曖昧さ回避
- 花くまゆうさく作の東京でのゾンビパンデミックを描いた漫画作品。※この項で説明
- THE BLUE HEARTS(ブルーハーツ)の楽曲。「東京ゾンビ(ロシアンルーレット)」
- じーざすPによる鏡音リン鏡音レンのボカロ曲。 →「東京ゾンビランド」
1.の概要
青林工藝社の『アックス』創刊号から、花くまゆうさくによって連載された長編漫画で1999年に単行本が発行された。
作者自身の工場勤務やブラジリアン柔術の経験、今まで見てきたサブカルチャーなどが詰め込まれたエンターテインメント作品であるが、ヘタウマな画風と表現によってポストアポカリプスでバイオレンスな内容なのにそれを感じさせない独特の作品になっている。
あらすじ
第1部
近未来の日本、寂れた消火器工場で働く柔術の達人ミツオ(ハゲ)と、彼に教えを乞うフジオ(アフロヘアー)は、休憩時間に柔術を練習することで友情を育んでいた。
しかし、彼らの仲の良さを妬んだ本社の藤本に言いがかりをつけられ、ミツオがタコ殴りにされてしまう。
それを見たフジオは消火器で藤本を殴り殺してしまい、不法投棄された産業廃棄物もろもろでできあがった山「黒富士」に埋めることにした。
藤本を埋め終わったミツオとフジオが立ち去った直後、産業廃棄物から漏れ出した化学物質と埋められていた死者の怨念が混ざり合い、たくさんの死体がゾンビとして蘇り始め…
第2部
それから5年後、ゾンビパンデミックにより日常が崩壊し、壁でゾンビや荒くれ者が徘徊する外界から隔絶された街の中では富裕層によって支配された貧困層の者たちは重労働を課せられていた。
混乱の中から生き残ったフジオは、富裕層の娯楽としてゾンビと戦う格闘家ゾンビファイター「ポン・フジオ」となっており、柔術の技術により無敗を誇っていた。
そんな中、プロレスのような派手さのない一瞬で終わる地味な勝ち方を続けたために疎まれ、外界で捕獲されたサイコガンダム並みだと言われる最強のゾンビと戦わされることになり…
映画
2005年公開 脚本家佐藤佐吉の初監督作品
キャスト
- フジオ:浅野忠信
- ミツオ:哀川翔
- ヨウコ:奥田恵梨華
- フミヨ:松岡日菜
- 石原:古田新太
- 本社の藤本:志賀廣太郎
- ハヤシ先生:菅原大吉
- ヨッチャン:中村靖日
- マーさん:曽根晴美
- ヨッチャンの嫁:高樹マリア
- 藤田幸一:並樹史朗
- ユカリン:谷村美月
- 秋山先生/王子:楳図かずお
- 吸血ゾンビ:森下能幸
- ドンガイラ:橋本さとし
- マーさん軍団:三浦誠己
余談
ハゲ親父のミツオを哀川翔。アフロのフジオを浅野忠信が演じることになり話題となった。
柔術の指導は原作者の花くまゆうさく自身が行い、ゾンビのサンダ役としても出演した。
原作が女っ気がない作品であったので、映画化に際しその点が追加変更されている。
その後花くま自身が監督・主演(ミツオ役)として西村喜廣がゾンビメイクを担当した、本編とは別の視点の『東京ゾンビ外伝』も制作されている。