古立木斤
ふるたちここん
この記事は書きかけです。
「古立 木斤(ふるたち ここん)」とは、
東方九頭龍事変 第弐章「東方矛盾葎 ~ Miscellaneous Oxymoron.」に登場する4面の中ボスキャラのことである。
幻想郷には、そこで新聞が使われるようになった頃からいたらしい。
東方矛盾葎の異変において、キュアノエイデス・グラナティスの指示で、鴉天狗達と共に、情報収集と情報工作をしていた。
彼女は情報…それも「真実(今回の場合、宇宙的恐怖)」の持つ恐ろしさを知っており、それが人々の絆を破壊するのを防ぐため、事態の隠蔽に協力した。
彼女は知識を媒介にして感染拡大をする謎の生命体から幻想郷を護ろうとして、流言蜚語の異変を起こしてしまう。
東方矛盾葎において、彼女が象徴する形容矛盾は「古新聞」。「古いのに新聞とはこれ如何に?」というネタ。
名前 | 「古立 木斤」(ふるたち ここん) |
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二つ名 | 温故知新の工作員 |
能力 | 古い情報媒体を操る程度の能力 |
種族 | 付喪神 + 塵塚怪王 + 魔道書 + 式神 |
登場 | 東方矛盾葎4面「包み紙と九十九神 (天狗の地下道)」の道中 |
テーマ曲 | 壮健たるホームレス~土砂降り、どか雪、ドンと来い。 |
スペルカード
No. | スペルカード名 | 使用場面 | スペルカード名 | 使用場面 | |
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第1符 | 紙符「バイゴーンエキストラ」 | 4面道中:Easy / Normal | 紙符「リードオアダイ」 | 4面道中: Hard / Lunatic |
以下詳細。
古立 木斤 (ふるたち ここん / Furutachi Kokon)
名前の由来
・古立木斤 → 古 新(立+木+斤) となり、彼女の表す形容矛盾に係る。
・「木斤(ここん)」の読みは「古今(ここん)」にも係り、
文字は「析(せき:細かく分かつ事)」・・・妖怪探偵キュアノエイデス・グラナティスの助手という立場と、「木でできた斤(おの)」という矛盾に係る。
また、狐の鳴き声の擬音「コン」にも係る。
温故知新の工作員
●温故知新
《「論語」為政から》過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解をひらくこと。
「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」と訓読する。「温」を「あたためて」と読む説もある。
なお、「温古知新」と書くのは誤り。
古立木斤の「古い情報媒体を操る程度の能力」によって過去の情報を自由に引き出せることに由来。
●工作員
キュアノエイデス・グラナティスの指示で情報工作していたため。
古い情報媒体を操る程度の能力
「古い情報媒体」とは、使用されていたコミュニティ内での鮮度が落ちた情報媒体を指す。
パピルスやヒエログラフもこの能力の適用範囲に含まれるが、彼女の場合、主に古新聞を指す。
「情報」それ自体が極微の呪力を持っており、彼女はこの呪力を辿って、その情報の媒介となった物質を時空間を超え自在に呼び出し操ることができる。
質量や強度もある程度変化させることができる。
かつて一度でも出力された情報ならば、彼女の能力で呼び出すことができるため、現存しない文献を検索、再生(ただし新品にはならない)させることができる。
東方矛盾葎事変の際は時空間に歪みが生じ、本来外の世界との術的経路が遮断されるのたが、キュアノエイデス・グラナティスと龍脈の恩恵によって強固な繋がりを維持しているため無問題。
異世界の魔道書を呼び出すことすら可能となっている。
キュアノエイデス・グラナティスは古立木斤の能力を使って、古い文献や過去の事件を調べていた。
古立木斤は情報を集めることには長けているが、その情報を逐一理解することまではしていない。
一応付喪神という妖怪の一種だが、彼女の場合、特定の一品が妖怪化したものではない。
彼女は古新聞(というか鮮度が落ちた情報媒体)が集まってできた塵塚怪王の変種である。
付喪神
付喪神(つくもがみ)とは、日本の民間信仰における観念で、長い年月を経て古くなったり、長く生きた依り代(道具や生き物や自然の物)に、神や霊魂などが宿ったものの総称で、荒ぶれば(荒ぶる神・九尾の狐など)禍を齎し、和ぎれば(和ぎる神・お狐様など)幸を齎すとされる。
