千夜一夜物語(アルフ・ライラ・ワ・ライラ)
‐ランク:EX
‐種別:対王宝具
‐レンジ:―(具現化させたものに依存)
‐最大捕捉:―人(具現化させたものに依存)
求めたのは次の夜。そしてまた……次の夜。これは私の言の葉が紡いだ、終わりなき願いの物語。
『千夜一夜物語(アルフ・ライラ・ワ・ライラ)』──今宵は、ここまで。……ふふ」
由来から、王属性特攻を持つ。
厳密にはそうでなくとも、類する存在であれば、彼女の中では「王」と見做されている場合がある。
これは「彼女の語る物語」という固有結界である。
世界が信じるほどの圧倒的な存在感・現実感で語る事により、その「物語」を具現化させる。
千夜一夜物語内の登場人物や、道具や、精霊などを召喚する形となる。
本来の歴史的には正当な千夜一夜物語には存在せず、後世の創作・吸収されたとされるアラジン・アリババなどのエピソードも、英霊としての彼女の生存には有用なので使用できる。重要なのは正しさではない。王が面白がるかどうかだ。
物語(宝具)の最後は当然、こう締めくくられる。
「―――という、お話だったのです」
一巻の巻物を懐より取り出し、それを広げて真名を解放することで結界が展開される。
展開されるのは黄昏の熱砂の世界。
聳え立つ王宮、天を衝く大怪鳥、舞うは精霊、踊るは盗賊、現るは術師、燃え盛るは魔神――
目くるめく物語の末に、やがては世界は閉じられる。
……結界に引き込まれた相手さえ、物語の人物として巻き込んで。
裏技的な応用として、「対象を物語の人物に仕立てる」ことも可能。
存在の有無にかかわらず、相手を信用させ巧妙に語るほどに、具現化した虚構を現実へと落とし込み、対象を別の存在に上書きすることが出来る。特異点のアガルタは、この宝具の力を黒幕と聖杯の力で強固にブーストをかけて実体化させた、いわば疑似的な空想具現化である。
強大なバックアップがなくとも、対象を一人に絞れば同様の効果を発揮できる。さらに補佐に強力な洗脳・催眠能力を有するサポーターが入れば、より強力な登場人物に仕立てることが出来る。
また、真名解放前は「???」表記となる。