ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

呪術師は勇者になれない

じゅじゅつしはゆうしゃになれない

菱影代理氏のライトノベル。「小説家になろう」で連載されている。毎週金曜日に更新。
目次 [非表示]

概要編集

小説家になろうで連載されているweb小説。

作者は黒の魔王と同じ菱影代理氏。2017年に書籍化したが残念ながら打ち切りとなった。


小説家になろうで定番の異世界転移モノ。クラス全員での転移。

ジャンルはダークファンタジーで魔法と剣で戦う王道の作品である。BL、GL描写あり。

作者の特色として色濃いキャラが多く登場しており、特に見どころなのは


黒の魔王でのお馴染み、ヤンデレハーレムならぬ


キチガイハーレム』


で、ある。

ハーレムを率いるのはやはり勇者。彼の為に尽くすのは美しく強く有能な少女達―――しかし

このハーレムが物語の中でこの上なく厄介極まりない

無自覚に勇者の足を引っ張り、場を乱し、犯罪に手を染め、仲間内の信頼をとことん失墜させるのである。黒の魔王のハーレムがアゲマンなら、こちらのハーレムはサゲマンと言ったところ。

読者からは苛立ちを込めて糞ハーレムと呼ばれている。


物語編集

名門・白嶺学園二年七組の生徒達は突如、大迷宮へ異世界転移してしまう。

何者から与えられた特別な力…「天職」を授かった彼らが知った残酷な救出方法。


脱出枠は―――たった三人。


モンスターが蔓延る異空間で、命を懸けるバトルロワイヤルが開始する。


主人公は最弱にして不遇の天職を与えられた「呪術師」の桃川小太郎。

肥満の女子生徒にして「騎士」の双葉芽衣子と共に、過酷な迷宮の中でも知恵と信頼で生き延びていく。

そして、正義と力を併せ持つ「勇者」の蒼真悠斗。

女神エルシオンの御子でもある彼は正しい心のままに戦に身を投じる。


異常なる大迷宮によって倫理観がねじ曲がり、戦いと喪失で狂っていく生徒達。それでも絆が産まれ、人間として成長していく。


一人で皆を守ろうとする勇者と、己の非力さから皆の協力を求める呪術師。

台頭した二人によって、生き残った生徒達は「勇者ハーレム」と「小太郎派閥」と真っ二つにわかれた。


その中で、歪んだ恋と醜悪な悪意が生還を望む小太郎達を嘲笑うかのように追い込んでいく…。


仲間内で騙し

生徒達に冤罪を着せて追放し

罵詈雑言で本性を晒し

最悪な状況を泣きまねで誤魔化す


昼ドラ以上に胸糞悪い


そして、少女達の恋に…勇者は自覚がない。





以下、ネタバレ。

実は…。編集

黒の魔王の未来譚にして続編。


登場人物(ネタバレ注意)編集

小太郎派閥編集

小太郎を筆頭に集まった生徒達。天職は一般的。派閥の中で最も人数が多い。

生徒同士での戦闘やサバイバルを経験し、異世界での生活に適応している。

能力の不足分を理解した上で協力して補っているので全員の精神がまともであり、人として成長していく。当然ながら生存者が多いのもこの派閥。


  • 桃川小太郎

物語の主人公。ショタ受け男の娘系を持つ。呪神ルインヒルデの御子。

ゲーマーで内気で大人しい性格であったが親友の裏切りと死、そして樋口の殺害等、過酷な迷宮の生活に順応し狡猾で腹黒い人物と化す。非人道的な行いを躊躇なく実行し、亡き生徒の骸骨を道具に使い、クラスメイトを捕食したゴーマは最後まで利用し尽くす。

巧みな話術と慇懃無礼な態度で相手を翻弄するのが得意で、己の非力さからクラスメイトとの協力を重視し、自らの能力を売り込む姿勢をとる。

非情でも合理的な安全策を選び、カースト上位に君臨する悠斗やそのハーレム(涼子、美波を除く)を牽制しつつ対等に渡り合い、クラスメイト達から信頼を集めていく。

そしてカリスマ性と統率力を発揮し、ヤマタノオロチ攻略戦では誰の犠牲者もなく討伐に成功する。しかしクラスメイトの毒殺を目論んだ小鳥によって冤罪を着せられ、女神エルシオンの勇者育成計画を知る。杏子と共に逃亡中に理月や切り捨てられた生き残りの五人と合流。ハーレムの涼子と美波と裏で協力し、勇者計画の阻止を目的に勇者ハーレムを利用しながらゴーマ王国を滅亡させた。

