若葉(艦隊これくしょん)
わかば
佐世保生まれの佐世保育ちという、佐世保一筋に生きた艦娘である。4番艦の初霜は艦表記上は若葉の妹だが、初春の船体の構造上の問題によって起こった完成前の改装工事(いわゆる友鶴事件の影響。しかもこの事件は若葉の進水日のわずか6日前に起こった)のせいで建造が長引いた結果、竣工は初霜よりも遅くなっている(進水日から竣工日まで7ヶ月半ほどの間があった。ちなみに妹の初霜は11ヶ月弱ぐらいのスパン)。その関係で姉とも妹ともつかない状態。そもそも駆逐艦娘は各同型艦の艦数が多いからか、姉・妹の上下関係を意識していないケースが多い。ただ、最近の調査で初霜からは「姉さん」と呼ばれていることが新たに判明した。
ハネた茶髪のショートヘアに(初春型では唯一の短髪艦娘であり、同じ絵師が担当した艦娘でも2020年の時点で他に雷しかいない)、キリッとした眼差しをしている。
初霜と同じ黒のブレザーと赤いネクタイを着用しているが、上着は着崩しており、ネクタイも緩めている為、少しだらしない印象を受ける。また、黒タイツを履いている点が初霜とは異なる。
雷や電と外見や髪の色がそっくりなのは若葉が妹の初霜と同様に暁型をモデルに建造されたからである(ちなみに雷や電とは共に第一水雷戦隊に所属していた時期があった(1940.11~1943.3))。また、文月や望月ともそっくりなのだが、そちらとの接点については同じ佐世保鎮守府に所属していたと言う事ぐらいである(若葉は二一駆、文月は二二駆、望月は二三駆のち三十駆。ちなみに文月とは若葉が第一水雷戦隊に編入された時の僚艦でもある)。
中性的な口調で、口数は非常に少ない。なにせ配属時の台詞が非常に簡潔で「駆逐艦、若葉だ」で終わるほどである。しかし、そんな見た目とは裏腹に性格は大人しくなく、一度に多くは喋らないだけである。言葉こそ淡々としているが、戦闘は好きな様子で「大丈夫だ」「安心しろ」と仲間に気を配る面も持ち合わせている。大半の期間、第二一駆逐隊司令駆逐艦を担っていたからであろうか。
そんな彼女曰く「24時間寝なくても大丈夫」との事で、バブル世代に散見された往年の企業戦士を彷彿とさせる服装でもある(まるで別の駆逐隊の旗艦を長らく務めたどこの誰かさんとは正反対のようである)。
おさわりされた時の反応は「解読不能なモールス信号」と捉えて理解出来ていない。
また、誕生日は竣工日を基準とすれば、朧と同日で、出身地も同じ佐世保であり、彼女の最期も一応看取っている。(厳密に言えば「朧」の乗員を救援したのは同行し自身も大破した「初春」であり、「若葉」「初霜」はその「初春」を救援した、という流れのため。)
太平洋戦争では、主に北方海域での作戦を中心に参加していたが、キスカ島撤退作戦では、濃霧の中起こった軽巡洋艦阿武隈と海防艦国後との衝突事故の弾みでドミノ式に若葉が初霜に突っ込まれ、若葉が大破してしまい、そのせいで若葉は単独でキスカ島からの途中撤退を余儀なくされる事になってしまった。その際、警戒隊の指揮を島風に託している。もし一歩間違えて沈没していたら、演習中に電にぶつけられて沈没した深雪の二の舞になっていたのかもしれない(史実に於いて、衝突が原因で沈没したのは他に初風、五月雨などがいる)。
艦娘として生まれ変わってもその事は今でも根に持っており、図鑑内では初霜に対して「お前は要注意だ」と注意を促している。この他にもこの作戦では長波にもぶつけられ、それ以前にもアッツ島沖海戦の直後には雷にもぶつかって小破されている。ちなみに、このうち、若葉と同じ絵師が描いた2人については、人助けに関わる発言をしている。前者の場合はプロフィールで、後者の場合はMVPを獲得した時に発している。しかし、それと同時に作戦への憧れも抱いているようで、MVPを取れば毎回「奇跡の作戦キスカの再来だ」と口にしては周りから否定されている。だめだこりゃ・・・
出撃にも修理にも大ダメージにも「悪くない」と言ってしまう不思議ちゃん。しかしMという訳ではない……はず。
おかげで「クールマゾ」なんていう奇妙なあだ名まで頂戴することに……(汗)。
史実における「若葉」の遍歴
