概要
桑田佳祐の楽曲。2011年2月23日発売。自身の4作目のアルバム「MUSICMAN」の17曲目として収録されており、アルバムの最後の曲でもある。
ビートルズが歌詞のテーマになっており、来日公演やルーフトップ・コンサートが歌詞中に描写されている。タイトルも同名の楽曲が由来。
桑田が愛読している雑誌「レコード・コレクターズ」の中の連載「ビートルズ来日学」に影響を受けつつ制作された。ちなみに桑田は翌年にこの連載を手掛けている人物の元夫人と楽曲を共同で制作することになった。
食道がんとの闘病を経て出演した「ミュージックステーション」で披露した際には同じくゲストだったaikoが感動し号泣した。また、竹内由恵(当時テレビ朝日アナウンサー、現在はアミューズ所属)、北川悠仁(ゆず)、家入レオがこの曲を気に入っている事を語っている。
3代目桂春蝶はこの曲を知覧特攻隊をテーマにした自身の新作落語「明日ある君へ ~知覧特攻物語~」のエンディングテーマとして桑田に許可を取ったうえで使用している。
ソロライブ「宮城ライブ 〜明日へのマーチ!!〜」「I LOVE YOU -now & forever-」で演奏された際にはアウトロで日章旗(日の丸)をバックモニターに投影させている。
映画『護られなかった者たちへ』のプロデューサーの筒井竜平は前者のライブでの一幕を観ていた事を明かしており、映画が企画された際には東日本大震災から10年後の宮城県が舞台になっている内容の影響から、桑田に対して主題歌で協力してもらう事を熱望し、結果的に実現している。
桑田・原由子夫妻と家族ぐるみで親交がある山下達郎・竹内まりや夫妻は後者のライブの横浜アリーナ公演を訪れ、この曲の際に号泣した事を明かしている。
メディアでの使用
- 三井住友フィナンシャルグループ CMソング
- 映画『護られなかった者たちへ』主題歌
関連動画
ミュージック・ビデオ
ミュージック・ビデオは日本庭園風のスタジオセットが舞台となり、アルバムのジャケットと同じシチュエーションである。
様々な解釈ができるジャケット写真のデザインは山口健司が担当。アルバムタイトルを考える会議で「明日への夜明け」「男と女」「光と影」といったイメージを持っていた桑田に対し、山口がアルバムジャケットのデザイン案を提示し、その中にすでに「MUSICMAN」と書かれており、結果的に「面白い」という理由で採用され、ジャケットも桑田が2010年4月上旬に京都市を訪れていたことが影響し採用されたもの。
当初は石庭にオブジェを乗せる案があり、リンゴのオブジェなどの候補が挙がったがしっくりこなかったため、「胎児や赤ちゃんをイメージした人間=生命力」という発想に転換し、赤いペインティングを施した女性を乗せる事となった。桑田自身もこのジャケットに対して「魂」「心臓」「胎児」「子宮」というイメージを持っていた。
つまりセンシティブな意図や政治的な意図ではない形で制作されたジャケットと言える。
その他の映像
2013年に発表された「涙をぶっとばせ!!」のミュージック・ビデオは2012年に行われた全国ツアー「I LOVE YOU -now & forever-」の映像で構成されており、2:15 - 2:17には前述のちゃんとした日の丸をバックモニターに映して歌ったシーンが使用されている。
にもかかわらず2年後にはこういった行動と正反対の解釈のデマがネット上に出てくる事になった。
2021年の映画『護られなかった者たちへ』の宣伝用に制作された60秒の予告動画であり、0:17 - 1:00の間にこの曲が流れている。
こちらは同映画のスペシャルトレーラーであり、この曲の二番が流れている。