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友人キャラは大変ですか?

ゆうじんきゃらはたいへんですか

『友人キャラは大変ですか?』は、2016年から2020年までガガガ文庫で刊行されていたライトノベル。著者は伊達康。
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概要編集

 2016年12月より小学館ガガガ文庫から刊行。イラストは紅緒が担当している。


 物語の主役ではなく脇役主人公に据えたいわゆる「脇役主人公」もの。ただ、脇役ものの場合ゲームや小説の脇役に転生したというパターンが多いが、本作は現代日本において主人公が自ら進んで脇役キャラを演じるというやや珍しいパターンである。さらにいうと脇役に徹したい主人公を「主役達」が問答無用で渦中に引きずり込もうとするので、どちらかというと巻き込まれ系に近い部分もある。


 2019年11月からはマッグガーデンの漫画サイト「マグコミ」にてコミカライズが連載中。作画は横山コウヂ。オリジナル要素として、古今や知名度を問わない大量のパロディが差し込まれている。回を追うごとにどんどん加減というものが無くなっていっており、あまりの作者の引き出しの多さにニコニコ漫画ではコメント欄で説明されないと把握しきれないとまで言われている。

 ちなみに基本的には小林の顔芸や脳内イメージに限定されているので、ヒロイン自身がパロディネタをすることは稀。


用語編集

奈落の使徒編集

 奈落と呼ばれる世界の生物で、人間界を征服せんと企んでいる。人間体と使徒の形態を持っており、使徒の形態は様々な生物の獣人のような姿。

 彼らには下から順に兵卒・部隊長・将軍と位があり、各将軍は数人の部隊長を従え、その部隊長達は各々数百の兵卒を纏めている。また将軍達の名前は漢字二文字で構成されるものの、部隊長・兵卒クラスは漢字三文字で構成される。作中通して生物としての起源などが説明されることはなく、分かっている生態は以下の通り。

 ・基本的には不死身。人間界で倒されると体は蒸発し魂のみが奈落の魂眠殿に送還され、数百年かけて肉体を修復する。奈落で命を落とした場合は体が修復されることも無く本当に死に至る。

 ・性別の概念はあるものの、同族同士での生殖は不可能。しかし、異能力者や魔神の器といった特別な者となら子孫を残すことができる。

 ・新たに産まれた奈落の使徒は三年で成体に成長する。しかし一言に成体と言っても、使徒によって幼い姿であったり年寄りであったりと個体差が大きい。


魔神/四凶編集

 奈落の使徒達の首魁。コントン・トウテツ・キュウキ・トウコツの四体がおり、四凶はその総称。しかし人間界で顕現するには適応した器が必要。

 一体一体が単独で世界を滅ぼせるだけの力を持っており、彼らの内誰かが復活した時に奈落の使徒達も本格的に人間界への侵攻を開始する。しかし彼らは仲が悪いらしく、同時に複数が復活した場合はどの魔神につくかで使徒達でも争いが起きる。

 使徒と同じく不死身。しかし奈落で倒されると本当に死ぬ彼らと違い、完全に死という概念が無い。とはいえ倒されていまうとフルパワー状態になるまで長い年月を必要とする。また回復するために器となる人間の生命力を吸っており、並の人間では宿られた瞬間に生命力が吸い尽くされ死亡する。倒されて魔神の力が弱まっている時や、器の生命力が魔神の力を大幅に上回っている時には「折伏」する事ができ、そうすると器が魔神を使役する事ができる。


四神/五神編集

 人間を守護する側の神。白虎・青龍・朱雀・玄武の四神に黄龍を加えて五神。

 龍牙や四神ヒロイン達はこの神々を守護神として戦っている。


人外編集

 文字通り人ならざる者達。

 作中ではヴァンパイアやデュラハン、鬼などが登場している。人外は通常の人間では持ちえない特殊能力を持っており、例えばヴァンパイアは血を炎に変える能力、鬼なら異常なまでの生命力や戦闘能力を持っている。

 現在では人外は人間社会に混ざって普通に暮らしている。その為人外と人間の混血化が進んでおり、全ての人外が能力を使えるとは限らない。


異能力者編集

 特殊能力を持つ者達。

 純粋な人間でありながら特殊能力を持つ龍牙・汐莉・怜等が該当するが、ヴァンパイア由来の特殊能力を持つエルミーラも異能力者として扱われる。


奈落の三姫編集

 三体の将軍使徒達によるグループ。メンバーは以下の通り。

 ・魅怨

 ・呪理

 ・忌綺

 基本的に奈落の統治を中心に活動しているが、本当の結成目的は奈落でアイドルコンサートをする為。


奈落の八傑編集

 八体の将軍使徒によるグループ。メンバーは以下の通り。

 ・罵乱

 ・鰉亜

 ・灼崩

 ・弑麻

 ・災蒜

 ・屡贄

 ・颯煅

 ・跋罠

 基本的に人間界への侵攻を中心に活動している。

 

登場人物編集

 主人公。脇役を演じることが大好きな奇人。幼稚園の時に劇で演じた脇役が大好評だったことにより脇役の道に目覚め、それ以降「脇役」として多くの人物を「主役」にプロデュースしてきた。