最後の学級会で双方の妥協案を提示し、本性を晒した小鳥をあと一歩まで追い詰めるが悠斗の愚行によって阻止される。残ったクラスメイトと共に洗脳の上で覚醒した勇者を封印した。

女神エルシオンとその加護を授かった小鳥に形勢は逆転されてしまうが、狂戦士に憑依した呪神ルインヒルデが降臨し勝利する。宿敵である小鳥に呪術師らしく亡きクラスメイトの亡霊で追い詰め、魂まで呪い殺した。

悠斗に対して「勇者」に相応しい人物(戦力)と見ていたが、期待を裏切られ続けられた事で幻滅し、二年七組に勇者など最初から必要なかったと見切りをつけた。

小柄で中性的な顔立ちをした少年。女子より可愛い。双葉や杏子に好意を寄せられており、彼女達を大事に想っている。またヤマジュンに横山や天道にも意識されているが、本人はノーマル。巨乳好き。

天職は呪術師。不遇な天職と言われているが、典型的な大器晩成型。

錬成、製薬等の生産や憑依魔法も扱う。ホムンクルスのレムを大事にしている。


  • 双葉芽衣子

小太郎の相棒。料理をこよなく愛し、180㎝を超える巨体と肥満体型の持ち主。

涼子と共に迷宮を探索していたが無能ぶりを発揮し、重症の末に置いていかれた。

小太郎に助けられて以降は彼に盲目的な崇拝と恋心を抱くようになり、「狂戦士」に転職。

過酷な戦闘の中で激やせし、豊満で長身の美女となる。

小太郎派閥の最高戦力として活躍し、一時は彼を傷つけた明日那を一方的に蹂躙してトラウマを植え付けた。

学園塔では料理と酒造りに貢献。ヤマタノオロチ攻略戦後に小鳥のイデアコードで洗脳されてしまい、小鳥に冤罪を着せられた小太郎に同行できず精神が不安定になる。しかしゴーマ王国襲撃中に解除され、小太郎派閥と合流。最後の学級会後、小鳥の洗脳を受けて覚醒した悠斗を倒すべく天道と共闘した。終戦後は念願叶って小太郎と結ばれ、非処女になる。

性格はお淑やかで心優しい。ただし小太郎第一主義者な為、悠斗やそのハーレムには辛辣であり、小太郎が望むならいつでも殺しても構わないと思っている。

学校では容姿故にカースト下位だったが、元から気にしていない。

天職は狂戦士。魔法はなく、純粋な物理特化型。小太郎の制作した薬で更に強化できる。


  • 葉月理月(リライト)

他の生徒達と異なる時間差で転移した。精霊の御子。

森で探索中に熊の魔獣ことキナコと出会い、種族を越えた絆を育んでいく。そしてベニヲ、コユキなど、次々に仲間に加えテイマー系主人公キャラと化す。

ヤマタノオロチ攻略戦後で逃亡中の小太郎と杏子と再会し、遅れながら自分達の現状を知る。切り捨てられた中嶋、姫野、上田、山田、芳崎と再会して経験を積み、レイナを超える精霊術士として成長を遂げた。

横山に片腕を喰われて以降は闇の精霊で造られた義腕を装着する。

ゴーマ王国滅亡後に開かれた最後の学級会で初めて参加し、本性を晒した小鳥の弱点を突くもののキナコを誘拐されてしまう。

後に小鳥の改造で人工的に聖霊と化したキナコと対峙。絆で正気を戻すことに成功するが、運悪く洗脳によって覚醒した悠斗にキナコを殺されてしまい、憎悪に支配されて闇の精霊と同化する。しかし実力差で敗北し、天送門で仲間共々追放された。

この戦闘で光と闇の精霊術士にクラスアップし、闇の精霊改め「桃影」と勇者の第三固有スキル「白の秘石」に入っていたキナコと再会を果たした。

家族や友人、家庭環境に恵まれた人生を送ってきたので能天気で楽天家な性格。

友達想いで熱い部分も持ち合わせており、根も純粋。作中では自棄になった悠斗に彼の本質を突いた事も言っている。

ちなみに殺伐した戦場の中でメルヘンチックでファンシーな役割もこなす。

イケメンだが言動が三枚目なので周囲に認識されていない。

天職は精霊術士。レイナと異なり、序盤では霊獣に恵まれなかったが八属性を扱える。その恩恵により持ち物は魔道具と化す。動物の言葉もわかる。

霊獣化させると比例して魔力を消費する。精霊と同化し、変身する事も出来る。

第二章では光と闇の精霊術士にクラスアップした。


  • 蘭堂杏子

クラスで最も成績が低い劣等生。ヒョウ柄のパンツを愛用している。

転移後は天道、野々宮、芳崎と合流して安全を得たが己の能力を上手く使いこなせず孤立してしまう。小太郎との出会いを機に彼から特訓を受け、戦力を身に着ける。以降は異性として好意を抱くようになる。

学園塔では己の能力で塔を建設し、修練でも積極的に参加した。ヤマトオロチ攻略戦後に毒殺事件が起きたときは、小鳥の狂言を鵜呑みにせず小太郎と共に逃亡。

理月と再会した後、切り捨てられた中嶋、姫野、上田、山田、芳崎と合流。野々宮達の訃報にショックを受け、皆で復讐を誓う。

最終決戦では小鳥の操作する古代兵器で重傷を負うが、『魔人化・土精霊』を取得し勝利に貢献する。終戦後は双葉の次に小太郎と結ばれた。

性格は竹を割ったようにサッパリしている。派手な容姿から不良生徒達と仲が良いが、特定の友人はいない。

小太郎への信頼から独善的な勇者ハーレム(涼子、美波は除く)を快く思っておらず、悠斗に対しても厳しめ。故に桜との特訓も含め最後まで友好的に接しなかった。

褐色肌に金髪を持つ美少女で、豊満な肉体を持つ。

天職は土魔術師。攻防に特化しており、遠距離の攻撃が得意。精霊と合体し、魔人に変身する事ができる。


  • 姫野愛理

双葉の友人。カーストに拘る悪い意味で女子らしい性格の持ち主。

横山に次いで人間から亜人種族『淫魔』と化す。転移後は中嶋と合流し、肉体関係を持ちながら進行。道中、山田、上中下トリオと再会すると今度は彼らに媚びを売り逆ハーレムを構築。中嶋が自らチームから出た後、レイナと合流すると逆ハーレムの立ち位置を奪われる。そして今度は自分が追放されて、また中嶋と行動を共にする。

第一学級会では小太郎の提案でレイナの所業を悠斗に話そうとしたが拒まれてしまう。

小太郎が追放された後、種族を見破っていた小鳥に魔物に変身させられ、明日那によってゴーマ襲撃の囮として中嶋、上田、山田、芳崎と共に切り捨てられた。

小鳥が黒幕と確信し、迷宮の中で窮地に陥るが小太郎達に救われる。最終決戦では殺された中嶋への想いで本格的に覚醒し、「愛」で小鳥に一矢報いる事に成功した。

中嶋を一度は自分勝手に見限ったが愛するようになり、彼の死には誰よりも深く悲しんだ。

『淫魔』になった事で男性の表情を読み取るのが得意になった。

種族や天職の都合上、クラスメイトの中で一番弱い。ただし小太郎の錬金で助手をこなしていたので、生産等が得意。

容姿にコンプレックスを抱いているが、クラスでは美形率が高いだけで至って平均的。

天職は治癒術士。

『淫魔』の固有スキルで異性の体液を吸収することで魔力を溜められる。


勇者ハーレム編集

悠斗を恋い慕う女子が集まった生徒達(涼子は違う)。天職は強力で、本人達もクラスではカースト上位に位置し、元から親しいので結束力は固い。

優れたスキルと勇者の庇護がある為、お綺麗な環境で過ごせた。故に地球での道徳観が抜けず、極端な正義感を持ち悠斗そっちのけで場を乱して暴走する。

涼子と美波は例外だが小太郎派閥から信頼されていない。トラブルメーカー集団(上記の二人は除く)。半分死亡し、最終決戦後は解散となった。


  • 蒼真悠斗

文武両道でクラスの中心的な人物。道場・蒼真流の後継者。本作のキチガイ製造機

チートハーレム鈍感系を併せ持つ主人公キャラ。女神エルシオンの御子。

女神エルシオンの勇者育成計画(出来レース)によって召喚された。そうと知らず異世界転移後は犠牲を出さない為に率先して戦いに身を投じる。

正義感と相応しい力を併せ持つ好漢。しかも桜、明日那、レイナ、美波、小鳥からの好意に気付かない朴念仁で、ハーレムを意識していないものの、彼女達の言い分を鵜呑みにする傾向にある。また、美女に変貌した双葉に甘い一方で愛理は対象外だったりする等、美少女には致命的なまでに優柔不断無自覚

