オープニング・ナレーション
「1980年、既に人類は地球防衛組織SHADO(シャドー)を結成していた。SHADOの本部は、イギリスのとある映画会社の地下深く秘密裏に作られ、沈着冷静なストレイカー最高司令官の許、日夜謎の円盤UFOに敢然と挑戦していた。「シド」-コンピューター衛星。このシドがUFO侵入をキャッチすると、直ちにSHADO全ステーションに急報。「スカイダイバー」-それはSHADOの海底部隊。世界で最も進んだ潜水艦である。その前部にはスカイ1と呼ばれるジェット機が装備され、海上を超スピードで進み敵を撃破する。人間の最高頭脳を結集して作られたSHADOのメカニック。「ムーンベース」は月面基地。ここにはミサイル要撃機インターセプターが非常事態に備えている。UFO撃退の準備はできた!」-矢島正明
概要
近未来となる1980年(※)が舞台で1970年代から地球に侵攻していた謎の宇宙人とその宇宙人の円盤を撃退する秘密防衛組織SHADOの戦いを描いた特撮SFドラマ。
また全世界がパニックに陥ることを防ぐため、宇宙人が侵攻しているという事を何が何でも隠蔽しつつ確実に宇宙人を仕留めなければならない隊員たちの苦悩や私生活も描かれている。
前作の「キャプテン・スカーレット」や前々作「サンダーバード」と異なり、人形劇ではなく俳優が実際に演じており、円盤との戦闘などはミニチュアを使った特殊撮影で行われている。
注釈
※・・・本作は1970年(昭和45年)に放送された作品のため。
組織
地球防衛秘密組織はS.H.A.D.O.(シャドー:Supreme Headquarters Alien Defence Organisation:地球防衛最高司令機構)と呼ばれ、ロンドン郊外にあるハリントン・ストレイカー映画会社の地下に本部を置く。また、月面にも第1次防衛網として「ムーンベース」と呼ばれる前線基地がある。
映画会社を隠れ蓑にし、構成員は映画会社の社員でもある。
小説版によれば「まぐれで二回ほど大ヒット映画を作ったが、ストレイカーは激怒した」とのこと。
理由はヘンダーソン長官と交渉して予算を分捕ってくるのがやりにくくなるから。
構成員
- エド・ストレイカー大佐:シャドーの最高司令官。表向きは映画会社の専務。
- アレック・E・フリーマン大佐:シャドー副官。吹き替え版では「仮面ライダー」の立花のおやっさん役で有名な小林昭二氏が声をアテていた。
- ポール・J・フォスター大佐:ムーンベースの指揮官。
- ヘンダーソン長官:国際惑星宇宙局の長官。ストレイカー大佐の上司にあたる人。
メカニック
- SID(シド):SHADOの無人探査衛星。"Space Intruder Detector"(宇宙侵略者探知装置)の略。超光速(!?)で飛来してくるUFOを高性能のレーダーで捉え、SID内部のコンピュータによってSHADO各ステーションへの通報とレーダー画像や電文・音声(声:Mel Oxley/吹替:加藤精三)による報告が行われ、インターセプターの核ミサイル着弾報告も行われる。しかし、インターセプター機首の核ミサイルの爆発時はその影響でレーダーが一時的に攪乱を受けるため、核ミサイル爆発終了までレーダーは実質的に目眩ましを食らった状態になる。
- インターセプター:ムーンベースに配備された迎撃戦闘機。常に3機編隊で出撃する。機首に装備された核弾頭ミサイルが最大の武器だが、コスト等を考えて一発しか装備されてない。また、宇宙空間でしか飛行できないという欠点がある。
- ルナキャリアー
地球とムーンベースの連絡を行うスペースシャトル「ルナ・モジュール」を地球側で運搬・回収する。
余談
同じITC製作のスペース1999は当初本作の続編企画であったが、諸事情で別作品となった。
関連タグ
新世紀エヴァンゲリオン(『謎の円盤UFO』から多大な影響を受けている)