概要
その土地に元々住む、土着の人々を指す。先住民、原住民、特定の地域に住む、ゆかりのある人々を侮蔑、差別、馬鹿にする意味で使われる。
明治時代に入り、北海道・樺太の開拓に伴い、「北海道旧土人保護法」のようにアイヌ民族を公式に「旧土人」と称している。すでにこの時代から強烈な差別的な意味を持っていた。欧米列強側の白人を土人と呼ぶことはなく、沖縄・奄美の人々や台湾、朝鮮、満州、中国、南方の植民地の有色人種へも使われるようになった。
現在でも完全に差別用語として使われており、特定の都道府県の住民を差別して「○○土人」と呼ぶことが日本のインターネットで定着した。
なお漫画家の水木しげる氏は『土と共に生きる人』という意味合いで戦時中に仲良くなったラバウルの現地民に敬意を表して『土人』と呼んでいた。これは差別語として定着していた言葉をあえて逆用しそのための徹底的な理論武装をしており、軽々しく真似をしてはいけない。