もしかして
概要
「妖怪カレー喰い女」とは、春場ねぎの漫画『五等分の花嫁』で主人公である上杉風太郎がヒロインの一人の中野五月に対して言い放った罵倒の言葉である。
由来
原作第14巻所収の最終話(第122話)「五等分の花嫁」にて(アニメでは映画版『映画 五等分の花嫁』)。
高校卒業から5年後(アニメでは2023年5月5日)、風太郎は遂に結婚式を迎えた。風太郎の高校時代の家庭教師の教え子にして友人であり、またそのうち一人は花嫁となる中野家の五つ子(一花、二乃、三玖、四葉、五月)が、風太郎の花嫁を含む自分たちへの愛を試そうと、五人全員が同じ髪型で同じウェディングドレスを身に纏い「五つ子ゲームファイナル」を仕掛けてきた。
風太郎は姉妹を次々に見破ってゆき、それぞれへの励ましの言葉をかけているが、五月を名指しした際に彼女は自分でないふりをした後に「じゃーん 五月でした!」と5年前の彼女では考えられないくらいおどけてみせたのに対し、風太郎は怒りを露わにこう言い放った。
「この…焦らせやがって…」
「この際だから言わせてもらうが お前に会ってからだ! 俺の人生が狂い始めたのは!」
「諸悪の根源! 妖怪カレー喰い女! 」
五月はこれに怯んだものの次の瞬間、
「あなたと会うまでこんなにデリカシーのない人が居るなんて想像もつきませんでした」
「あたまでっかち! 天然キス魔!」
「やっぱりあなたとは一生馬が合いそうにありません!」
と、5年前のような丁寧語混じりで言い返している。
この様子に五月以外の4人は呆れながらも、そこで三玖は「仕方ないよ。フータロー相手だとね」と納得している。
五月とカレー
五月はプロフィールに「好きな飲み物」としてカレーを挙げるくらい、カレーが好物である。原作で五月が上杉家で風太郎の妹であるらいはが作ったカレーを食べる場面は3回ある。
- 原作第1巻所収の第2話「お宅訪問」(アニメでは1期第1話「五等分の花嫁」)にて。二乃が提供した睡眠薬入りの水を飲んで昏睡状態になった風太郎を五月がタクシーで上杉家まで送り届けた。この時は風太郎に家庭教師を諦めるよう忠告して帰ろうとするが、家から風太郎を迎えに出てきたらいはに夕食を誘われ、更に涙ながらに訴えかけてくるのを断り切れず上杉家で家族3人(父・勇也、風太郎、らいは)と上杉家特製カレー(と卵焼き)を食べている。
- 原作第5巻所収の第40話「七つのさよなら②」(アニメでは2期第2話「七つのさよなら 第一章」)にて。五月が当てもなく家出したものの財布を忘れていることを三玖に聞かされていた風太郎が帰宅したとき、カレーの匂いがしたことから五月を心配してらいはにカレーを一人分容器に入れられるか聞いたところ、次の瞬間らいはに「おかわりしてもいいですか?」と尋ねる声が聞こえてきた。声のする方向を見ると、そこには台所のカレーの入った鍋が載ったコンロを前に、既に空になっている皿を持った五月がいた。もっとも、それを風太郎に見られた五月は流石にばつが悪いのか、皿で口元を隠し「お…お邪魔してます…」と恥ずかしそうに挨拶をしている。その晩、「今日は月が綺麗に見えます」と風太郎を月を見ながらの夜の散歩へ連れ出した際に、風太郎に「あんなカレーを爆食いしてたヤツに風情を説かれたくないね」と言われている。
- 原作第12巻所収の第98話「終わり掛ける日常」(アニメでは映画版)にて。風太郎が三玖との水族館デートから帰ってくると、そこにはらいはの他に、学園祭の招待状を勇也に届けに来た五月がいた。らいはが「はーい。カレーできましたよー」と声をかけると五月は「い、いただきます!」と反応している。ちなみに原作では風太郎が帰宅途中で偶然出会った勇也と一緒に帰宅しているが、アニメではこの部分に勇也は登場しない。
他に、原作第14巻所収の第117話「五里霧中ランチタイム」では、学生食堂でコロッケを2個載せたカレーを食べる場面がある(アニメ未収録)。「妖怪カレー喰い女」と呼ばれるのも宜なるかな、である。
アニメシリーズでは上記の通り1期・2期・映画で各1回、五月がカレーを食べる場面があるものの、TVスペシャル版ではその場面はない(但し『∽』のオープニングにはそのカットがある)。
ゲームの『夏の思い出も五等分』では夕食にカレーライスを作ることができる。当然話題に上がり、中野家ではカレーは誰も文句を言わないそうな。
『ごとぱずストーリー』のOPではらいはが上杉家特製カレーを作って姉妹に振る舞い、五月は平らげている。
コラボカフェでも五等分を扱う際はカレーが出てくることも少なくない。言うまでもなく五月絡みで。
上杉家特製カレーもあるが、中にはカレー風味ドリンク(E-DINER池袋)、肉まん乗せカレー(カプコンカフェ)、夏のカラフル野菜カレー(Sweet Memories)、星型ライスのぐでたまカレー(ぐでたま カフェ)、星型ドライカレーとスパイスチキン(Chugai Grace Cafe)も存在していた。
新潟米のコラボでは風太郎の「五等分レシピ」という米を使った料理が掲載されていたが、案の定五月の部分が王道カレーライスとなっていた。
余談
原作では「妖怪カレー喰い女」の読みは本項の通り「ようかいかれーくいおんな」だが、アニメやゲーム(五月以外を選んだ場合)では中の人は明らかに「ようかいかれーぐいおんな」と発声している。
本作のアニメ公式X(Twitter)アカウントは、2023年以降1月22日のカレーの日に五月の画像の付いたツイートを投稿している。
五月と肉まんとカレー
原作では上記の通り五月がカレーを食べる場面は4回あるが、五月の食い意地に関するもう一つのあだ名「肉まんおばけ」の由来である肉まんを食べる場面は第1話の1回のみである(厳密には他に第9巻所収の第74話「変化球勝負」で食べているが、カラー版ではピザまんのような彩色がされている)。
グッドスマイルカンパニーが発売したねんどろいどの五月のモデルには、小道具として彼女の食いしん坊ぶりを象徴する二つの食べ物、肉まんとカレーのパーツが付属している。
ちなみに、1月25日の肉まんの日(正しくは中華まんの日)はカレーの日から3日しか離れていない。
pixivでは
「妖怪カレー喰い女」の「喰い」が「食い」になっている「妖怪カレー食い女」での登録が見られるが、このタグの使用事例は2024年9月時点で4点確認できる。
関連イラスト
別名・表記ゆれ
関連タグ
肉まんおばけ:原作では最終話と同じ副題を持つ第1話「五等分の花嫁」で二乃が五月の食べっぷりをからかった際の台詞。
ドメスティックバイオレンス肉まんおばけ:上記を踏まえた二乃による五月への罵倒で、五月の家出の引き金になった。ちなみに、原作、アニメとも「おかわりしてもいいですか?」と同じ回である。