概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する否定者(ひていしゃ:世界の理を否定する業の器になった者)たち、番場円陣とくるる(来栖貞子)のカップリング。
2人は同じ集団・UNDER(アンダー)へ所属しており、個性は対照的で不易(バンカラ)もんと流行(ハイカラ)もんな印象の縁者。でも、そう悪くない感じもある男女。
古風と今風
初の組み合わせ登場は、ある重要存在を目標に敵対組織との競争戦で、番場円陣とくるる(来栖貞子)の男女は拠点(アジト)でお留守番役を担う場面にて。原作漫画9巻、一コマの隅っこであるが、円陣の背中へおんぶしてもらうような感じで、ピョコっと身を乗り出して他の仲間達を見送るくるるという、じわじわくる可愛らしい構図。
次の登場(原作漫画11巻)では、UNDER(アンダー)の拠点へ突如大勢が現れて驚く場面。
この時、円陣は出入口(ワープホール)の異変に気付き身構え、相方を「ぐるぐる女」と不躾に声掛け。一方のくるるは、夢を諦めない元アイドルとして魅力的姿勢(ポージング)の練習中で気付かず、ドドドっとなだれ込む多勢にぶつかってしまった。
これら上記の本編に加え、実は幕間の交流もあった2人。
2022年1月23日に公開された原作公式𝕏️(Twitter)にて、作品制作の時系列では作中展開に先行した幾つかの情報開示もされた寸話。特に、この時まで名前・性格などが不明だった男の人物像が多く明かされるのだが、内容はちょっと不憫な短話。
概すると
- 相方へ「くるくる」と実は名前を聞き間違えてる天然さ?をみせる蛮カラ男。その不躾な発言に「くるる!!」と自己意義(アイデンティティ)を強調する元アイドル。
- 先程から励んでるポーズ練習せんでも「めんこいじゃろ」と評価する方言男子。それで今度は「面が濃い」と相手が聞き間違いし、不謹慎だと憤慨するハイカラ女子。『今日は割とナチュラルメイクなんですけど!!(■指を立てながら激おこ)』
- 不憫な言われようもあってか、愛嬌事に敏感な彼女へ苦手意識が増してしまった円陣。数日後に頭が冷え誤解に気付いたのか、顔を真っ赤にして彼へ謝るくるる。
こんな感じで、改造制服を着た男の名前「円陣」が判明-なお姓名「番場」は本編にて、かなり後で明らかに-や、炎っぽい見た目から推察された否定能力「UNBURN-不燃-」が的中といった大要。これに併せて、円陣は方言話者である経歴や、くるるは活躍者(アイドル)を諦めず努力を怠らない健気さ、単純で早とちりし易かったり素直に誤りを認めるといった可愛らしさ、物語本編に先行した幾つかの人物像が垣間視える。
総じて、見た目は正反対「古風(バンカラ)と今風(ハイカラ)」だが、相性はあんまり悪くなさそうな印象を感じられる男女(カップリング)である。