図鑑データ
「私が菊月だ……共にゆこう」
概要、出る……!
睦月型駆逐艦9番艦「菊月」をモデルにした艦娘。
『艦隊これくしょん』では序盤から手に入るコモン艦の一隻として登場。
平成の世に船体の一部だが日本への帰還を果たすという数奇な運命を辿った。
史実については菊月(駆逐艦)を参照。
容姿、全力出撃する……!
白銀の長髪に赤みを帯びた茶色の瞳。
服装は皐月以降と同じで(やどかり睦月型では共通)、黒地に裾や袖に赤いラインの入った長袖セーラー服上下を着用。だが、イラストにおいてはポーズの関係上共通だと思われる白いネクタイが見えない。(描き手によって有ったり無かったり)
だが後に、2016年4月26日稼働の艦これアーケードおいて、ちゃんとネクタイをつけていることが判明した。
皐月と長月のように黒タイツ(もしくはサイハイソックス)を着用し、足には薄茶色のショートブーツを履いている。
弥生(正確には『艦これ』での登場順から皐月)以降からある、三日月型アクセサリーは腰の爆雷投射機のベルトに付けている。
艤装は、単装砲一門を両手で拳銃のように構えており、腰には爆雷投射機、図鑑の全身図では両足に三連装の魚雷発射管を装備していることが分かる。
こんな性格は、威張れるものじゃないがな……
蓮っ葉な言動の多い「寡黙な軍人」を思わせるキャラクターをしている。
姉の長月がやる気に満ちた「小さな軍曹」なのに対し、菊月はあくまでクールな面を強く押してくる。
「礼は言わぬ……」
「……で?」
など、そっけないセリフが多い。
セリフが短くクール系で戦歴に恵まれなかったと、初春型の若葉と通じるものがあるが、あっちはどちらかというと「仕事中毒(ワーカホリック)」気味で若干天然ボケも入っているため、また趣向が違う(とは言え、pixivでは若葉と絡むイラストも散見されている)。
……が、しつこくつついていると――
「うぅっ、なんなのさ、一体っ……!?」
と、普通に恥ずかしがる様子を見せる。
また中破以上で入渠すると、
「うむ……実は辛かった……。轟沈は嫌だからな……」
と、ボロ…いや、割と素直な態度を示してくる。
このことから普段の戦士としての振る舞いは武勲に憧れて演じているだけであり、根は素直で子供っぽいイイ子なのではと推測されている。
このことから一部では中二病疑惑もささやかれている。
提督に対しても基本的にはクール&ドライ。
ただ、与えられた装備の使い道を真剣に考えたり、先述のように素直に弱音を吐いたりと、信頼は置いてくれている模様。そしてケッコンカッコカリのセリフでは、特大のデレとさびしがり屋な本性を見せてくれる。
そんなかわいいとかっこいいの混在したキャラ性から、地味ながら人気は上々である。
礼は言わぬ……この性能、何に使うか……
言動を見ていると大変頼もしいが、そこは睦月型。
旧型艦の宿命として「低性能・低燃費」であり、彼女の望む第一線での活躍には提督諸兄の並々ならぬ愛が必要となる。
そこまでの活躍を望まないにしろ、遠征要員としては適任であり、こだわりが無いのであれば日々の遠征で艦隊を支援させてあげよう。古参提督の中には、毎日の遠征によって相当の練度を積んでおり、他の睦月型姉妹共々遠征任務(特に東京急行)の大黒柱となっているケースは少なくないはず。
実際、駆逐艦としては大正時代に建造された最後の艦であり、武勲こそ恵まれなかったものの、まぎれもなく相応の年期と経験を積んでいる。そして轟沈時のセリフでは、その覚悟が本物であることが分かるので、弄って遊ぶのはほどほどに。
余談
2015年の夏季限定イベント海域「反撃!第二次SN作戦」にて、なんとE-1のボス直行ルートの固定要員に抜擢されるという、まさかの事態が発生した。
実はE-1のショートランド沖海域は上記にある菊月の座礁ポイントがある海域であり、この直行ルートは菊月の座礁ポイントを通過するかたちを取っているのである。
運営の粋な計らいに菊月提督たちの顔に喜色が浮かんだのは言うまでもない。
なお、このネタは吹雪、がんばります!98話でも拾われ、この話の中で菊月は思いつめた様子で初動作戦への参加を志願し、ショートランド沖へと向かう事になる。「今いる場所」というサブタイトルも、朽ち果てた駆逐艦・菊月が座礁しているはずの島を見つけた艦娘・菊月の心情を表したものだろう。
作者の桃井先生の愛が溢れる粋な計らいに涙した菊月提督たちも多かったとか。
……が、やはりというか、菊月の育成を忘れてレベリングや1-1ドロップに駆けずり回る提督続出。しかも物欲センサーに邪魔されて、普段ならポンポンとドロップするのにこんなときに出てくれない。(しかし、イベント期間中建造で出ないようにされたり、建造やドロップでの入手率を大きく低下させられている可能性も十分にあり得るが、もう菊月を持っている提督のところにはポンポン出るのもお約束である)
艦娘はなるべく分け隔てなく育てておくのが得策ということを、改めて教えられることになった。
今回の活躍もあって、菊月の良さに惹かれて徐々に人気も向上している模様。
おかえり菊月
そして時は流れ、2016年(平成28年)に結成された一般社団法人菊月保存会により、ソロモン諸島政府及び現在の所有者の許可を得て、第三砲台のサルベージ及び舞鶴への帰還の為に募金と各方面への交渉が重ねられ、第四砲身の引き揚げ作業が行われた。
翌2017年(平成29年)9月3日、75年振りに帰投を果たし、72年遅れの終戦を迎えた。
9月5日、故郷の舞鶴にあるジャパンマリンユナイテッド(旧舞鶴海軍工廠)へ移送され、修復作業に入る。
そして、2020年(令和2年)6月27日、修復を終えた第四砲身は、舞鶴市の大森神社に奉納された。