1931年12月12日に佐世保工廠にて第61駆逐艦として起工。翌1932年8月1日に若葉の艦名が与えられた。ところが1933年夏にこの時点で竣工前であった初春と子日の公試運転で復原性能の不良が判明し、進水前に大きな設計変更が必要になる事態に。その結果、友鶴事件の影響が強く残る(というか事件発生からわずか6日後の)1934年3月18日に進水した。その後も色々とあって4番艦の初霜よりも約1か月遅い同年10月31日に竣工。若葉は第21駆逐隊に編入され、初春型の1番艦から4番艦が揃った。1941年9月10日、黒木政吉少佐が艦長に就任し内海にて開戦を迎える事になる。
同年12月21日に第21駆逐隊と第27駆逐隊は真珠湾攻撃を終えた第一航空艦隊と小笠原諸島の父島沖で合流し、内海まで護衛したのをはじめ、1942年1月のマカッサル攻略作戦、2月のバリ島沖海戦など、開戦初期は南方作戦などに従事した。
その後は北方戦線に場を移し、ミッドウェー海戦時にはアリューシャン攻略作戦に参加。姉の子日の戦没から約2か月後の同年8月28日には響の修復中にその代理として第六駆逐隊に配属されていた薄雲を第21駆逐隊に編入した。同年10月17日に初春と朧がキスカ島への輸送中に米軍機の攻撃を受け朧が沈没し、初春も大破。この時は若葉と初霜が救援に駆けつけ、初春を護衛して無事に幌筵島に送り届けた。末次信義艦長時代の1943年1月23日、軽巡木曾と共に幌筵島からキスカ島へと輸送していた最中、浮上航走中の敵潜水艦を発見したため反転・帰投したが、後にこの時潜水艦伊35(2020年9月現在未実装)が哨戒中であった事が判明した。
同年2月以降は北方での戦闘が本格化し、アッツ島沖海戦などに参加。3月30日同海戦から帰投し、ひどい悪天候の幌筵海峡で停泊していたところ、不遇にも出港してきた雷にぶつけられ、雷は大破、若葉も小破してしまう。
それから間もない4月1日に薄雲が朝雲や山雲の所属している第九駆逐隊に移動。ただし、この当時の第九駆逐隊は、この時点で峯雲や夏雲を喪失しており(峯雲は同年3月のビラ・スタンモーア夜戦にて戦没しており、夏雲も前年10月のサボ島沖海戦にて戦没している。)、残る山雲も修理中で、まともに健在だったのが朝雲だけという大惨事であったため、実質空中分解の状態だった。そこに薄雲及び白雲の加入によって第九駆逐隊を再興するに至った。第九駆逐隊が第一水雷戦隊に正式的に編入されたのは、それから間もない4月13日の事である。その後は内地と千島間の船団護衛に従事した。
同年6月28日に発動されたキスカ島撤退作戦(この作戦では薄雲の移籍先であった第9駆逐隊からは朝雲も参加していた)では一度幌筵島を7月7日に出撃したが天候に恵まれず、7月18日に帰投した。7月22日の二度目の出撃では、濃霧の中を航行中の7月26日に初霜が右舷に衝突し、若葉の艦尾が長波に衝突した。第21駆逐隊司令の天野重隆大佐は若葉から島風に移譲して指揮を続けたものの、若葉は単艦で幌筵島に帰投したためにキスカ島兵員の撤収に参加することができなかった。内地で修理を行い、完了後は再び千島方面の船団護衛、北海道東方の対潜掃討に従事した。10月1日、長月などの艦長を歴任した二ノ方兼文が艦長に就任した。二ノ方艦長時代には中部太平洋に転戦し、1944年6月からの硫黄島輸送作戦などに従事。同年8月5日には石井汞中佐が21駆司令に就任した。
レイテ沖海戦では第二遊撃部隊(いわゆる志摩艦隊)に配属され、10月15日に出撃する。だが、10月24日午前8時に米機動部隊艦載機の襲撃に会い、直撃弾と至近弾をまともに受けて同日9時前にパナイ島西方沖にて沈没。死傷者104名を出したが(内訳として死者30名、負傷者74名)、二ノ方艦長と石井司令は初春に救出された。同年12月10日に帝国駆逐艦籍から除籍された。
なお、石井司令は助け出された初春を司令駆逐艦としたがその初春は同年11月13日のマニラ湾空襲で戦没。唯一残った初霜を司令駆逐艦とし同月15日の艦隊再編により27駆所属だった白露型最後の艦時雨を21駆に編入している。
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