「勇者」という立場と責任感から皆を守ろうと行動するが不殺や理想論を並べ立て独善的な思考を止める事はない為、小太郎派閥からは快く思われていない。

不遇の職で非情な面も持ち合わせながらも周囲の信頼を集める小太郎には妹と揃って感情的になり、強い劣等感と恐怖心を抱くようになる。

小鳥の陰謀によって小太郎や天道達が次々に追放された後、クラスメイトを率いるがハーレム(涼子と美波は除く)の暴走によって学級崩壊が起こる。そして明日那の暴挙で中嶋、姫野、上田、山田、芳崎を結果的に見捨て、ついに彼らや涼子、美波の信頼を失う。

そして小太郎と協力関係を結んだ涼子達に騙され、ゴーマ王国滅亡の戦力として利用された後、小太郎派閥と再会。最後の学級会で自棄になるも生存の為に小太郎の提案に乗った。

しかし小鳥が本性を晒して黒幕と判明しても倒せたチャンスを阻止する大失態を犯し、誘拐されて洗脳を受ける。覚醒に至るまで犠牲者を続出させ、最後は小鳥を除くクラスメイト全員を敵に回し、報いを受けるように両腕切断と毒漬けで封印され敗北。後に身柄は自暴自棄になった小鳥によって脱出組の一人に選ばれアストリア王国へ送還された。

小鳥の死によって洗脳魔法は解除され、副次効果で耐性を得る。回復後は今までの行動を猛省し、残された涼子と美波を守る為に自分の正義を捨てる決意をする。

余談であるが黒の魔王に登場する蒼真ハルトがおり、関連性は不明。

容姿は黒髪の長身の美形。

天職は勇者。本作の最強職。チート。複数の固有スキルを持つ。倒した相手のスキルを取得できる。


  • 蒼真桜

悠斗の妹。明日那とは幼馴染。ハーレムの一員。

実の兄(実際は血は繋がっていない)に懸想している。

潔癖な性格で頑固かつ融通が利かず、ヒステリック。周囲から「感情だけの生き物」「聖女として致命的」「正義のワガママクソ女」「ヒス魔」と言わしめる程。

序盤から仲間やチート職に恵まれたが故に転移前からの独善的な思考はそのままに兄以上の極端な正義論で行動(暴走)する。

過去の諍いから小太郎やその派閥を敵視し、彼らの正論や疑念を真っ向から感情で否定して場を幾度も乱し辛辣な態度をとり続ける。それを危ぶんだ小太郎によってヤマタノオロチ攻略戦では意図的に重要な立ち位置に組み込まれた。

宴で毒殺未遂事件が勃発した際は聖女の力を覚醒させ、全員を解毒。小鳥の狂言を鵜呑みにし、小太郎が持っていた証拠のレコーダーを勢いで破壊するという暴挙を起こす。小太郎と天道が追放された後、ハーレムが優勢となった事で小太郎派閥に高圧的になり、学級崩壊に加担した。数々の横暴は涼子や美波に見限られ、知らずに小太郎にゴーマ王国滅亡の戦力に利用された。最後の学級会で形勢が逆転され、小鳥の大暴露によって本性と計画を知った後、兄達を誘拐されぼっちになる。

その後は自棄になり引き籠っていたが、兄を救い出す為に小太郎派閥と共闘を決意。最終決戦では彼らを守り抜いて戦闘不能となる。これまで小太郎派閥には一切謝罪をしなかったものの、以前より感情的ではなくなり精神的に成長した。