「付喪」自体は当て字で、正しくは「九十九」と書き、この九十九は「長い時間(九十九年)や経験」「多種多様な万物(九十九種類)」などを象徴し、また九十九髪と表記される場合もあるが、「髪」は「白髪」に通じ、同様に長い時間経過や経験を意味し、「多種多様な万物が長い時間や経験を経て神に至る物(者)」のような意味を表すとされる。
塵塚怪王
塵塚怪王(ちりづかかいおう)は、日本に伝わる妖怪の一種。名前通り、ゴミの付喪神たちの王とされる。
古立木斤は人類の文明のは発展と比例して強くなっていく強大な妖怪だったが、キュアノエイデス・グラナティスに調伏されてからは大半の力を封じられている。
魔道書
「情報」それ自体が極々微量の呪力を持っており、それが知的生物のコミュニティを廻ることによって魔術回路となる。
永い循環と発展の結果生まれたのが、古立木斤達である。 彼女には結構な数の姉妹がいるらしい。
古立木斤は書物(古新聞)の付喪神であるから、情報のノイズでできた魔道書の一種とも言える。
人類が情報のやり取りをする度に彼女らには呪力が供給されるため、その情報媒体が増え続ける限り、時間とともに彼女らはどんどん強くなっていく。
ただし、彼女は特定の「個」や「場」から変化した付喪神ではないため、自身の維持に骨組みとなる式を必要とする。
式神
式神・識神(しきがみ、しきじん)あるいは式の神とは、陰陽師が使役する鬼神のことで、人心から起こる悪行や善行を見定める役を務めるもの。文献によっては式鬼(しき)、式鬼神ともいう。
「式」とは「用いる」の意味であり、使役することをあらわす。
幻想郷でいう式神とは、PCにソフトウェアをインストールするように、憑依させることで、能力が向上する『式神』を憑けた妖怪の事である。従って式神が憑いていない状態の時もある。
古立木斤は書物の塵塚怪王である自身を媒介として、様々な鬼神や妖怪変化を憑依させている。
ただし、主導権は古立木斤のまま。
これは、「個」から生じた付喪神でない彼女が、自身の形を維持する骨組みのためだけに式神を用いるから。
性格や能力は、憑依させる式神の影響を受けるため、 キュアノエイデス・グラナティスはこの性質を逆手にとり、己の息のかかった妖狐の式をリミッターとして古立木斤に埋め込み調伏した(ことにしている)らしい。
よって 古立木斤はキュアノエイデス・グラナティスの式と言える。
キュアノエイデス・グラナティスが異世界の八雲紫ならば、古立木斤は八雲藍や橙に相当する。
ただし、八雲藍が式を指すのに対して、古立木斤は式の媒介となっている塵塚怪王を指す。
九尾の狐に対して塵塚怪王は見劣りするが、キュアノエイデス・グラナティスの助力があれば、古立木斤は九尾の狐自体を式として取り込むことができる。
日頃はリサイクル屋や内職、キュアノエイデス・グラナティスの身の回りの世話等を、進んでしている。
狐の耳と尻尾
モフモフしていて肌触りがいい。
古立木斤は取り込んだ式によって見た目と性格・能力が変化する。
狐の式はキュアノエイデス・グラナティスとの絆のようなものと考え、他の式に切り替えることはあまりない。
紙の兜
古新聞で兜にした折り紙を被っている。
紙の服
ギャグマンがで良く見られるホームレスのイメージみたく、古新聞紙を貫頭衣として着ている。
下は何も着けてない。贅沢は敵です。
紙の包み
両腿に古新聞紙でできた鞘(?)と筒状に超圧縮した大量の紙を装備している。
激しい動きをしても(いろんなものが)こぼれないのは、自身の能力で紙を固定しているため。
設定の多くが古新聞やその再利用に関連するネタで構成されている。
彼女は中ボスなので、スペルカードを使用しても、一度に使うのは一つだけである。
紙符「バイゴーンエキストラ」
古新聞をヒラヒラと風に舞い散らせる( Easy / Normal )弾幕。
バイゴーン(bygone)は「過去の~」の意。
エキストラは「号外」を意味する「((issue)) an extra (edition of a newspaper)」より。
つまり「バイゴーンエキストラ」は「過去の号外」の意であり、古立木斤の「古い情報媒体を操る程度の能力」を暗示する。
紙符「ザ・ペーパー」
R.O.Dの紙使いが元ネタ。
紙符「リキッドアブソーバー」
「液体を吸収するもの」という意味。
古新聞は雑巾代わりに使われていることから。
