名探偵コナンで江戸川コナンが飲んで元の姿に戻ったものはパイカル(名探偵コナン)を、その他の意味についてはパイカルを参照
CV:江角英明(TV第1シリーズ)、村越伊知郎(ソノシート版)→野沢那智(OVA『生きていた魔術師』)→家中宏(OVA『ルパンは今も燃えているか?』)
登場作品
・(原作)ルパン三世第7話『魔術師』
・(TV)ルパン三世PART1第2話『魔術師と呼ばれた男』
・(辻真先氏の小説)小説ルパン三世
・(OVA)『生きていた魔術師』、『ルパンは今も燃えているか?』
活躍
原作&TV版
暗黒街の魔術師として恐れられている人物。原作では第7話『魔術師』に登場、アニメ版では第1シリーズの第2話『魔術師と呼ばれた男』でアニメ化され、ルパンの強敵として立ちふさがった。
名の由来はこちらに。
容貌は、前髪が顔の右半分を隠すほどに伸び、白いスーツとモスグリーンのシャツ、紫のネクタイを着こなす。
峰不二子が持っていた超硬質液体の製法を記したマイクロフィルムを狙っていたが、不二子はルパンの所へ逃げ込んだ際に彼の元に置いていった。そのことからパイカルはルパン三世へと襲いかかる事となる。その身体は弾丸(バズーカ含め)を跳ね返し、指先からは炎を出すなど、まさに魔術師と呼ぶに相応しい活躍を見せた。
しかし、後にルパンはマイクロフィルムの秘密を暴き出してしまい、更にパイカルの魔術の正体もつかまれてからは追い詰められ負けてしまった。
小説版
1982年に辻真先が著した『小説!!!ルパン三世』(出版元は集英社で、挿絵はモンキー・パンチ本人)では、全編にわたりルパンのライバルとして描写されている。
無機質な印象が強かったアニメ第1シリーズとは異なり、洒脱な言い回しを好む洗練された男として描写されている。また、変装の技術もルパンに勝るとも劣らない。
一方で、執念深さは原作同様であり、後述する妹を危機に導いた同業者や、その妹を逮捕直前にまでこぎつけた銭形警部に対しても深い復讐心を抱いていた。
今作では高粱(カオリャン)という妹が存在し、彼の片腕的な存在を務めている。
また、「暗黒街の魔術師」として一勢力を率いる資金源として、三原裕敏という表の顔で芸能プロダクションを纏めている。
アニメ第2話の内容を踏襲した第1話「ルパン死すべし」で、ルパンと1対1の対決の末に滝つぼに消えた――かに思われていたが、生死不明のままに、その後もルパンファミリーは白乾児の陰謀に引きずり込まれていくこととなる。
今作では「不死身の肉体」よりも、相手を意のままに操る催眠術が彼の最大の武器として描かれており、「男爵先生」と謳われる天才的犯罪者や、人気俳優である薬師丸しのぶらを意のままに操ってみせたのみならず、峰不二子すら欺いてみせた。
最終話ではルパン三世をネタにしたスラップスティックコメディー映画をダシに、ルパン本人と銭形警部をおびき寄せ、催眠暗示によって邪魔者2人を片付けようとするが、2人が次元大介、石川五エ門、不二子の救援によって暗示から逃れたことに加え、ルパンが自身の秘密をすべて前もって見抜いていたことを知るや、潔く負けを認め、第一話で自らの替え玉として散った妹の後を追うように断崖から跳び下りた。
OVA『生きていた魔術師』(2002年)
色んな意味でネタバレをされた挙句に大火傷を負ったものの見事に復活を果たす。天球の水晶を狙って世界を破滅に導こうと動き出すが、またもや不二子に先を越されて邪魔をされることとなり、執拗に追い回した。
ルパンに対しては非常に根深い恨みを持ち、時には銭形警部に化けてルパンを追い回した。また原作やTV版と違って、本物の魔術師として降臨しており、瞬間移動や空中浮遊術を見せつけた。
しかし大火傷の傷が原因で夜間での行動に限られてしまうのが欠点。これは人工培養した人工皮膚が、太陽の光に弱かったためだとされる。
己の目的を成し遂げる一歩手前まで来たが、ルパンの待ち伏せによって暗い海の底へ沈められてしまう。
OVA『ルパンは今も燃えているか?』(2018年)
科学者魔毛狂介の開発したタイムマシンによって過去に送られたルパンが最初に出会った人物として登場。
時系列としては第1シリーズ第2話途中のパイカルのようで、当初は事情を理解していなかったルパンに「お前は死んだはず…」と言われたが、ルパンに敗れる前の時間のパイカルなので当然ルパンの台詞の意味を理解出来ず彼に襲いかかる。
執着にルパンを狙うが、ルパンを追い共にタイムスリップしてきた銭形の車に跳ねられフェードアウト(この時銭形は人を轢いてしまった事に焦るが、トリックを知っているルパンに「そいつは死なないから大丈夫」と言われた)。
この時代では過去改変は起きていないのでその後はアニメ版と同じ展開になったと思われる。
・タグとしてはカタカナ表記のパイカルが多い。
能力の秘密
原作&TV版
上記した通り、身体(全身)は非常に頑丈で、拳銃からバズーカを問わずして効果が無い。指先からは火炎放射を放つことができ、空中を浮遊する事も出来る。
しかし、それは全て嘘っぱちで、魔術ではないことが暴かれてしまった。身体の強靭さは超硬質液体による効力であり、火炎放射は超小型の火焔放射器として応用したもの、空中浮遊に至っては単なる透明な硬質ガラスを置いてあっただけというものだった。
OVA『生きていた魔術師』
科学力を応用した力は一切使ってはおらず、正真正銘の魔術師として登場した。テレポーテーション、サイコキネシス、空中浮遊などを使って見せた。
余談
彼の英字表記は「Pycal」が主流だが、以前にメディコムトイから発売された12インチアクションフィギュアのパッケージでは「Paical」と表記されるなど、一定してはいない。ただ、いずれにしろ名前の元になった同名の中国酒のピンイン表記とは異なる。