黒髪黒眼の学園一の美女。

天職は聖女。治癒等の支援に特化しており、防御面でも作中では最強。


  • 小鳥遊小鳥

明日那の親友。ハーレムの一員。

実は女神エルシオンの使徒。悠斗への恋心から野心が暴走し、我が物にすべく勇者育成計画に加担。迷宮内の情報を最初から入手し、クラスメイトに提供していれば犠牲は最小限で済んだのにもかかわらず裏切り、欺き続けた。

学園塔でも悠斗以外の前では非協力な態度をとって空気を乱し、小太郎派閥からは反感を買った。

ヤマトオロチ戦で生徒達を全員殺そうと目論んだが、犠牲なくクリアしてしまった為に指導者である小太郎に毒殺未遂の冤罪を着せて本性と計画を暴露した。

その後、逆恨みと危険性から女神から与えられたチートスキルで小太郎や天道、下田を次々に追放した。塔の道中で中嶋、姫野、上田、山田、芳崎を切り捨て、間接的に悠斗の信頼を失墜させる原因を作る。小太郎の生存と涼子達の裏切りで失敗が続き、最後の学級会で自ら本性を晒してクラスメイトに襲い掛かるが、殺される寸前で悠斗に庇われ、欲していたセントラルタワーのアルビオン総督・臨時代行役に就任。

悠斗を洗脳し勇者として覚醒させ、自身は古代兵器を使役して小太郎達を襲うが、クラスメイト達の決死の作戦によって悠斗と共に敗北。愛理と小太郎の猛攻で今度こそ窮地に陥るものの、女神エルシオンの加護を急遽授けられ、形勢は逆転。しかし狂戦士に憑依した呪神ルインヒルデが降臨し、エルシオンは倒されてしまう。

最後は神命を受けた小太郎の呪術で殺されたクラスメイトの怨念に蝕まれ、見苦しくも色仕掛けで命乞いをしたが、最後は魂ごと呪い殺された。

魂と肉体は小太郎の錬成によって賢者の能力を集合化させた「小鳥箱」と化し、成仏もできず生きながら道具と化す自業自得の末路を迎えた。

気弱かつ泣き虫な性格で、同性をイラつかせる事もしばしば。本性は卑劣かつ傲慢で性根は腐りきっている。当然ながら泣くのも演技であり、作中では相手を不利な立場に追いやる為によく使っていた。小太郎曰く「アホだが頭は悪くない」との事。

勇者の生贄には明日那も入っていたものの、黒幕だとわかった上でも自らの為に戦ってくれた彼女の死にはショックを受け、友情は本物であった。悠斗を洗脳した際に肉体関係を持つが、偽りの愛には虚無しかなかった模様。ある意味、最も勇者に裏切られた人物。

しかし、最後の最後で復活アイテムや最上級の装備は自分自身が保持した事が判明し、結局は自分が一番大事であった。

幼い顔立ちに巨乳が特徴の美少女。

天職は賢者。支援、生産等のサポート。勇者のみの専用支援魔法も有する。

余談だが読者からはエセ賢者と呼ばれている。


  • 剣崎明日那

小鳥の親友。ハーレムの一員。

剣埼道場の跡取り。悠斗と決闘して負けてからは彼の婚約者の気でいる。高貴で苛烈な性格であり、古風な価値観を持つ。

極端な仲間想いで感情的になりやすく、口より先に手が出るタイプ。悠斗達には命を賭ける事も厭わないが自分が見下した相手には辛辣。弱肉強食が本能レベルで肉体に染みついているので、小太郎からは「戦闘力レイシスト」「血の気の多い蛮族」と比喩された。

転移後は杉野に庇われ、悠斗が率いるハーレムと合流した。一時期、小太郎と双葉と行動を共にしたが相次ぐ誤解で一方的な強い不信感と嫌悪を抱くようになり、小鳥に操られて小太郎を戦場に切り捨てた。

元の世界では剣士の矜持で正道を突き進んでいたものの、迷宮での過酷な生活と双葉との決闘で敗北してから徐々に歪んでいく。更にメンタルの弱さが表面的に表れ、夜は悠斗の添い寝がなければ眠れないようになった。

それでも学園塔の訓練では割と協力的でいたがヤマトオロチ攻略戦後に起きた毒殺未遂事件で小鳥の狂言を鵜呑みにし、小太郎が犯人だと本気で思い込む。その後は桜と同様に小太郎派閥に高圧的になり、小鳥に不審を抱く彼らを責め立て、学級崩壊を起こした。更にドーマの襲撃で自分達が助かる為に中嶋、姫野、上田、山田、芳崎を切り捨てた。

