概要
ネット用語の一種。
ノースリーブや半袖の衣服と、長手袋やアームカバーの間に出現する、露出している肩や二の腕や腋のこと。「絶対腋域」という言い方もある。
絶対領域においてニーソが太ももに食い込んでいるのが好まれるのと同じように、長手袋が二の腕に食い込んでいるのが好まれやすい傾向がある。
また、長手袋やアームカバーの質感、浮き出る腕のラインなども相対領域を魅力的にする大事なフェティッシュポイントである。
腕フェチ・長手袋フェチ・腋フェチとの関連性が非常に高い。
ただし、ネット上の古い書き込みなどを見ると、これ以外の意味で「相対領域」の用語を使っている例が多く見られる。
これは、本来の『相対領域』の意味が忘れられかけた結果、色々な人が自らのフェチ部位の素晴らしさを強調するために「この部位こそ絶対領域の対義語、つまり相対領域と呼ぶにふさわしい!」という風にこの言葉を用いていた時期があったため。
なお、「ミニスカニーソに『絶対』なんて言葉はふさわしくない、『相対領域』とすべき」と主張する人が時々いるが、そもそも絶対領域という言葉はA.T.フィールド(絶対不可侵領域)から取られたものであるという説を踏まえると、このような指摘はあたらない。
絶対領域は絶対領域、相対領域は相対領域として別々に棲み分けがなされていることに注意したい。
初音ミクや博麗霊夢が相対領域持ちキャラの代表例とされることもある。
彼女たちの腕を想像すれば、相対領域がどういう部位の事なのかイメージしやすいかもしれない。
長手袋やアームカバーが創作物のキャラクターの着用品としてよく描かれることもあって、絶対領域ほどではないものの割と一般的なフェチ部位のひとつとなっており、「相対領域」タグが付いていないものも含めこれを描いているイラストは多い。
このような露出した肩を何と呼ぶのか分からず、困惑した経験のある方は多いのではなかろうか。もっと流行れ。
起源
「相対領域」という概念のはっきりとした起源は分かっていないが、絶対領域と同じく伺か周辺で生まれた可能性が高い。
「Encyclopedia of 伺か」では、相対領域について「露出している肩」と書かれている。
「スカートとオーバーニーに挟まれたふとももが『絶対領域』なら、肩出しの服と長手袋に挟まれた肩は『相対領域』とでも呼ぼう」という発想から生まれたと思われる。
上記リンク先の最古のInternet Archiveを見る限り、2002年頃にはすでにこの言葉が用いられていたようだ。
かつての用例
ただし、かつてのpixivにおけるタグの用例を見ると、正直なところ細かい用法は定まっていなかった。
そもそも絶対領域という用語を知った以上、衣服の間から肌がのぞく他の部分も何かそれっぽい言葉で呼んでみたくなるのが人情である(多分)。
そこから「膝丈スカートとハイソックスに挟まれた脛は?」「袖口と手袋に挟まれた手首は?」などの数々の問いが生まれ、それら全般の仮称として「相対領域」が用いられる側面もあったようだ。名前通り、指しているものがまさしく相対的な言葉である。
そもそも「相対領域」という名前自体がふさわしくないのではないかという見方もあった。要するに、「相対」という言葉に「露出した肩」という要素を一対一で結びつけるのは無理があるのではないか、ということである。『絶対』の対義語が『相対』であることは明らかだが、実際問題として「じゃあ『太もも』の対義語は『肩』なのか?」というとかなり微妙なところではある。上述のような様々なフェティッシュな露出部位の総称としてこの言葉が使われていたのも、このような曖昧さが背景にあるものと思われる。
筆者がネット上で利用例を確認した、「露出した肩」以外に『相対領域』と呼ばれていた(いる)ものの一部を以下に列挙する。なお、いずれの利用例も定着していた(いる)とは言い難く、他に一般的な呼び方が存在するものもある。
混乱を招きかねないため、ここに挙げたものを含め、「露出した肩」以外の概念を「相対領域」と表すのはあまりオススメしない。
- ロングスカートと靴・ハイソックスの間の脛やくるぶし
- 下乳・横乳・上乳
- へそ出し・へそチラ
- 膝・ひざ裏
- チャイナドレスなどのスリットからチラ見えする太ももや脚(関連:魅惑のふともも)
- 露出した日焼けの痕
- ずり下がってサイハイソックスやニーハイソックスのようになったタイツ
- ホットパンツやショートパンツによってできた絶対領域
余談だが、2009年頃のニコニコ大百科にて、いわゆるへそチラ(と言うより腹チラに近いだろうか?)を「黄昏領域」と呼んではどうかと提唱があった(実際に記事も作成されている)。
しかし2016年10月・2019年11月のどちらの時点でもpixivのタグは0件だったことを見ると、どうやら広まらなかったらしい。
また2014年頃のTwitterでは、スカートからはみ出たスパッツを「シュヴァルツシルト領域」と呼ぼうという提唱があった。こちらは黄昏領域よりも話題になり一部ネットメディアでも取り上げられたが、一時的な流行に終わりやはり定着しなかった。
提唱した人物がいた訳ではなく、レギンスとアンクルソックスの間から見えるくるぶしを「逆絶対領域」とう呼ぶ動きがSNSで見られたが、膝上スパッツの太もも部分の意味で使う人もいたため、定着しなかった。
現状
上記のような「(衣服と衣服の間で)露出した肩・上腕部」という要素にセクシーさ・フェティッシュなものを感じる人は多く、長手袋フェチの人も少なくない。
また、版権・オリジナルを問わず、創作キャラクターの衣服としてノースリーブや長手袋がよく用いられるというのも事実。
そのためか相対領域を備えたキャラクターも多く、pixivにもこれを描いたイラスト自体は極めて多いのだが、いかんせん元ネタとも言える絶対領域に比べて圧倒的に知名度が低いため、この言葉で検索してもあまりイラストを発見することが出来ないのが現状である。もっと広まれ。
相対領域を備えている人物のイラストは「肩出し」「オフショルダー」「長手袋」「ロンググローブ」などの単語で検索すると出てくる場合も多い。
オペラグローブとの関係上、「イブニングドレス」「黒ドレス」などといったタグを使って探すのも打率が高い。
また、部位の関係上腋や腋チラとの親和性も高く、腋を露出させたイラストにも相対領域が現れていることがよくある。OR検索も活用するとよい。
関連イラスト
関連タグ
由来語:絶対領域
発祥元(推定):伺か