概要
生誕︰延享2年(1745年)
死没︰寛政7年(1795年)
日本の江戸時代における武士であり、江戸中期に行われた寛政の改革の時代に火付盗賊改役として活躍したことで知られる江戸幕府の旗本で、通称「鬼平」。
池波正太郎が手掛けた名作時代小説である『鬼平犯科帳』の主人公である長谷川平蔵としてもよく知られており、「平蔵」の名は長谷川家で代々受け継がれている名前で、彼は2代目に当たる。彼の父である長谷川宣雄も、同じく火付盗賊改役を務め平蔵を名乗っていた。
石川島(現:中央区佃)に軽罪人や虞犯者を更生・自立させるための支援施設として設立された『加役方人足寄場(通称:人速寄場)』の創設者としても知られる。
腕利きの役人であった一方で、若い頃は放蕩無頼の風来坊だったらしく「本所の銕」と仇名されて恐れられ、小普請(家禄3000石以下で無役の者)時代に吉原遊郭に通い詰めるなどで財産を使い果たしたりなど問題行動も見られた。
火付盗賊改役となった後も、上述した人足寄場の設立時に予算不足を相場投機で工面したりと素行は良いと言い切れなかったものの、その判断は的確であり人情味のある仕事ぶりから庶民からの評判は良かったとされる。