小次郎(ゲゲゲの鬼太郎)
からすてんぐのこじろう
CV/阪口大助
第17話で初登場。
大山で暮らしている烏天狗一族の若者で、本作における第5期の準レギュラーを務めていた黒鴉ポジションのキャラクターだと思われる。
ちなみ年齢は人間換算で中学生か高校生ぐらいと思われるが、詳細については不明。
若い故にまだまだ未熟者で詰めが甘い部分も多々見受けられるものの、根は優しく非常に真面目な好青年である。蟹坊主の一件で目玉おやじと共に大山を訪れていたまなが崖下へと転落した際に助け出して以来、彼女に想いを寄せている。しかし本人が奥手である事や、まながそっち方面ではかなりのニブチンである事も手伝って中々その思いを伝えられていないようだ。
また、一族の固定観念にさほど縛られていないらしく、(おそらく)人間と妖怪は相いれないという理由で人間と関わるべきではないと考える一族の長老とは対照的に(積極的という訳ではないだろうが)人間とも関わる事も良しと考えている節もある(その為、長老と知り合いでもある目玉おやじの呼び掛けにも全く反応しなかった烏天狗の中で彼だけが颯爽と駆けつけてまなを救出した)。
彼もまた、本作におけるテーマの1つである「人と妖怪の距離感」、「多様性の在り方」を体現するキャラクターの1人だと思われ、今後の活躍が期待される。
目玉おやじと共に大山を訪れていたまなを助け出した後、彼らを一族の隠里へと連れて行く。妖怪と人間は関わるべきではないと考える長老とその意向を重んじる一族の者たちは誰1人として彼らに全く協力しようとはしなかったが、小次郎のみは長老の考えに背き、内緒で目玉おやじ達に蟹坊主の妖術で銅像にされた人々を元に戻すため、大山の霊水を使う事を提案。
水筒一杯に汲んだ霊水を銅像にされた庄司に掛け、元に戻す事が出来ることを確認。霊水を大量に運ぼうとしていた所、やって来た蟹坊主と対峙(ちなみに小次郎の一連の行動については長老は既にお見通しだったが、見て見ぬふりをしていた模様)。
自身が忠誠を誓い大切に思っていた主君の姫の死を受け入れる事が出来ず(実際には薄々感づいており、姫の眠る境港の地で眠る為に、わざと倒されたくて一連の騒動を起こしたことが示唆されている)暴れる蟹坊主に対して六尺棒や手投げ弾のような物で応戦していた。
その後、無事に事件が解決した後はこっそりと思いを寄せるまなを望遠鏡で眺めていたが、既に彼の思いや行動を見抜きやって来た長老から蟹坊主の様にはなるなと注意されていた。
が、未だにまなを忘れられないまま修行にも身が入らなず、長老に課された彼の分身を見破る試験も突破することができなかった。結果として長老にこっぴどく叱られてしまい、ショックからその場から飛び出していってしまう。
その際にたまたま境港へと向かっていたアニエスとまなに再会。
その後、まなを「自分が落ち込んだ際に訪れる場所」へと案内し、そこからの雄大な景色を見せてあげようとする。しかし偶然にもその場所は嘗て日本征服を目論みやって来た悪魔ベリアルの魔力を封じた“やさかりの玉”が安置されている塚がある丘であった。
しばらくすると同所に霧がかかりはじめ、小次郎はまなのために霧を吹き飛ばしてあげようとした。ところが誤って塚を壊してしまい、悪魔ベリアルの封印を解いてしまった(ちなみに一連の出来事はまなの持つ『偶然力』によるものなのか、名無しが彼女に施した呪いにより『偶然力』が悪い方へと働いたためなのかは不明)。
一族の隠れ里で異変を察した小次郎はまなを伴って急いで里へと向かうも時すでに遅し。復活したベリアルの手により長老を始めとするほかの烏天狗たちは隠れ里の地下深くへと封印されてしまった。怒りと後悔の念から単身ベリアルに挑むもその実力の差は歴然で一方的に痛めつけられてしまう。更にはまなにまで危険が及びそうになる…かと思われたが西洋妖怪の長であるベアードからの招集を受けたベリアルがその場より撤退した為、九死に一生を得る。