 高校入学時に出会った龍牙を理想のヒーローになりうる存在とみなして積極的に絡んだ末に友人となる。龍牙が実際に奈落の使徒なる存在と戦う戦士であることを知った後は、何も知らないふりをして日常を過ごしつつ、その戦いを陰から観察していた。しかし後にその行為が龍牙たちにバレてしまい、メインストーリーに関わらないギャグ回専門タイプの脇役から、主役の心の支えとなる協力者タイプの脇役に転向する。さらにその後…

 脇役関連以外の嗜好は一般的な男子高校生と大差ないが、龍牙の友人になるにあたってハーレム物によくいるアホエロ悪友ポジションを演じている。


 小林が高校入学時に出会ったクラスメイト。龍牙という仰々しい名前、白髪に赤い毛が混じった美形という特異な容姿、周囲を遠ざけるような態度、中国で修業した経歴などなど、小林が求める理想のヒーローになりうる雰囲気を纏っていたことから、彼の脇役人生を捧げる主役として認定される。当初は絡んでくる小林を迷惑がっていたが、彼のこりないアプローチを受け続けた結果、出会って1年経った頃には気の置けない友人となっている。

 実は龍神を守護神とする火乃森家の跡継ぎであり、その身に龍神を宿して力を得て、「奈落の使徒」と呼ばれる侵略者と戦っている。また、奈落の使徒関連以外にもとある秘密を抱えている。


 龍牙の仲間の一人で、小林がハーレム候補と認定している人物。貧乳。

 「祝福の巫女」の異名を持ち、戦いでは回復とデバフを担当する僧侶ポジション。

 白虎を宿している。

 世界的な大企業である雪宮グループの社長令嬢。セバスチャンという専属の執事がいる。


 龍牙の仲間の一人で、小林がハーレム候補と認定している人物。巨乳。

 「斬舞の剣士」の異名を持つ凄腕の剣士で、自身の刀に真空をまとわせることでどんなものでも両断する(ちなみに刀に限らず棒状ならペンやストローでも代用できる可能性があると小林は見ている)。戦いでは龍牙とともに前衛を担当する剣士戦士ポジション。

 青龍を宿している。

 凛とした態度で同性にモテそうな雰囲気をしており、小林は公然で「麗しの剣士」などと呼んでいる。


 龍牙の仲間の一人で、小林がハーレム候補と認定している人物。

 ヴァンパイアの血を引く「常闇の血族」。戦いでは中距離戦を得意とする魔法使いポジション。

 朱雀を宿している。

 朝によく居眠りをしているが吸血鬼とは関係なく単に低血圧なだけ。


 龍牙の仲間の一人で、龍牙とは実家が隣で昔馴染みの所謂幼馴染キャラ(その事から龍牙の秘密を知っている)。

 黒亀流アーケロン拳の師範の娘で「星壁の守人」の異名を持つ。戦いでは猪突猛進に敵に突撃する格闘家武闘家ポジション。

 玄武を宿している。

 性格はマイペースでお馬鹿なバトルジャンキー。その様な性格故に後に大きなトラブルに巻き込まれる。


  • 魅怨

 シラサギ型の奈落の使徒。階級は将軍で、異名は嵐将。JK風使徒。

 後述する呪理、忌綺と共に「奈落の三姫」というグループで活動しており、次女的存在。

 とある事情から奈落の三姫全員で一郎の家に居候しており、一郎に好意を抱いている。

 家事全般が得意であり居候後は掃除、洗濯、料理、買い出し等全てを担う。その日の夕食の豪華さや、お小遣いは全て彼女の管理下にあるため、家主を差し置いて小林家の全権を確保している。


  • 呪理

 キングコブラ型の奈落の使徒。階級は将軍で、異名は幻将。蒼ヶ崎怜を超える巨乳。

 魅怨、忌綺と共に「奈落の三姫」というグループで活動しており、長女的存在。

 居候後は毎日一郎に夜這いをかけている。(一郎は指一本触れていない。)

 また奈落の三姫の長女ポジとして一郎や魅怨に甘えるつもりはなく、一郎や龍牙、ハーレム候補達が通う央明高校で養護教諭をやっている。


  • 忌綺

 エゾオオカミ型の奈落の使徒。階級は将軍で、異名は暴将。幼女。

 魅怨、呪理と共に「奈落の三姫」というグループで活動しており、三女的存在。

 居候後はスペクタクルマンという特撮物にハマっており、ヒーローではなく怪獣達を応援している。一郎や魅怨にねだって怪獣ソフビを買い集めており、お気に入りは地底怪獣ベルベロン。ホウレンソウが嫌いで、一人で風呂に入れない。普段は魅怨が風呂に入れているが、時折一郎が入れている。(流石に忌綺の裸体には興奮しないらしい。)


関連イラスト編集

友人キャラは大変ですか?2センシティブな作品

友人キャラは大変ですか?友人キャラは大変ですか?4


関連タグ編集

友人キャラ:タイトルにもなっている本作のメインテーマ。詳細は個別記事を参照


陰の実力者になりたくて!:主人公が主人公ではないキャラになろうとしたり、そのキャラになろうとすればするほどヒロイン達に好かれてしまうなど共通点があるラノベ作品。

ただし、こちらの主人公はそのポジションやその過程で発生する戦闘をごっこ遊びの一環と思い込んでいる為、世界の事情を知らずに自分の望むキャラになろうとしている、キャラ作りの為に、恋愛感情を表でも裏でも切り捨てている為、ヒロインの一方的な恋愛感情になっているなど一郎とはかなり違っている。

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