最後の学級会では悠斗も庇えない程にまで「犯罪者」としてクラスメイトに危険視され、追放の意味で脱出枠に選ばれた(送還先の王国貴族に無礼打ちされるだろう、という作為的なもの)。

小鳥が黒幕と判明しても彼女との友情(現実逃避)を選び、間違いを認めない程にまで落ちぶれた。最終決戦で双葉と対戦し、庇ってくれた中嶋を囮に彼諸共斬るという非道を起こす。激怒した双葉に二度も敗北し、醜い形相のまま首を折られて死亡した。遺体は小太郎によって「死んでも役に立たない女」と再利用され、小鳥を捕縛させた。

黒髪にポニーテールが特徴の美少女。

天職は双剣士。強力な攻撃力と機動力を持つ。


  • レイナ・アーデルハイド・綾瀬

悠斗達の幼馴染。日米のハーフ。ハーレムの一員。

純粋無垢かつ天然な性格。生粋の問題児にして虐めの自覚がないクラッシャー。理月よりも序盤から強力な霊獣に恵まれているのにもかかわらず、迷宮内での恐怖心から自発的に行動はしない。

山田、上中下トリオや姫野、ヤマジュンと出会うと、協調性の無さを咎めた彼女を結果的に追放し逆ハーレムを構築する。

小太郎と合流したときは彼の使役したレムとアラクネを「魔物」という理由だけで討伐した。生活態度が変わらなかった為、強制的に協力させようとする彼に反感を抱き、敵意を向けるようになる。

移動中の罠(皆は破った)で幻覚に惑わされ、天職の相乗効果で霊獣ユート生み出す。ユートへの愛着から止めようとした小太郎を殺そうとし、庇ったヤマジュンを殺害する。犠牲を出さないよう小太郎の決断により殺され、勇者ハーレムの最初の死亡者となった。

間が悪く、その現場を悠斗とハーレムに目撃されてしまい、小太郎と悠斗の因縁ができる。

本人の死は悠斗やハーレム(涼子と美波を除く)に小太郎に強烈な嫌悪と不信を植え付け、逆に小太郎やその派閥からは「死んでも迷惑をかける女」と忌み嫌われるようになった。

後に小鳥の洗脳を受けて勇者として覚醒した悠斗との闘いで、囮としてレムの変身体として使われた。作中で唯一役に立ったといえる。

作者によると悠斗と出会った事で精神的な成長ができず、中身は幼稚園児並との事。

また、本人の死は小太郎を恨んだ事による自身の行動によるもので、因果応報らしい。

外伝では家が資産家で、両親からも甘やかされおり私生活でも悠斗を巻き込んでいる。

金髪碧眼の小柄な超美少女。

天職は精霊術士。三属性の霊獣を召喚する。攻防、移動手段等応用の幅は広い。しかし理月と違い、動物との会話や道具付与もなく、自然の精霊そのものを感じ取る描写はない。


  • 如月涼子

学級委員長。ハーレムの一員。

生真面目で冷静な性格。クラスの学級委員を務めている。

転移前後共にハーレムに属しているが、悠斗でなく天道に好意を抱いている。

転移後は双葉、美波と共に行動するが足手まといで負傷した双葉を生存の為に見捨ててしまう。後に蒼真兄妹と合流し、双葉と小太郎との再会時には謝罪した。

悠斗が率いるハーレムの一員の中でも美波に並ぶ常識人かつ良心であり、小太郎に全面的に協力する。ヤマトオロチ攻略戦後に起きた毒殺未遂事件では桜の暴走で公平に取り調べができず、小太郎と杏子は逃亡してしまう。

その後も小鳥を疑い続け、小太郎に代わり指導者となった悠斗を支えるが桜と明日那の暴走でついに学級崩壊する。次いでゴーマの襲撃で中嶋、姫野、上田、山田、芳崎が明日那によって切り捨てられ、それを罰しない悠斗に美波共々見切りをつけた。

犠牲者をこれ以上出さない為に小太郎と裏で協力し、ゴーマ王国滅亡後に合流しクラスメイトとの最後の学級会=和解の場を設けた。しかし小鳥の暴露と悠斗の愚行によってご破算となってしまった。

