ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

愛のコリーダ

あいのこりーだ

『愛のコリーダ』(L'Empire des sens)とは、1976年に公開された大島渚監督の映画。
目次 [非表示]

概要編集

1936年に発生した阿部定事件を基にした、性愛と猟奇映画


製作編集

日仏合作。フランス人プロデューサーのアナトール・ドーマンが大島渚に企画を持ち込み、数多のポルノ映画を監督した若松孝二が製作に就いた。

大島が自身のプロダクションである創造社を解散した後の復帰作であり、これ以降、大島が海外との合作をメインにする転機となった。

検閲を避けるため、大島はフィルムをフランスから輸入、日本で撮影した後にフランスに送り返して現像・編集するという方法を採った。


性表現編集

性表現は過激、というより極限に達しており、本編の半分以上が濡れ場である。

フェラチオ張り型挿入、産卵プレイ、首絞めを含む性行為を、役者本番で実際にしているアダルトビデオが成立するより少し前の話であり、映画の表現としては日本初の事例となった。

この件は社会問題として大きな議論を呼んだ上、出版された今作のシナリオ本がわいせつ物に当たるとして裁判にまで発展した(結果は無罪)。

当時の日本公開版では、問題視されたシーンのカットと局部への修正が入っていた。2000年に「完全ノーカット版」がリバイバル。カット部分は修復されたが、やはり修正は入っている。


海外での反響編集

大論争が起こったのは海外でも同様だったが、上映に成功した国ではのような熱狂が巻き起こった。

フランスでは観客が暴動のごとく押し寄せ、ロングランは17ヶ月にも及んだ。

ブラジルでも当時の興行記録を塗り替えるほど大ヒットしたという。


タイトルを引用した「愛のコリーダ」(AI NO CORRIDA)という楽曲も作られた。1980年にチャズ・ジャンケルが作曲、1982年にクインシー・ジョーンズがカバーして有名になった。「アーイノコリィダッ」というフレーズが印象的なディスコ曲で、映画の内容とは印象は異なるが。


タイトルについて編集

日本語タイトルのコリーダ(Corrida)は、「闘牛」を表すスペイン語。

フランス語タイトルの『L'Empire des sens』とは、「官能の帝国」を意味する。これはフランス人哲学者ロラン・バルトが著した日本文化論『表徴の帝国』(L'Empire des signes)のもじりである。


あらすじ編集

東京都中野の料亭・吉野家で、阿部定という女中が住み込みで働き始めた。

定は吉野家の主人である吉蔵に気に入られ、定もまた吉蔵に惹かれた。やがて二人は肉欲に溺れる。二人は場所もわきまえず情事にふけり、その関係は吉蔵の妻に感づかれた。

二人は吉野家を出て駆け落ちした。宿で結婚式ごっこをした二人は、食べることすら忘れて情事に没頭する。


キャスト編集

吉蔵 - 藤竜也

阿部定 - 松田英子

トク - 中島葵


スタッフ編集

監督・脚本 - 大島渚

製作代表 - アナトール・ドーマン

製作 - 若松孝二

撮影 - 伊東英男

美術 - 戸田重昌

編集 - 浦岡敬一

音楽 - 三木稔

助監督 - 崔洋一

製作会社 - アルゴス・フィルム=オセアニック=大島渚プロ

配給 - 東宝東和 / ギャガ・コミュニケーションズ


データ編集

公開 - 1976年10月16日 / 2000年12月2日

上映時間 - 104分

製作国 - 日本 / フランス

言語 - 日本語

レイティング - R-18


関連タグ編集

映画 / 邦画 / フランス映画 / 映画の一覧

阿部定

和壊


外部リンク編集

愛のコリーダ - Wikipedia

愛のコリーダとは - はてなキーワード

関連記事

親記事

大島渚 おおしまなぎさ

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 24255

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました