概要
第三次世界大戦の発生以後に起こるとされる戦争。アインシュタインの予言※のように第三次大戦さえ起きていない現在では皮肉・警鐘として使われることが多いが、創作作品で使用される場合は様々な解釈がある。
※いわゆる「日本が世界の盟主となる」という有名な予言はドイツ人法学者ローレンツ・フォン・シュタイン氏の発言の伝聞の伝聞という内容であるらしく、偽作もしくは伝聞者の取り違えが濃厚である。
アインシュタインの予言
「第三次世界大戦では何が使われるか」というインタビュアーの問いに対し、アインシュタインは「第三次世界大戦で使う武器は分からないが、第四次世界大戦なら分かる。石と棍棒だ」と答えたという。
どういうことか簡単に説明すると、この先第三次世界大戦が勃発した場合、それは核戦争であり、第三次大戦で文明崩壊を経た更に後の時代に起こる第四次世界大戦の時代には、人類の文明は原始人並(あるいは北斗の拳のモヒカン的な世界)に退廃しているであろうという、核戦争に対する皮肉・警鐘を込めた発言なのである。
もっとも核戦争が起きれば人類どころか地球が崩壊する可能性さえあるため、第三次世界大戦後も人類が存続しているという仮定である分、楽観的といえなくもない。
もう始まっている?
冷戦を第三次世界大戦と見做す立場からは現代において発生している対テロ戦争を第四次世界大戦と揶揄することがある。ただし、そもそも冷戦を第三次大戦とする考えが主流ではなく、いずれも正式な宣戦布告をもって行われた戦争ではないため、冷戦や対テロ戦争が世界大戦並の規模や悲惨さであることを伝えるためのニュアンスとしてそう呼んでいるに過ぎない。
フィクション作品における第四次世界大戦
第三次世界大戦ほどではないが、フィクションにおいても様々な時代に第四次世界大戦が勃発している。特にSF系やロボット系のものに対し相性が良く、一例を挙げれば以下のようなものがある。
- VARIANTAS:西暦2080年勃発、2186年終結。地球外の惑星にも人類が進出している世界観だが、主戦場は地球圏。
- 『重装機兵』シリーズ:西暦2101年勃発、同年終結。
- マシーネンクリーガー:西暦3000年以前に勃発し汚染をまき散らしたとされる戦争
ここで一考しておかねばならないのが、上記の世界ではどんな形であれ既に第三次世界大戦が過去に勃発し、終戦あるいは休戦など何らかの形で戦争が終結し、一度は比較的平和な世界が到来していること言うことである。でなければ「第四次」世界大戦とは呼べない。
これらの作品世界ではアインシュタインの予言のように文明が完全に崩壊することはなく、文明を保持しながら第四次世界大戦に突入している。そこに含まれるニュアンスは作品にもよるが、「どれだけ自分達の撒いた種で苦しもうとも人間は懲りないし学ばない」という人類への悲観、もしくは「どれだけ苦しむ事になろうとも人間は悪夢を乗り越えられる」という人類のタフさを表現することが多い。
劇中で「第四次世界大戦」という単語がどちらを意味するかは造り手の意図次第だろう。