CV:緒方賢一
概要
劇場版『ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉』に登場する、長い白髪と口ひげと丸サングラスが特徴的な年配のベテラン男性トレーナー。
通称ナベさん。
フルネームと、名字がカタカナ表記である理由は不明。
過去にトレセン学園でトレーナー業務に就いており、桐生院葵や樫本理子などの後輩にもよく知られる存在であったが、フジキセキの担当を最後に本業からは離れていた。
物語が始まった時点で何をしていたのかは不明だが、フジキセキがジャングルポケット(ポッケ)を連れて来たことをきっかけに復帰を決め、ポッケを彼女が目指す「最強」の座に導くべくその指導にあたる。ほかポッケと一緒に入学した友人達(ルー・シマ・メイ)の面倒も見ている。
(フジキセキの弥生賞は95年で、一方のポッケはデビュー00年なので、ウマ娘世界の時系列が史実と同じなら5年も離れていたことになる。また作中では若手時代の姿も描かれており、見た目20代ぐらいでつまり30年~?近くはトレセン学園で、あるいは地方でトレーナー勤務していたことになる)
学園外の河川敷にある掘っ立て小屋を部室(兼自宅?)にしている。部屋の棚には彼の教え子達が獲得したと思しきトロフィーが多数飾られており、トレーナー歴の長さを感じさせる。過去の業績については作中では触れられないが、同じベテランの沖田トレーナーが畏まる描写や、フジキセキがポッケの指導役として「ナベさん以外思い浮かばなかった」と言う等、かなりの名トレーナーだったようである。
トレーニング方針
描写が少ないため不明瞭な点が多いが、作中ではポッケの主体性を尊重しつつ、オーバーワークや精神的な迷いが見られれば指導や相談で軌道修正する、といったやり方が描かれた。しかし年季故か説教臭くなってしまう一面もあり、例えばポッケの自信過剰ぶりを度々叱っているが、当のポッケにはいつも煙に巻かれている。
小説版ではランニング100kmを掲げるポッケにその意気だと同調したり、ポッケの取り巻き3人をトレセン学園に入学させるべく(小説版ではポッケ以外は入学していない設定)ビシバシ鍛えたりと、熱血気味に描かれている。
「ウマ娘の気持ちは、同じウマ娘にしか分からない」という割り切った思考を持ち、それを示すように作中ではポッケと気持ちがすれ違う場面が多い。このあたり観察力に長け、言われずとも教え子達の気持ちを察してやった1~2期の沖野トレーナーとは対照的である。しかし熱意は本物で、それだけにフジキセキをトゥインクル・シリーズの舞台に立たせてやれなかったことを今でも後悔している。
余談
モデルは調教師としてフジキセキにもジャングルポケットにも携わった渡辺栄(ワタナベからワを抜くとタナベになる)。
山本健監督曰く、立ち位置は『あしたのジョー』の丹下段平らしい。
- 元トレーナーだが事情があって引退
- しかし素質を持った若者との出会いを機に復帰
- 教え子が元不良
- 拠点が泪橋の下にある小屋
など、確かに共通点が見られる。
関連人物
担当ウマ娘。
調子に乗りやすい彼女を諫める事が多く「ナベさんの説教は聞き飽きた」と言われてしまう事もあるが、熱心に指導に当たる。
劇場版におけるレース活動時の元担当ウマ娘。
彼女が怪我で活動休止を余儀なくされてからポッケを紹介されるまで、タナベトレーナーは半ば引退状態であった。
小説版では、フジは休止後は補佐役としてタナベトレーナーの下でトレーニング技術を学んでいた。
同僚のトレーナー。
破天荒なところの多いジャングルポケットを「あのタナベさんの教え子」と評するところから、タナベトレーナーが同じベテランの沖田からも一目置かれている事が分かる。
- 師匠
タナベトレーナーの回想中に登場。
作中では明確な人物紹介はされなかった。
若かりし頃の彼にダービーを勝つことの難しさ、そしてダービーを勝たせられた時の喜びについて語り掛ける。
タナベトレーナーのモデルとなったと思われる人物から、二冠馬コダマ、三冠馬シンザンなどを手掛けた西の名伯楽の武田文吾氏などがモデルではないかと推測するファンも多い。
テレビアニメ版におけるフジの担当トレーナーで、チームリギルを率いる。
タナベトレーナーが登場した事により、劇場版とテレビアニメ版のそれぞれがパラレルワールドであると考えられる。