使用後のバッチイ紙を弾幕にするので精神的ダメージが見込まれる。
紙符「サーファクタントダスター」
直訳すれば界面活性剤の雑巾。
サーファクタント・・・界面活性剤(かいめんかっせいざい、surface active agent、surfactant)とは、分子内に水になじみやすい部分(親水基)と、油になじみやすい部分(親油基・疎水基)を持つ物質の総称。
両親媒性分子と呼ばれることも多い。
ミセルやベシクル、ラメラ構造を形成することで、極性物質と非極性物質を均一に混合させる働きをする。
また、表面張力を弱める作用を持つ。
洗剤の主成分であり、有用な性質を多くもつため、工業的に大量に合成・使用されている。
古新聞のインクが図らずしも窓拭きに適しているのはこの効果のため。
紙符「インスタントラップアッパー」
「即席で梱包するもの」の意。古新聞は梱包材代わりにもよく使われている。
ラップアップ(wrap up)には包むという意味以外にも、「ニュースの要約」や「黙る」という意味もある。
つまり「手っ取り早い結論」や「とっとと黙らせるもの」というニュアンスもある。
紙符「インスタントウェザードール」
「即席のテルテル坊主」の意。古新聞の使い道の一つ。
紙符「モックソードファイト」
「チャンバラごっこ」の意。古新聞の使い道の一つ。
東方矛盾葎の4面「包み紙と九十九神 (天狗の地下道)」の道中に登場。
東方矛盾葎異変にて、キュアノエイデス・グラナティスの支配下にある天狗達と共に、博麗霊夢達の前に立ち塞がるが、負けることも含め、隠蔽工作の一環だったらしい。
「包み紙」は古新聞の山の王である古立木斤を表し、「九十九神」は宝の山の王であるキュアノエイデス・グラナティスを表す。
後、「天狗の地下道」は「天狗」なのに「地下通路」という形容矛盾を含む。
霊夢達はずっと地下におり、この時、地上で鬼が起こした異変(次回作)には気付いていない。
「天狗の地下道」は5面の「浮遊深殿」に亜空間で繋がっている。
・キュアノエイデス・グラナティス(4面ボス)
古立木斤の主。
キュアノエイデスが「召使が欲しいから」と惹き寄せて召喚した妖怪が古立木斤である。
古立木斤は口では尊大に振舞っていても、甲斐甲斐しくキュアノエイデスの身の回りの世話をしている。
かつては支配からの解放を懸けて、キュアノエイデスに何度も勝負を挑んだことがあるが、悉く返り討ちにあった。
現在、キュアノエイデスとは「魅了」による支配を差っ引いても、彼女と供に在り続ける間柄である。
また、キュアノエイデスは道楽で妖怪探偵をしており、推理以外の全ての分野で古立木斤を扱き使っている。
古立木斤もキュアノエイデス・グラナティスもゴミと宝の違いはあれど「付喪神」と「雌狐」という因子が共通している。
古立木斤は情報収集能力に長けており、此度の天狗達のパニックを引き起こすようキュアノエイデスに指示された。
己の主が知識を媒介にして感染拡大をする謎の生命体から幻想郷を護ろうとしていたらしいことは知っているが、九頭龍事変全体の真相は聞かされていない。
・八雲藍
キュアノエイデス・グラナティスと八雲紫は霊的にも繋がった古い知り合い(仲が良いわけではない)であり、古立木斤と八雲藍はその式神である。
式同士ということもあって、古立木斤は八雲藍と張り合っている(つもり)。
八雲藍の方は大して気にしていない。
古立木斤は己を依り代にして神魔を宿すことができる。
キュアノエイデス・グラナティスの助力があれば、古立木斤は九尾の狐自体を式として取り込むことができる。
八雲紫を宿した古立木斤は多分大人びたプロポーションになると思う。
・稗田阿求
古立木斤は「古い情報媒体を操る程度の能力」によって過去の文献を呼び出すことができる。
当然、稗田阿求が記した書物も呼ぶことができる。
古立木斤の文献の召喚は、取り寄せるというより、再構築するといった方がいい。
一度でも出力された文字や絵ならば、現存しない文献や消失したメモでさえ再構築できる。
大半の情報はノイズのような物だが、そのノイズの海こそが古立木斤が生まれた場所である。
古立木斤は何度か稗田阿求に情報提供したことあるが、稗田阿求は古立木斤の能力を知らない。
古立木斤は古新聞の回収や新聞に使う紙の製造販売を受け持っている。
此度の東方矛盾葎異変では、偽の情報をばら撒いたり、天狗達の古い文献を捏造したものに摺りかえる等、パニックを煽り、情報工作をした。
多々良小傘もゴミ(ヒドイ)の付喪神であり、古立木斤はゴミの付喪神の王である。