cuckold

かかるどぅ

英語で「不貞の妻/恋人/愛人を持った夫/男」「妻/恋人/愛人を寝取られた夫/男」「寝取られ男」を意味する語（名詞）。

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目次 [非表示]

1 概要

2 pixivでは

3 言語的解説

4 脚注

4.1 出典

5 関連項目

6 表記揺れへのリンク

概要

現代英語（名詞）の cuckold（カカールドゥ/カコールドゥ〈※f〉、カカルドゥ/カコルドゥ〈※a〉）は、「不貞の妻/恋人/愛人を持った夫/男」「妻/恋人/愛人を寝取られた夫/男」「寝取られ男」を意味する語である。

スラングとしては "cuck" と略されることがあり、これは性別が逆でも同じ。つまり、"cuckold（寝取られ男）" と "cuckquean（寝取られ男の妻）" はいずれも "cuck" と略称されている（※d）。

なお、語幹 (cf.Wikipedia) の "cuck" はカッコウ（鳥の一種）のことであり（※後述）、cock（男性器）とは関係ない。後述する語源を踏まえて cuckold を詩的に意訳するなら、「憐れな托卵被害者」とか「失笑を禁じ得ない托卵被害者」あたりが適当であろうか。語源にあたる古フランス語の文脈では同情と軽蔑を含意している。

pixivでは

pixivにおける "cuckold" は、NTR作品に付けられるタグという認識で間違いない。

「男が他人の妻/恋人/愛人を寝取る」という意味や、「浮気している妻/恋人/愛人」という意味で用いられる場合も稀にある。

言語的解説

現代英語（名詞）"cuckold" の直接的由来は中英語 (cf.Wikipedia) にあり、"cokolde"、"cokewold"、"cockewold"、"kukwald"、"kukeweld" など様々な語形が存在したが、これらはすべて古フランス語（略号：OF｜cf.Wikipedia）の "cucuault（キュキュオール）" を語源としており、ここまでに挙げた語はいずれも、他の鳥の巣に卵を産んで育てさせる（托卵する）ことで知られるカッコウの名と、軽蔑や嘲笑を表す接尾辞 (cf.Wikipedia) とで構成されている（※e）。

現代英語の語構成は［ cuck + -old ］、古フランス語の語構成は［ OF: cucuault ＜ cucu + -aultd（＜ Old Frankish: -wald ＜ wald ）］。

語幹が「カッコウ」を意味するラテン語 "cuculus（ククールス）" に由来する一方で、語尾はゲルマン語派 (cf.) に属する古フランク語（略号：Old Frankish｜cf.）で「使い手」「支配者」「指導者」などを意する "wald（ヴァルドゥ）" に由来すると考えられているが、wald は「熱烈な」を含意しており、オンライン・エティモロジー・ディクショナリーは、この語が「性的に攻撃的な鶏」と関連付けされていたことから、それを人間に転用したものであろうと推定している（※e）。異説あり（※e）。

なお、現代英語の動詞形は名詞形 "cuckold" から1580年代に派生しており（※e）、「妻/恋人/愛人が浮気をして夫/男を裏切る」「妻/恋人/愛人が夫/男に不貞を働く」の意味や（※e,a）、「男が他人の妻/恋人/愛人を寝取る」という意味になる（※e,a）が、語形も発音も名詞と変わりない（※f）。

現在分詞 (cf.) 形は "cuckolding" で、日本語「寝取られ」の対訳（※j）としては最も近しい。

現代フランス語でも、鳥の「カッコウ」を "coucou（クク）"、「浮気された男」を "cocu（コキュ）" といい（※e,g,h,i）、後者は演劇等の分野では風流滑稽譚や艶笑小咄の主人公という形でしばしば取り上げられる（※g）。この語義での cocu は日本語音写した「コキュ」が外来語として通用している（※g,h,i）。名詞 cocu には第2義もあるが、「馬鹿」「間抜け」と辛辣である（※i）。cocu は形容詞形になると、1.「寝取られた」、2.「騙された」という語義をもつ（※i）。