概要
身体が白黒まだら模様の馬程の大きさの魔物で、村はずれにある湿地帯に棲んでいる。
名前は「他の世界から来る者」といった意味であり、モシリ・シンナイサムやモシリシンナイサとも呼ばれる。
この魔物と直接出会ってしまったり、足跡などの痕跡を見つけてしまった者は、運気を失って不幸な人生を送ることになり、長生きすることはできないと恐れられていた。
その姿は変幻自在で、様々な動物に化けることができるとされ、道ばたで見かけた鹿などの動物を一瞬で見失うことがあったら、狙われている証拠であるのだという。
元は創世神コタンコロカムイの失敗作である木の魔神カシカムイ(ドロノキ)で造った、いくらこすられても火がつかない火鑚臼が化けたものであるという。
なお対になる火杵のほうは、魔女ケナシコルウナルペになったとされる。
またイタチのカムイがカムイコタンからアイヌモシリに移り住もうとした際に、世界の果てからやってきて力比べを挑んできたとされ、イタチを火の中に投げ入れたが同じ事をやり返され、焼け死んでしまったところから悪の心を持ち人を化かすキツネやネコが生まれたとも伝わる。