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SCP-520-JP

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いなりむし

SCP-520-JPとは、怪奇創作サイト「SCP Foundation」に登場するオブジェクト(怪異)の一つ。

概要

アイテム番号:SCP-520-JP

オブジェクトクラス:Safe

SCP財団日本支部が管理するSCPオブジェクトの一つ。通称「いなり虫」。

ある日、財団に勤務する博士がとある寿司屋から購入した昼食の中から発見された。本体は側面に切れ目が入った9cm四方の油揚げのような見た目をしている。購入元の寿司屋によれば、たまたまその時は普段とは異なる業者から油揚げを仕入れていたらしい。しかし、その業者の名称や住所などの情報があるにもかかわらず、財団は業者元の特定には失敗している。

最大の特徴は、切れ目から加熱処理を施したお米を入れると芋虫のような挙動で動き出す点。活性化している個体は人間に対して全く警戒心を持たず、むしろ小動物のようにじゃれついてくるなど(見た目はともかく)なかなか可愛らしい。内部に詰め込まれたお米は、どういう訳かSCP-520-JPが活性化している間に徐々に消費(?)されていく。限界までお米を詰め込んだ場合、最大でおよそ8時間活動を続けるが、内部からお米が完全に消費されると非活性状態に戻る。

ちなみに普通の白米ではなく、米に関する料理などでも内部に詰め込めさえすれば活性化する。また、中に詰め込んだ料理によって運動能力や個体の性格に変化が生じる。

財団の実験では以下のような個体が作られた。

SCP-520-JP-1(実験記録520-い)

中にを詰めた個体。性質としてはほとんど通常の個体と変わらないが、逆に言えば米の原形が残っていなくても活性化するという事実の証明となった。

SCP-520-JP-2(実験記録520-ろ)

中にビビンバを詰めた個体。実験用の容器の壁や他個体に体当たりなどの攻撃を仕掛ける、乱暴で攻撃的な性格。ちなみに一緒に詰め込まれたホウレン草や豚肉などの具材はそのまま残留し、あくまで米だけが消費された。

SCP-520-JP-3(実験記録520-は)

中に七分粥を詰めた個体。積極的に動こうとはせず、挙動も他の個体と比べて全体的に遅い。後の実験でSCP-520-JP-2から激しく攻撃され、遂には破壊されてしまった

SCP-520-JP-4(実験記録520-に)

中に飴湯で炊いたご飯を詰めた個体。自分からはあまり動かないが、どことなく落ち着いた雰囲気の個体。SCP-520-JP-2によるSCP-520-JP-3への攻撃を最後まで止めようとしていた。

これらの実験から、中に入れた料理の味によって性格が、形状によって運動能力が左右されるものと考えられる。

ちなみに、既に記したようにSCP-520-JP本体は一般的な油揚げとほとんど見分けがつかないし、活性化したものも動き回る事を除けば見た目は普通の稲荷寿司である。しかし、SCP-520-JPは決して食べてはいけない。

活性化状態のSCP-520-JPは、一度でも食べると強い依存性を発揮し、これが重症化すると後述する特性を知っていてもSCP-520-JPを摂食しようとするようになってしまう。

そして非活性化状態のSCP-520-JPを食べてしまった場合、およそ30分で全身から水分が失われ、ミイラ化して死亡する。さらに死亡からおよそ24時間が経過すると、ミイラ化した皮膚が全て非活性化状態のSCP-520-JPに置換される。この特性によってSCP-520-JPは個体数を増やしていると思われる。なお、前述のSCP-520-JPに対する依存性が重篤化した人物は、積極的に非活性化状態のSCP-520-JPを他者に食べさせようとするため、そういった意味でも非常に危険。

ちなみにSCP-520-JPは-120℃以下の極低温もしくは1200℃以上の超高温に晒す事で無効化できる……が、言うまでもなく一般的な手段ではない。

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SCP_Foundation

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