概要
四皇の一角と称される大海賊『百獣のカイドウ』が手にしている武器。
劇中ではその名は語られず、SBSにて名称が判明した。
中腹から先端部にかけて疎らに大きな棘が取り付けられている黒鉄の金棒。
大体の人が「鬼の金棒」というワードから真っ先にイメージする代物をそのまま具現化したような外見の武器である。
7mを超える背丈のカイドウ(人型)とほとんど変わらないほど巨大である事を除けば、作中最強クラスの大海賊の得物にしては随分とシンプルな見た目だが、それ故に「愚直と言っても過言ではない真面目さ」を持つ一方で「暴力至上主義の戦闘狂」でもあるカイドウの人となりを表しているようにも見える。
ONEPIECEの世界では非常に優秀な武器には業物としての「位列」が存在するが、この八斎戒に関してはそれらしいものは無い事がSBSにて語られている。
しかし、では低俗なナマクラなのかと問われれば、その答えは断じて「否」である。
規格外のカイドウの剛力に振り回されても折れるどころか僅かに曲がる気配すら無く、棘の一つさえ掛ける事も無いという驚異的な耐久力を誇り、攻撃の際にはその強度がそのまま破壊力に変換されてあらゆるものを叩き潰す。
カイドウが酒に酔った勢いで振り回すだけでも、直撃してしまえばそのまま壁や地形をも突き破る勢いで空の彼方や水平線の果てまで吹っ飛ばされる事になる。
詳細な材質は不明だが、悪魔の実の能力者であるカイドウが気兼ねなく自在に振り回しているので、圧倒的な強度とは言え海楼石製ではないと思われる。
……カイドウなら多少力が抜けても問題なく振り回すかもしれないあたりが恐ろしいが。
主にカイドウが人型もしくは人獣型で戦う際に使用する。
雷鳴八卦をはじめ、この武器を用いて繰り出される技の数々は何れも必殺級の破壊力を誇る。
特に人獣型では人型よりも身体能力が強化されるため、パワーもスピードも平常時以上の脅威となる。
そして片手でも十分に扱えるが、本気になるとより力を込めやすい両手持ちになる場合が多く、この状態では最早覚醒した"神"にさえも通用するという異次元の領域。
一方で獣型の場合は単純なフィジカルや幻獣種としての能力で戦う場合が多いのであまり出番が無い。
前述したように業物としての「位列」は存在しないが、もしカイドウが手放す事があれば「伝説」として扱われるだろうとSBSにて語られている。
余談
改めて、仏教用語としての「八斎戒」とは、在家の信徒がある特定の一日だけ守るべきとされる8つの生活規則を指す。
もう少し具体的に言えば、
以上の八つの決まり事を特別な1日だけは守りなさいといったところ。
絶対にカイドウは守れない(守らない)だろうと思われる項目が幾つかある気がするが……。
というか作中では言わずもがな「飲酒をしない」は勿論のこと、「生物を殺さない」、「他人の物を盗まない」の3つ(息子の存在を考えて「性交を行わない」も含めれば4つ)をガッツリ破ってしまってる。