概要
「生活習慣病」という用語は、従来用いられていた「成人病」対策が二次予防(病気の早期発見・早期治療)に重点を置いていたのに加え、生活習慣の改善を中心にした一次予防(健康増進・発病予防)に重点を置いた対策を推進するために新たに導入された概念である。
従来の病気とは異なり、その人個人の生活習慣が病気にかかわってくることが特徴。
近年問題になっている日本の新三大疾病のがん・急性心筋梗塞・脳卒中もこの生活習慣病に該当する。
原因
病原体や有害物質、遺伝的な要素は疾病の発症や進行に影響し、そして、
- 食習慣(栄養バランスの乱れ。例えば炭水化物などの糖質、塩分、脂質のとりすぎやビタミン不足、タンパク質不足など)
- 運動(運動不足)
- 休養(睡眠も含む)の取り方
- 嗜好(たばこやアルコール、お菓子・果物などの糖分等々)
…などの生活習慣も、多くの疾病の発症や進行に深く関わっていることが明らかになっている。
予防
予防法は、簡単に言うと「生活習慣の改善」、「早期発見」である。
原因にも記した通り生活習慣が大きく関係しているため、遺伝子的な要素は仕方がないにしても生活習慣は自分の努力次第で変えることが出来る。
主に
- 不摂生や偏食を控えてバランスが良い食生活に変える(食生活の見直し)
- 例えば緑黄色野菜や豆類・赤身肉を意識して食べる、炭水化物のみで空腹を満たさない、減塩を心掛ける…などなど
- 簡単なウォーキングなどの運動習慣を身につける
- こまめに休憩する習慣をつける、特に一日当たり最低でも5~6時間の睡眠をとる
- たばこと酒を控える
…などがある。
また、ストレスも生活習慣病を悪化させるため、適度なストレス発散も必要である。
症状が軽いうちは、日帰りで治療をしてもらうなど簡単で治療費も莫大にはかからないため、定期的に人間ドックなどを受けて「早期発見」を心がけよう。
お金がかかる、時間が取れないという問題があるだろう。
しかし、
- 重症時の治療にかかる一度の長期的な莫大なお金と時間、しかも助かるかどうかも分からない上に後遺症が残る場合もある。
- 人間ドックによる分割的なそこそこのお金と時間、早めに見つけて軽い治療で助かる見込みもある。
…あなたならどちらを選びますか?
主な生活習慣病
ここに載っているものはほんの一例である。
カテゴリー | 病名 |
---|---|
血液成分に関する病気 | 糖尿病(2型糖尿病)/耐糖能異常,高血圧/低血圧,脂質異常症 |
血管にまつわる病気 | 脳卒中 |
がん(ガン) | 胃がん |
心臓病 | 心筋梗塞(急性・慢性) |
肥満 | 脂肪肝 メタボリックシンドローム |