愛のコリーダ
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あいのこりーだ
『愛のコリーダ』(L'Empire des sens)とは、1976年に公開された大島渚監督の映画。
1936年に発生した阿部定事件を基にした、性愛と猟奇の映画。
製作
日仏合作。フランス人プロデューサーのアナトール・ドーマンが大島渚に企画を持ち込み、数多のポルノ映画を監督した若松孝二が製作に就いた。
大島が自身のプロダクションである創造社を解散した後の復帰作であり、これ以降、大島が海外との合作をメインにする転機となった。
検閲を避けるため、大島はフィルムをフランスから輸入、日本で撮影した後にフランスに送り返して現像・編集するという方法を採った。
性表現
性表現は過激、というより極限に達しており、本編の半分以上が濡れ場である。
フェラチオ、張り型挿入、産卵プレイ、首絞めを含む性行為を、役者が本番で実際にしている。アダルトビデオが成立するより少し前の話であり、映画の表現としては日本初の事例となった。
この件は社会問題として大きな議論を呼んだ上、出版された今作のシナリオ本がわいせつ物に当たるとして裁判にまで発展した(結果は無罪)。
当時の日本公開版では、問題視されたシーンのカットと局部への修正が入っていた。2000年に「完全ノーカット版」がリバイバル。カット部分は修復されたが、やはり修正は入っている。
東京都中野の料亭・吉野家で、阿部定という女中が住み込みで働き始めた。
定は吉野家の主人である吉蔵に気に入られ、定もまた吉蔵に惹かれた。やがて二人は肉欲に溺れる。二人は場所もわきまえず情事にふけり、その関係は吉蔵の妻に感づかれた。
二人は吉野家を出て駆け落ちした。宿で結婚式ごっこをした二人は、食べることすら忘れて情事に没頭する。
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