表記ゆれ
概要
4ビットとは2進数で4桁を表し、2の4乗=16通りの数値を表現できる。「4ビットカラー」といえばそれは16色のことである。
4ビットCPU
世界初のマイクロプロセッサであるIntel4004は4ビットのCPUであった。このCPUの当初の目的は電卓用である。電卓用とはいえ、表現できる数字が0から15まででは使い物にならないように思えるが、4004は10進数を2進数で表す「二進化十進表現」を採用し、0+9までの自然数+小数点1桁+符号を4ビットにおさめ、桁数の多い計算は演算の繰り返しで対処した。命令は8ビット長の41個と16ビット長の5個である。メモリのアドレス空間はプログラムメモリ(8ビット)とデータメモリ(4ビット)で独立しており、ピンを共有して時分割でアクセスしていた。
しかし、これでは汎用のコンピューターとしてはさすがに制約が大きすぎる。黎明期のパソコンは最低でも8ビットであり、4ビットパソコンというものはない(世界初のパソコンであるAltair 8800のCPUは、8ビットのIntel8080であった)。
また、初めてCPUを採用したゲーム機であるチャンネルFは8ビットマシンであり、4ビットアーキテクチャを採用したゲーム機というものは存在していない。メイン画像のカセットビジョンに関してはメーカーが4ビットマシンと答えたことがあるが、実際には基本的に7ビット演算である。
汎用のシステムとしては最低限に満たない4ビットCPUであるが、電卓のほかリモコンや時計などの簡単な組み込みシステムでは4ビットでも十分な用途も多く、4ビットCPUの回路がマイコンに組み込まれて1980年代〜1990年代に広く使われていた。上記の4004と同じく、データメモリとデータメモリが独立したアーキテクチャが多い。プログラムもごくごくコンパクトなもので、高級言語は使わず、アセンブラで書くのが基本である。