概要
ハワイにその人ありと謳われた超人プリンス・カメハメが考案した技。
52の関節技と合わせ、カメハメ殺法100手とも呼ばれる。
現役時代、ハワイ超人ヘビー級のタイトルを999回も防衛し続けたカメハメだったが、勝てば勝つほどより強い挑戦者が現れ、さらにそれが続くほど「闘い方がつまらない」と観客から批判を買うようになり、気持ちの衰えから1000回目の防衛戦でジェシー・メイビアに敗北、失意の日々を過ごす。
その中で己の人生を顧み、格闘技者としての理想を追求する中で「人を正しく生かすために、相手の穢れた邪念のみを殺す技」という境地にたどり着いたカメハメは、「対戦相手への敬意」をテーマに、自らの技を徹底して吟味し再編。
かくして生まれたカメハメの技術と哲学の集大成こそが「48の殺人技」である。
しかし、せっかくの48の殺人技も体力が衰えた今の自分では使いこなすことができず、永久に封印することも考えたという。
そんな中現れたのが、超人オリンピックのチャンピオンとなりタイトル防衛戦のためハワイを訪れたキン肉マンだった。
デモンストレーションとして組まれたキン肉マンとの試合は開始後7秒でカメハメが勝利。しかしその中でカメハメはキン肉マンの中に眠る無限の才能、そして「この男となら何度でも戦ってみたい」と思わせる天性の魅力を感じ取り、彼を弟子にスカウトして48の殺人技を伝授することにした。
カメハメの見込み通り、48の殺人技を会得したキン肉マンは「運だけで勝てたダメ超人」から「多彩な技を持つ一流超人」へと大きく成長。そして48の殺人技を受けた者たちはそれまでの悪しき考えを改め、キン肉マンと友情で結ばれることになり、ひいてはそれがより多くの超人の命、あるいは超人界そのものをも救っていくのだった。
カメハメの考えた「人を殺さぬ殺人技で、穢れた人の邪念のみを殺す」という一見矛盾した発想は、キン肉マンの大いなる慈悲の心によって完成されたともいえる。
主な48の殺人技
48の殺人技No.1。最初に使用した相手はジェシー・メイビアの付き人。
相手をリフトして放り投げる「簡単な技」だが、鍛え上げた膂力で繰り出すことにより、相手は宇宙のかなたまで飛んでいくことになる。キン肉マン曰く「冥王星まで飛ばすつもりだったが月に邪魔された」。
シンプルきわまる技だが、「人を生かしつつ排除する」という発想はカメハメの教えに適っているともいえる。
48の殺人技No.3。キン肉マン曰く「基礎技の集合体に過ぎないが、超強力な技」。
まず相手をダブルアームにとらえてリングの周りを大回転して投げつけ(風)、さらにローリングクレイドルで空へ上昇し(林)、そこからパイルドライバーで落下し相手の脳天を叩きつけ(火)、とどめにロメロスペシャルで締め上げる(山)。
カメハメはこの4つの基礎技を手足の強靭さ・体の捻りの柔軟さ・体のバランス・パワーを一気に出し切る集中力をまとめて鍛えられる「準備運動」として用いていた。
原作ではジェシー・メイビア戦で使用されて以降使われることがなく、新シリーズにてピークア・ブー戦にて久々に使用された。一方アニメ版では比較的派手な技であるため劇場版などでも何度か使用されている。
- キラウエア落とし
簡単に言えばバックドロップ。しかし、この技はカメハメが「確かな技術」「雅やかな所作」「相手に対する敬意」などを追求して仕上げた「至高のバックドロップ」である。
投げた際に流れる曲線の美しさから、ミートくんは「王子の数ある技の中でボクが一番大好きな技」と評している。
ロープを利用して相手をチキンウイングに捕らえ、首絞め・腕折り・背骨折りを同時にこなす技。詳細は記事参照。
後に「キン肉バスター」と名を変え、キン肉マン、ひいてはキン肉王家の代名詞となる技。詳細は記事参照。
48の殺人技プラスワン。キン肉マンが初めて独力で完成させた技だが、カメハメはあっさりと模倣してみせた。
このほか、キン肉壊体固め(No.13)、コークスクリューロケット、フライングパンチなどがある。
旧アニメ版では原作で使ったいくつかの技が48の殺人技の中に組み込まれたり、オリジナルの殺人技が登場したりした。
関連タグ
プリンス・カメハメ:考案者
キン肉スグル、キン肉万太郎、カオス・アヴェニール:継承者