概要
ジャンプ改(集英社)にて2013年10月号より2014年11月号まで連載。
その後ジャンプ改休刊に伴い、同社の少年ジャンプ+に移籍し連載した。
作者は「松橋犬輔」で 2作目の連載作品。
作者の体調不良を理由に2015年(平成27年)9月から連載を休止しているが、2024年(令和6年)現在、単行本は 4巻まで発売されている。
作中では、「楽しいから」という理由で殺人を繰り返す少年殺人鬼笛田マコト(マコちん)と、家族を死に追いやられその仇を討とうと試みる少女咲村千穂を中心として、クライムサスペンス劇が描かれる。
登場する人物の中には「罪を犯しても、衆議院議員の親にもみ消してもらっている若者」や「自分たちに有利な判決を通す裁判官」・「裁判官や衆議院議員と裏でつながって、刃向かう人間を消すヤクザ」などがいる。
目を反らされがちな社会の闇にも鋭く切り込んだ作品である。
あらすじ
自殺を考えていた咲村 千穂は、殺人鬼「笛田 マコト」の殺人現場を目撃してしまう。マコト(マコちん)は彼女を殺そうとするも彼女の話を聞き、殺害を延期する。彼女の父は横領の濡れ衣を着せられ、彼女の母親を殺し、自殺。妹も何者かにより事故に見せかけ殺されてしまったのだった。マコちんは彼女に、家族を殺した犯人全員を皆殺しにし、最後に彼女を殺すと宣言。こうして、マコちんと千穂の復讐劇が始まった。
登場人物
- 笛田 マコト(ふえた マコト)/ マコちん
本作の主人公。高校 1年生。「楽しいから」という理由で無邪気に殺人を繰り返す少年。滅多に人が来ない空き地を「養殖場」と呼び、落ちている金を餌に来る人を20人ほど殺して楽しんでいた。
千穂の話を聞き、千穂の家族を不幸に陥れた加害者全員を殺し、最後に千穂を殺すと提案する。
大人数人を一瞬で殺害するなど、戦闘能力は極めて高く、トヨ吉からは相当な訓練を受けていると評される。
身長が低く大変可愛らしい容姿をしていることにより女装が上手く、色仕掛けで相手を油断させることで殺人を成功させることも多い。
- 咲村 千穂(さきむら ちほ)
本作のヒロイン。高校3年生。自分以外の家族全員を死に追いやられて絶望し自殺しようとしていたところ、「養殖場」で男性を殺害しているマコちんと出会い、ひょんなことからコンビとなる。
殺人鬼であるマコちんに家族の死に関与していた人物を全員殺してもらった後、マコちんに自身が殺害されるという契約を交わす。
- 砂辺 栄斗(すなべ ひでと)
砂辺議員の息子であり、千穂の妹を強姦し死に追いやったグループのリーダー格。マコちんに千穂を殺すよう急かされたが、強姦はできても殺人に興味がなかったことからマコちんに失望され殺害される。
- 砂辺 権蔵(すなべ ごんぞう)
衆議院議員。自己中心的な性格で、息子が殺されたことに「人の物を壊しやがって」と怒りを持ち、マコちんらの抹殺を狙う。
- 山下 裕司(やました ゆうじ)
砂辺議員の秘書。砂辺議員に頼まれマコちんのことを探っていたところ、マコちんに電車に突き飛ばされ殺害される。
- 六郷 トヨ吉(ろくごう トヨきち)
砂辺議員の依頼を受け、マコちんを狙う凄腕の猟師。
- 日裏 博彰(ひうら ひろあき)
東京大学法学部を首席で卒業後、国家公務員総合職試験(旧・国家公務員試験Ⅰ種)に一位合格して入庁した警察庁幹部候補生(いわゆるキャリア組)。階級は警部補。
極度の潔癖症で常にガスマスクを着用している。現場に残されていた血痕などから犯人像を分析し、マコちんを追跡する。
- 寺光 誠一(てらみつ せいいち)
横浜地方裁判所の裁判官。表向きは誠実だが、裏では衆議院議員たちに有利な判決を出す。
- 青生 亮次(あおう りょうじ)
関東共武会(ヤクザ)の若頭。衆議院議員たちに刃向かう人間を消している。
- 長南 豪(ちょうなん ごう)
関東共武会(ヤクザ)の若頭補佐。2m超えの大男で、プロレスラーのような覆面を被っている。その圧倒的なパワーで、マコちんを恐怖させた唯一の人物。
- 海老沢 幸雄(えびさわ ゆきお)
衆議院議員・日本平和党党首。裁判官やヤクザとつながりながら、自分たちが生きやすい法律を通す。
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