あらすじ
世界各国で不可思議な現象が頻発していた。砂漠の真ん中に消失したはずの戦闘機や船が出現、未確認飛行物体がレーダーに引っかかり、アメリカの田舎町はポルターガイストに見舞われた。
UFOを目撃した人々は天啓を受けていた。一定周期で繰り返すメロディと、プリンのような形をした山のイメージ。それと日焼け。
インディアナ州に住むロイ・ニアリーも目撃者の一人だった。ロイは妻子を持つ身でありながら『ピノキオ』と鉄道模型が大好きという、少年の心を持った大人だった。ロイはUFO追跡に夢中になるあまり勤め先から解雇され、奇行を繰り返して妻子に逃げられた。
シングルマザーのジリアン・ガイラーもまた、息子のバリーとUFOを目撃し、その過程でロイと出会った。だがある日、バリーが未知の存在に拉致されてしまう。
政府はUFOの存在を公式発表で否定したが、裏では全力で調査を進めていた。
メロディは地球の緯度経度の情報を示していた。そこはワイオミング州デビルズタワー。それこそがあの山のイメージの正体だった。軍はワイオミングに毒ガスが発生したと報じ、住人を追い出したが、ロイとジリアンは突入する。
概要
地球人と宇宙人との、第三種接近遭遇 を描く。
話の骨格は『十戒』であり、ロイが家族を捨てて「出家」し、山で「神」に出会うという宗教的な面を持つ。
劇中に登場する宇宙船のモチーフはアイスクリーム、ネオンサイン、妖精、ビル街など。宇宙人はリトルグレイ型。中にはナナフシのごとき細長手足を持った異体もいる。
スティーブン・スピルバーグの初期の代表作の一つで、『ジョーズ』に続くヒット作となった。同時期に公開された『STARWARS』と合わせて、当時のSF映画を象徴する。
当初は低予算で企画が進んでいたが、大幅に予算を超過し、コロンビア映画の社運をかけた大作になった。結果、興行は大成功し、倒産寸前だったコロンビアは立ち直った。
オリジナルの上映版の他に、シーンを追加・編集した「特別編」と「ファイナルカット版」がある。
スピルバーグは今作について「理想、願望、思想」と述べるほど入れ込んでおり、後の『E.T.』(1982年)同様に、本人の幼少期の体験が反映されている。
父親にある夜、天体観測に連れ出されたこと。両親が離婚し、父親が家を出て行ったこと。学校でいじめに遭い、宇宙へ旅立ちたいといつも願っていたこと。大人になって、なお子供心を捨てられないこと。――それらの要素が主人公のロイとジリアンの息子バリーに集約されている。
映画監督のフランソワ・トリュフォーが役者として出演しているが、これは氏の監督した『大人は判ってくれない』に惚れ込んだスピルバーグの熱望によるもの。
キャスト
役名 | 配役 | 日本語吹き替え |
---|---|---|
ロイ・ニアリー | リチャード・ドレイファス | 入江崇史 |
クロード・ラコーム | フランソワ・トリュフォー | 井上倫宏 |
ロニー・ニアリー | テリー・ガー | 百々麻子 |
ジリアン・ガイラー | メリンダ・ディロン | 八十川真由野 |
デヴィッド・ロフリン | ボブ・バラバン | 星野充昭 |
バリー・ガイラー | ケイリー・ガフィー | 金田朋子 |
ロバート | ランス・ヘンリクセン | 宗矢樹頼 |
ブラッド・ニアリー | ショーン・ビショップ | 高森奈緒 |
トビー・ニアリー | ジャスティン・ドレイファス | 後藤邑子 |
スタッフ
監督・脚本 - スティーブン・スピルバーグ
撮影 - ヴィルモス・ジグモン / ドラズロ・コヴァックス
音楽 - ジョン・ウィリアムズ
特撮 - ダグラス・トランブル
編集 - マイケル・カーン
配給 - コロンビア映画
データ
公開 - 1977年11月16日(アメリカ) / 1978年2月25日(日本)
上映時間 - 135分
製作国 - アメリカ合衆国
言語 - 英語
pixivでの扱い
ここまで長々と書いておいてなんなのだが、映画そのものについて描かれたイラストはほんの一部のみ。
宇宙人との接近遭遇における他のケースを描いたものや、異なる作品同士のクロスオーバー(作中人物にとって未知)、あるいは作者オリジナルの宇宙生物にこのタグが付与している。
したがって、このタグで検索したときに、文字通りの意味で未知と遭遇する可能性がある。
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