自身が恋にうつつを抜かし、全く修行に身が入らなかった為に力不足に陥り、今回の事態を引き起こしたと落ち込む小次郎。しかしまなに、恋することは決して悪い事ではないと活を入れられ、復活。まなの言葉を胸にベリアルさえ倒せば里の皆を助け出す事が出来ると思い立ち、再戦を挑むべく立ち上がる。
その後、「アルカナの指輪」を狙いやって来たベリアルと対峙し、苦戦する鬼太郎の所に駆けつけると恋のパワー(?)で見事に“心眼”を開眼。
ベリアルの急所である心臓に六尺棒を撃ち込み鬼太郎がベリアルの撃破する反撃のチャンスを作り出すのに貢献する。
しかしベリアルの死後も彼の魔力による封印は解けておらず、再び後悔の念に囚われそうになるが、アニエスが魔法で封印を解呪、里は無事に復活を果たし長老からも一連の彼の活躍から恋についても認めてもらう事が出来た(ただし小次郎とまなの間だけだとは思うが……)
CV/中博史
大山に暮らす烏天狗一族の長。目玉おやじとは古くから付き合いがある。楓の団扇で突風を起こし自在に水を操ったり、分身の術を心得ていたりなど数々の神通力を備えており、特に後述より一族を束ねるに相応しい強大な妖力を備えていると推測される。
その一方、鬼太郎たちが人間たちと付かず離れずの一定の距離を保ちつつ人間たちの良好な関係を築いているのに対して、“妖怪は人間と関わるべきではない”との考えから人間とはほとんど関わろうとはしない。戦国時代にはとある小国の武将に加担し、その娘である姫の護衛を担っていた蟹坊主にあまり人間に関わるなと警告していたことも(もっとも昔からの一族のしきたりでそのような思想になっているのか、はたまた人間と妖怪が近づきすぎた為の悲劇や悲恋を数多く見てきた為にこのような考えを持つようになったのかは不明)。
それ故なのか、初登場となった第17話では助けを求めて来た目玉おやじからの呼び掛けを無視し、一族の1人である小次郎が里に連れて来たことでやっと対応したかと思えば(数多くの人間たち以外にも鬼太郎や猫娘、子泣き爺たちも犠牲になっているにもかかわらず)、蟹坊主の過去を話しただけであった(なお、この思想は小次郎を除いた一族の掟としている模様)。
ここまでくると古めかしい掟に縛られた頑固爺とも見えるが、蟹坊主が暴走した時は「しようがねえな」と竜巻を起こして大山の霊山を街に撒いて銅像にされた者たちを元に戻したり、過去、日本征服を目論みやって来たベリアルが暴虐の限りを尽くした際はそれを阻止するべく戦いを挑み無力化する等、自身の一族が関わった時や妖怪絡みの国の存亡がかかった大事件の際には何だかんだと言いつつも自らが事件に干渉する事もある。
また、蟹坊主の件が解決した後も小次郎に対して注意をするだけでそれ以上のペナルティは与えた様子はなく、32話ではまなへの恋煩いから修行に身が入らず成果も出せなかった小次郎に対して「人間に恋をするなどもっての外」としかり飛ばし、そのショックから小次郎が飛び出して行った後に溜息をつきながら「今どきの若い者には今までのやり方ではダメなのかもしれないなぁ~」とボヤくなど、決してただの古臭い仕来りに縛られた石頭という訳でもないようだ。
その後、復活したベリアルの報復により地底深くに封じられてしまうが、恋のパワーで奮闘し心眼を開花させ、見事にベリアルを打ち取る事に貢献した小次郎の健闘を称える。そして小次郎が人間に恋心を抱くことを許し、多少なりとも考え方が変わり始めているようだ。
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