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109シネマズ

いちまるきゅうしねまず

東急グループの株式会社東急レクリエーションが運営する、日本のシネコンチェーン。
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概要編集

東急グループの株式会社東急レクリエーションが運営するシネマコンプレックス(シネコン)チェーン。日本の大手シネコンチェーン8社のうち、サイト数では5番手に当たる。


屋号の「109」は東京・渋谷にあるファッションビル109同様、「東急」の語呂合わせであり、ロゴに使用しているデザインはブランドを立ち上げた当時に109で使用していたものと同一である。


沿革編集

東急レクリエーションは東急グループにあって渋谷の東急文化会館(跡地は渋谷ヒカリエ)や新宿歌舞伎町の新宿TOKYU MILANO(ミラノ座。跡地は東急歌舞伎町タワー)、また池袋上野など、山手線の駅周辺で映画館を運営していた。配給網としては「松竹・東急」と呼ばれる松竹との連携、興行面では松竹の他に佐々木興業(同業他社であるシネマサンシャインの運営会社)との連携による邦画・洋画の上映を行っていた。


1998年に横浜市都筑区(港北ニュータウン、センター南駅前)に1号店「109シネマズ港北」を開業した。


以降、横浜市泉区のゆめが丘ソラトス(ゆめが丘駅下飯田駅前)に開業した「109シネマズゆめが丘」まで、21館のシネコンを展開している(ゆめが丘が開業した2024年7月25日現在。閉館した館を除く)。


東急レクリエーションとその映画興行事業について編集

東急グループでの映画事業は東映の前身の一つである「東横映画」(1938年創立)に遡ることができるが、東急レクリエーションの歴史とは直接の関係はない。


東急レクリエーションは1946年に新日本興業株式会社として設立され、同年に三重県四日市市に出店した映画館「四日市キャピトル劇場」を皮切りに東海地方を中心に映画館を展開した。但し、これらの映画館は早期に整理され、事業の中心を東京に移している。


新日本興業が東急グループになったのは、1953年に東急(当時は東京急行電鉄)の傘下で新宿歌舞伎町でスケートリンク運営していた東京製氷株式会社を合併したことによる。その3年後の1956年に同地に新宿東急文化会館(後の新宿TOKYU MILANO)を建設し、「ミラノ座」(後の新宿ミラノ座)「新宿東急」(後の新宿ミラノ2)などの映画館を開業している。


その一方、東急グループでは同じ1956年に本拠地である渋谷に渋谷東急文化会館(「東急文化会館」と言った場合、もっぱらこちらを指すのだが)を建設し、同年に設立した株式会社東急文化会館にその運営をさせ、下層階に「渋谷東急」「パンテオン」などの映画館を開業している。株式会社東急文化会館は、1960年代に洋画の配給や上記の松竹との提携を行った。


この新宿・渋谷の両「東急文化会館」を運営する両社は1966年に新宿の側、即ち新日本興業を存続会社として合併し、1969年に現在の商号に変更している。


1980年代に入ってからは、上野や池袋の映画館を下層階に映画館のある複合ビルに改装し、さらに有楽町マリオンにも東急グループと縁のある東映と共同で映画館「丸の内ルーブル」を出店している。


1998年の109シネマズ発足以降は旧来の映画館の出店を止め、それらは109シネマズにリブランドされることなく2014年の新宿TOKYU MILANOにあった「新宿ミラノ座」「新宿ミラノ2」「新宿ミラノ3」「シネマスクエアとうきゅう」を最後に全て閉館されている。


ちなみに、1949年に株式を東京証券取引所に上場(1963年からは東証二部、2022年からは東証スタンダード)しており、東急グループに入ってからも東急から見れば子会社に留まっていたが、2023年に東急の完全子会社になっている。


特色編集

4DXIMAXの導入に積極的で、IMAXについて設置館数が最多のチェーンである。


内装は(そのポップなロゴと対照的に)高級志向で、また4DXシアターを除く全てのシアターに特別席「エグゼクティブシート」を設置している。


前記ミラノ座各館の事実上の後継館とも言える「109シネマズプレミアム新宿」は8スクリーンの全座席がエグゼクティブシートで鑑賞料金が通常の料金の倍以上である。但し、入場者は上映開始時間の1時間前から専用ラウンジでポップコーン食べ放題・ソフトドリンク飲み放題のサービスがある。ちなみに「ミラノ座」の名は、東急歌舞伎町タワー開業に際し、映画館でなくその下のフロアにある劇場に受け継がれている。


前記の通り、東急レクリエーションが開業した在来の映画館は全て消滅しているが、唯一の例外がある。横浜駅西口にある「ムービル」がそれで、元は相鉄系列の映画館「相鉄ムービル」であったものだが、2006年に運営会社の相鉄ローゼンが経営から撤退するのを受け、同年から継承している。ちなみに、5スクリーンあるため日本の業界の定義上シネコンに該当する。この経緯から「109シネマズ」の冠称は付かないが、109シネマズの会員サービスは適用対象である(ちなみに、相鉄グループはゆめが丘が入店しているゆめが丘ソラトスを開発している)。


東急系ではあるが歴史的経緯もあって東急沿線での出店は少なく、東急各線の途中駅で出店しているのは「109シネマズ二子玉川」「109シネマズグランベリーパーク」の2館のみである。また、渋谷への並々ならぬ執着を見せる東急グループにあって、東急文化会館内の各館の閉館以降、未だに渋谷への出店ができていない


創業の地である四日市にも、四日市キャピトル劇場との直接の関係はないものの「109シネマズ四日市」を出店している。


関連タグ編集

シネコン

映画館

東急

岡田茂:東横映画から東映に入っている「東映中興の祖」だが、1980年に東急レクリエーションの社長に就任して以降2011年に他界するまで社長に続いて会長・相談役を務めた。


外部リンク編集

109シネマズ:映画館サイト

東急レクリエーション:企業サイト

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