概要
気伝武人ウォンタイガーを中心に、龍星王を除く4体の気伝獣が「新星合体」する事で完成する巨大武人。
変形したウォンタイガーの両足に星天馬、星麒麟が、肩と背中に分離した星獅子がそれぞれ合体、星鳳凰は「飛翔剣」という武器として右腕に装着される(※)。合体完了時にはウォンタイガーの後頭部が転回してその顔面を覆うマスクとなる。
ライオンと虎が珍しく同列に扱われ、マスクオフもできる良き合体である。またウォンタイガーが龍星王より大柄なのもあってか、合体後の牙大王も大連王よりやや大きめとなっている。
設定では大連王に比べて気力の発生量に優れているとされ、その気力を集中させて正拳突きを放つ「大気力パンチ」や、飛翔剣を装着した状態で同様にパンチを繰り出す「飛翔剣打ち」といった技を持つ。必殺技は飛翔剣を射出した後、胸の気伝宝珠より放出する気力によって火の鳥へと変化させ、そのまま敵を貫く「飛翔剣・木端微塵」。
1号ロボを構成するメカと合体して全く新たな合体形態となる、というパターンは前作『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の剛龍神より踏襲されているが、その剛龍神と比べると作中での登場回数はわずかに6回と少ない。加えて、第4クールに入ると物語の展開上キバレンジャーの出番も減少し、さらに複数回に亘るエピソードが連続し巨大戦自体がない回もあり、最終回に至るまで登場することはなかった。
(※ DX玩具では、星鳳凰に装着する飛翔剣用のグリップが鳥の足を模した形となっており、星鳳凰の脚としても使えるというオリジナルギミックが取り入れられている)
備考
「飛翔剣・木端微塵」を使用する際、その背後に
「其力破奸計之撃_飛翔剣伐賊如風_無敵抗魔王大牙_尚叛者木端微塵」
という漢文が浮かび上がる。これを口語訳で記すと、
「その力は奸計による撃を打ち破る。
飛翔剣は風の如く賊を伐し、
魔に抗う無敵のウォンタイガー(牙大王)は
尚も叛く者を木っ端微塵にする」
概ねこのような意味合いの文章となる。また以上の漢文からも読み取れるように、牙大王の名前を逆さから読むと「ウォンタイガー(王大牙)」になる事が、以前よりファンの間で指摘されている。
後年制作された映画『ジュウオウジャーVSニンニンジャー』では「ジュウオウニンニン・スーパー戦隊バースト」の歴代戦隊ロボのオーラの一体として登場。ここで登場する歴代戦隊ロボのうち、最強戦力のある作品はそちらが優先される傾向にあるのだが、ダイレンジャーからは理由こそ不明ながら、主人公のメカである龍星王が合体していないこちらが選択された。
関連タグ
ガンバルガー リボルガー エンジンオー セイクウオー:いずれも牙大王と同じく、虎とライオンの待遇に差が少ないロボたち
クエスター・レイ:『轟轟戦隊ボウケンジャー』に登場する敵怪人の一体。デザインモチーフとして牙大王が採用されている