最終手段として自らの肉体を糧に美波と共に覚醒した悠斗に封印を施し、アストリア王国へ転送された。

作中屈指の苦労人と断言できる人物。特に有能だが独善的な蒼真兄妹に頭を抱え、酒で酔ったときは暴言を吐きまくっていた。天道が好きな故に、小太郎と瓜二つの侍女「桃子」の登場には発狂し、彼の性癖に悩む事となる。

天職は氷魔術士。サポートに回るのがメインで、単体での討伐は少ない。


ヤンキーチーム編集

強すぎる天道が自由気ままに行動している。

第一回学級会が始まる前は野々宮、芳崎、蘭堂もいた。


  • 天道龍一

自他ともに認める不良で、悠斗の幼馴染兼親友。

無双俺ツエー俺様系を持つ主人公キャラ。

冷静沈着で唯我独尊な性格。迷宮でも正常を保ち、生き抜く為に敵意を持つクラスメイトの殺害は厭わない。

悠斗と合流する前から彼こそがクラスメイトを引っ張るべき存在と考えていたが、成長した小太郎と出会ってからは考えを改める。逆に独善的なままの蒼真兄妹に幾度も警告し、時には殴り諫める行動をとるようになる(桜には未遂だがやろうとはした)。

ただし生活面での協調性はなく、学園塔での生活では担当の「天道クン係」がつけられた程。

悠斗やそのハーレム(涼子と美波は除く)の暴走を抑止できる唯一の存在に加え、特殊な天職故に小鳥に奴隷契約を迫られるが拒否し、区域に隔離された。

偶然にも黒竜リベルタと契約してアルビオンベースの臨時司令官に就任し、小太郎達の救援に駆けつけた。小太郎曰く「チート返し」。

最終決戦で小鳥の洗脳を受けて覚醒した悠斗と対峙し、両腕を切断するが双葉を庇い戦闘不能となった。後日、迷宮を拠点に各地に追放されたクラスメイトを救いに姫野と旅立った。

実は同性愛者又は両刀疑惑があり、異性に関心をみせる描写は一切なく、妙に小太郎を意識した行動をとる。侍女召喚魔法の「桃子」は小太郎をイメージした為、瓜二つ(本人は頑なに否定しているが魔法自体、深層心理で実体化する)

涼子から好意に気付いているが、向き合っていない。

金髪金眼の強面の美形。日本人離れした精悍な体格の持ち主。

天職は王。勇者に次ぐチート職の一つで、従者を召喚し戦闘や補助、鑑定、収納、生産もこなす万能型。総合力という意味では覚醒前の勇者を凌駕する。


2年7組編集

第一階学級会が開始する前に死亡した生徒達。

生存者は必然的に小太郎派閥に入った。


  • 山川純一郎

渾名はヤマジュン。外伝及び本編では色々な意味で重要人物

外見は平凡だがカースト関係なく、クラス全員と平等に接する社交性を持つ好青年。観察力も高く、一部の生徒の弱みを把握しており、敵に回したら危険なタイプでもある。

作者によると幼少から毒親によって何度も死にかけた経験をしており、祖父母に引き取られた事で人間の善悪を知り、現在の身の振り方を覚えたらしい

小太郎に一目惚れしてからは距離感を考えながら一途に想い続けている(生粋のゲイではなく、好きになった相手が男だっただけ)。

転移後は小太郎と再会するまで、レイナと取り巻きの山田、上中下トリオに苦労を抱え、追放された姫野を案じていた。

幻影の罠に嵌まったレイナが産み出した霊獣ソーマの攻撃から小太郎を庇い、死亡した。

小太郎派閥が惜しむ程の人材であり、死後も仲間達から存在を惜しまれている。しかも古代語解読・序で独自に迷宮の調査をしていたので小鳥の天敵になりえた存在であった。

外伝では悠斗のハーレムへの優柔不断ぶりを真っ先に非難し、正論かつ誠実な態度で指摘。小太郎では不可能であった、糞ハーレムの影響力の自覚を促す事ができた唯一の人物と書かれた。その話のタイトルは「最も必要だった警告」。しかも小鳥と同じ中学出身な為、彼女の本性を知っていた。

