近接、遠距離攻撃・一時退避や身体の一部拘束など、素の応用力が高い能力でもあり、上記の機転の良さも相まって、作中でもその多芸さが際立っている。地上戦だけでなく、下記の技による跳躍など、空中戦にも秀でている。
レベル2の磁力の大きさは半端なものではなく、銃器から放たれた鉛弾の弾道をほぼ直角に変えることすら出来るほど。
ただ、限定条件の関係上、特殊なくすぐり攻撃などが苦手という抜け道もある(物語の都合か、時折能力を使っている間も息を止めているのか、声に出してしまっているかと邪推しかねない要素も)
その他、意外と会得者の性格に振り回されやすい条件のようで、佐野以上に多弁さが目立つカルパッチョは持て余すばかりか、一度も使用していなかった(ビーム関連の能力などとかみ合わなかっただけという可能性もあるが)。
バトルだけでなく、日常生活でもある程度使える能力らしく、序盤では高所から落ちそうになっていた児童救助に活かしている(アニメ版ではダウジングも行っていた)。
使用技
- ブーメランカッター
鉄に変えた手拭いを戻ってくるブーメランとして投げつける。切れ味は鋭く、人肌や樹木程度は容易く切り裂ける。
レベル2と組み合わせれば、外して壁や床に突き刺さったブーメランを介し、自分や武器を磁力で移動させられる。
- 鉄槍
鋭い槍状にした鉄手拭いを投げつける。
ブーメランより使用頻度は低い。
- 鉄発条(スプリング)
平たく巻いた手拭いを足元で鉄化させる事で、瞬時にバネの反発力を生み出し跳び上がる回避技。
- 鉄板、鉄の鎧
広げた手拭いを鉄にしてシールドを作ったり、身体に巻いてダメージを減らす防具として使う。地味だが佐野の機転力がよく活きる。
- 棍棒
鉄化させた筒状の手拭いで相手を殴りつける。
シンプルだが鉄塊なので威力は侮れない。
- 超磁力球(スーパーボール)
レベル2専用技。
床に敷いた鉄手拭いの間に、手拭いを丸めて作った鉄球を置き、反発する磁力を発生させ瞬時に飛ばしぶつける。
- 超磁力突進
レベル2専用技。
床二列に並べて突き立てたブーメランカッターの間に、リニアモーターカーの様な推進磁界を発生させ、足に鉄を巻いた佐野本人がその流れに乗り頭から突っ込む荒技。
- マグネティック・電磁投射砲(スクリュー・チョーガ・ザンビル)
アノン戦の直前に編み出した新技だったが、当の本人には描写外で通じずに終わり、「内容は各自ご想像下さい」とテロップされてしまった不遇の切り札。
…しかし、2024年12月4日掲載の後日談にて詳細が明らかに。
実態は超磁力球の発展系で、手拭いから作った鉄球を、同じく手拭いを変化させた磁気を帯びる螺旋状の鉄筒に通し、レールガンの原理で超速射出するという代物。
威力は凄まじく、植木の神器『威風堂々』を貫通し、更にサルスベリの木で弾道を反らされたにもかかわらず巨大な塔を薙ぎ倒す破壊力を見せつけた。
余談
左目の火傷は4歳の時間欠泉を掘っていた時にできたもの。
彼の浴衣は左前の死に装束となっているが、それは元々作者が知らず知らずのうちに描いてしまっていたものだった。
しかしそれに気づいてからも『人は温泉につかると生き返ったと言う⇒佐野にとって温泉に入っていないときは死んでいるも同然』と考えて、敢えてそのままにしている。直すつもりは無いらしい。