曖昧さ回避
解説
K1は、1980年代に実用化した韓国初の国産戦車。第三世代MBT(主力戦車)に区分される。
国産とはいっても、その基本設計はアメリカのクライスラー・ディフェンス社(現:ジェネラル・ダイナミクス社)によるもので、105mm砲⇒120mm滑腔砲へと強化される主武装、複合装甲を内包する砲塔正面の形状など、同社のM1エイブラムスと類似点が多い。
ただし、朝鮮半島の大部分を占める山岳地帯での運用のためM1エイブラムスよりも軽量化、機動力の向上が図られており、またサスペンションは姿勢制御機能により起伏の多い地形でも砲の幅広い照準範囲を実現している。
特徴・型式の変遷
初期生産型のK1が搭載する主武装は105mm砲で、仮想敵である北朝鮮・朝鮮人民軍で主力を務めるT-55やT-62に対して十分な威力を有した。
1990年代には北朝鮮戦車に105mm砲を防ぎ得る複合装甲実装の可能性が大きくなったことから、新型砲塔に120mm滑腔砲を搭載するK1A1の開発・新規生産が始まり、2001年から部隊配備された。
K1A1はその後、全車が近代化改修されたK1A2にアップグレードされており、今後もさらに改修を施したK1A3が実装される予定となっている。
ほかにも、105mm砲搭載のK1を武装はそのまま近代化改修したK1E1、K1E2が存在する。
関連タグ
暴風号:北朝鮮がK1に対抗する意図を持って開発したと考えられる、ソ連のT-62と同等の戦車。
K2:K1の後継戦車。K1と異なり設計も韓国で実施された。