上記の通り、小太郎派閥と勇者ハーレムの円滑な和解に必要不可欠だった人物で、彼一人が生存していたら犠牲者が減っていたといっても過言ではない。

余談であるがリタイアは早かったものの読者から人気は根強い。

天職は治癒術士。人格と天職が見事なまでに一致している。


キチガイ製造機編集

本作の勇者、蒼真悠斗の所業の一つ。というか十八番

悠斗と出会った女性は彼と過ごす事で急速に惹かれていき…恋に堕ちる。


この男前っぷりはクロノと共通しているが全く違うのは本人とハーレムに悪循環でしかない点である。

困った事に、彼はモテ男の自覚がない。しかも幼馴染である彼女達や美人には甘く、犯した所業も受け止めようとはしない


《業》

レイナ

幼稚園のときに悠斗と出会い、庇護を受けた事で恐ろしい程に純粋無垢で自己中心的な性格となった。転移後はクラスメイトと協力せず、身勝手な理由で小太郎を殺害しようと襲い掛かり、庇ったヤマジュンの命を奪った。

小太郎達の証言を聞いても悠斗はレイナの凶行ではなく自分を責めるだけだった。それどころか愛理が受けた追放劇を自ら聞く事を拒んだ。


悠斗が感情的な妹に注意すると泣かれるので、強く言えず彼女の極端な正義論を悪化させた。

転移後は己が正義と疑わず小太郎派閥の意見を悉く拒否して悠斗に進言し、結果的に勇者育成計画に貢献していた。

(ただし、最後の学級会ではクラスメイト(桜、小鳥、明日那以外)の信頼を失くした悠斗に正義論を拒まれた。)


明日那

悠斗は明日那が短絡的な部分があると理解していながら、転移後の彼女の過激な言動と行動を責める事はなかった。しかも独断で小太郎派閥を切り捨てた彼女を罰しなかった。

最後の学級会でも脱出枠が追放という意味だと知ると庇うばかりで、危険な本質を認めようとせず、結果的に中嶋が殺された。


小鳥

黒幕と判明しても悠斗は己の正義論を貫き、庇ったせいで生き残ったクラスメイトが更に犠牲となった。

(小太郎の計画通りに事が進んでいれば小鳥は暗殺、明日那は無礼打ちで山田、上田、芳崎、理月は追放されず中嶋は死ななかった。)


悠斗は正義感が強く、肉体や精神も強い彼の庇護を彼女達は受けていた。

皮肉にも守られたせいで本人も彼女達も精神的な成長ができず、転移後もチートと強力な天職も相まって価値観は日本にいた時と変わらなかった。

それは異世界の環境に順応できていないと同義であり、反対に一般的な天職で構成された小太郎派閥は生き抜く為に一人に頼らず協調を重視し、辛い経験を積みながら成長した。

(事実、桜は兄と離れた事で精神的に成長する。)


ここまで差が広がってしまった理由を、小太郎は悠斗の「自分の限界を認める事を恐れていた」と推測している。


そもそも転移が起こる前からハーレム(涼子、美波は除く)には問題を抱えており、悠斗を慕うばかりにレイナ、明日那、桜は彼の意見を是とし、周囲に同調圧力を押し付けていた。

しかも質が悪い事に2年7組でカースト上位に君臨する彼らにまともな意見を言えるのは極僅か。当然ながら他の生徒達は表で反発も出来ない。

異世界ではそれが最悪な方向に向かって学級崩壊を起こし、小鳥の暗躍も重なり多くの生徒達が犠牲となった。


ぶっちゃけ悠斗がハーレムを抑止できていたら、クラスはまとまっていたのである。


外伝ではあのヤマジュンがキレて「警告」を発した事で、やっと悠斗自身も己の鈍さとハーレムの圧力を理解できた。

そのヤマジュンが本編でレイナに殺されてしまったのは全くもって最悪な結末であり、彼もまた糞ハーレムの犠牲者であった。


第一幕で糞ハーレムの半分(完全犯罪者)が死に、悠斗も正気に戻り己の所業に猛省するのが…

黒の魔王でクロノのヤンデレ製造機が常に稼働していたように、第二幕が始まっても不安は消えない。


関連タグ編集

黒の魔王 男の娘 バトルロワイヤル クソゲー ハーレム

関連記事

親記事

小説家になろう しょうせつかになろう

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 6836

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました