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狩人(Bloodborne)

かりゅうど

Bloodborneにおけるプレイヤーの名称、および獣狩りの夜において探索や戦闘を行う人間の総称。 pixivでは単に狩人のタグでも機能するが、他との混同を避けるためにBloodborneのタグも併用を推奨する。
目次 [非表示]

…貴公、よい狩人だな


狩りに優れ、無慈悲で、血に酔っている。


よい狩人だ



概要編集

フロムソフトウェアのゲームBloodborneでは多くの狩人が登場するが、Pixivではプレイヤーキャラをメインに描いた作品に付けられる。

ネットでは、プレイ中最も多く接することになるであろう人形にならい、「狩人様」と呼ばれることが多い。


他のRPG作品における冒険者のポジションにもあたり、ヤーナムの街をはじめとして様々な場所の探索と戦闘を行う。

主人公となる狩人は、「青ざめた血」を求める病み人の一人としてヤーナムを訪れ、そこで血の医療を受けることで狩人としてヤーナムで目覚める。


狩人の獲物となるのは、大きく分けて二種類。『獣の病』に罹患して獣化した者。つまりは人間。そして、上位者と呼ばれる人知の向こう側に存在する何者か。

基本的には獣や上位者を獲物として狩りを行うが、そもそもヤーナムの街の住人自体がプレイヤーをはじめとする狩人と敵対することが多く、人間であったとしてもプレイヤーに襲撃することが多い為、普通に人間も狩りの獲物となる。



装備、戦闘スタイル編集


Bloodborneは詳細なキャラクターメイクができるゲームなので、固定のビジュアルというものは存在しない。

ただし、ゲームシステムとして装備枠が固定されており、右手に「仕掛け武器」、左手に「獣狩りの銃器」を装備している。また、鎧甲冑などの重厚な防具は装備せず、布地を基調とした軽量の装束を装備している。


公式キービジュアル等では、右手に「ノコギリ鉈」を、左手に「獣狩りの散弾銃」または「獣狩りの短銃」を装備している姿で描かれることが多く、一般的な狩人のイメージとして認知されている。

またこの装備は作中でも非常にオーソドックスで扱い易く、PC/NPC問わず多くの狩人が基本のスタイルとしている。



仕掛け武器編集

複雑な変形機構を備えた武器。狩人たちの主力武器。

ノコギリと鉈の二形態をもつ「ノコギリ鉈」、杖の柄が分裂して蛇腹状になる「仕込み杖」、柄を伸ばして戦斧に変わる「獣狩りの斧」等がある。

変形によりその攻撃性能が大きく変化する為、実質二つの武器を装備していることになる。

プレイヤーはこの仕掛け武器を適切に使い分け、多くの敵と戦うことになる。

ただし、中には変形機構どころではなく、上位者の神秘による悪夢のような代物も……



獣狩りの銃器編集

水銀に自らの血を混ぜた銃弾を放つ銃器。中には松明や盾など、銃器以外も存在する。

開発陣曰く「銃があまり強くなかった時代を想定している」とのことで、単発では獣狩りの群衆をもまともに倒せないほど低威力だが、行動の隙を潰したり、敵をけん制する為の補助武器としての色が強い。特に敵の攻撃に合わせて迎撃すると、敵は大きくのけぞり、「内臓攻撃」に派生させることができる。

ソウルシリーズで言うところの「致命の攻撃」に当たるのだが、こちらは相手の体内に自分の手を直接突っ込み、臓物をぶちまけるというインパクト絶大の攻撃。内臓攻撃後の、血塗れで立つ狩人はある意味必見。

また、銃撃の威力は血質に依存する為、血質に特化した狩人の銃撃はダメージが非常に高く、それだけで恐るべき脅威たりうる。


前述の通り、盾も存在し装備可能なのだが、まさかの粗末な木の板のみで、多くの元不死人を絶望させた。

そもそも「獣の膂力を前に、尋常な盾は役に立たない」とされており、狩人はステップによる回避を中心に対処することになる。

DLCでは「湖の盾」を入手することができる。物理攻撃以外のダメージカットに優れるが、ソウルシリーズの様な盤石さはない。




目的編集

生業としての狩人が主人公や主要人物の職業として登場する作品は数多く、Bloodborneにおいても多くの登場人物が狩人を名乗っている。

しかし、狩人の一般的なイメージが「生活の糧として野生生物を狩る人々」であるのに対し、Bloodborneにおける狩人は非常に多面的で複雑な存在である。狩りの目的、その対象、狩りの手段すら共通しておらず、もはや警備や自衛目的以外で武装した人物の総称と言ってしまった方が分かり易い。

ヤーナムでは複数の勢力がそれぞれの思惑をもって行動しており、狩人はその思想性を色濃く映した存在とも言える。



駆除編集

最も多くの狩人に共通する目的。


概要の通り、Bloodborneにおける狩りの対象は、基本的に『獣の病』に罹患して獣化した元人間。それどころか、獣化の兆候が疑われればまだ獣に成りきっていない人間すら狩りの対象になる

獣の病に罹患し獣化した者は、そのほとんどが人間的な理性を失い、人間を殺す怪物に変化してしまう。それを狩るということは言ってしまえば、怪物化した市民を、街や人への被害が出る前に始末するという意味である。

殺戮そのものを目的化しているという点で、他作品における狩人と一線を画している。


最初の狩人、ゲールマンが主導したとされる。この頃は工房もなく、日常の衣服を調整して獣狩りに臨んだとされるが、この頃のゲールマンの戦闘スタイルが狩人たちの源流となり、機構によって様々な状況に対応できる仕掛け武器や、防御性能よりも動き易さや隠密性を優先する狩装束を形作った。

また、ヤーナムを支配する『医療教会』も狩人を組織しており、獣狩りの夜にあたって彼らを派遣していた。かつてヤーナム市民から、有志の狩人を募っていたことがあるようだ。


かつての隣人を始末する陰惨な所業ではあるものの、ヤーナムという都市を維持する上で避けられない行為であり、聖剣のルドウイークを始めとした狩人が英雄視される時代もあったという。

一方で、狩人に出来ることは獣化した罹患者を殺して回ることでしかなく、獣の病そのものの発症を抑えることは出来ない。その為、罹患者が増加すれば、何れ狩人たちのキャパシティを超え、街の維持どころではなくなるという問題点がある。

実際、本編開始以前に一度獣の病が蔓延して収拾がつかなくなり、医療教会はその区画(後の旧市街)ごと封鎖の上焼き払うという暴挙に出た。しかし医療教会、そして狩人たちへの信頼が大きく失墜する原因ともなってしまった。



葬送編集

ゲールマンをはじめとする古狩人たちの目的であり、同時に現代の狩人にも通じる目的の一つ。


獣化した罹患者は既に人を食らう獣であり、そして罹患者を治癒する(人に戻す)手段は作中存在しない。

しかしそれでも、かつて人であったことは事実である。そんな罹患者に対して「せめて人間として葬りたい」という意識で行動する狩人もいた。

ゲールマンが振るった『葬送の刃』や、処刑用の斧に見立てた『獣狩りの斧』等にその思想が見られる。


また、狩人たちが獣狩りに熱狂した結果、理性を失い殺戮に狂う事例が存在し、そう言った『血に酔った狩人』を始末する『狩人狩り』を目的とする者もいる。

狩人狩りの業は代々1人だけに継承され、本編中では烏羽の狩人、アイリーンが該当する。



医療編集

医療教会の真の目的。ただし一般的な意味とは異なり、患者の治療を目的としたものではない。あくまでも医学研究の範疇であり、患者を救済することはない。


その真意は明言こそされていないものの、「上位者研究の一環として医療行為を行っている」というのが実態であり、彼らにとって獣の病の罹患者は実験体でしかない。

勿論、ヤーナム市民に血の医療を施し、獣の病の対処にも取り組んでいることは確かなのだが、その血の医療こそが獣の病の原因の1つと示唆されていることを踏まえると、マッチポンプあるいは自業自得と言っても差し支えない。


本編中では「白服」と呼ばれる特殊医療者たちが僅かに登場する。

彼らは「黒服」とよばれる下位の狩人たちとは違い、獣の病の罹患者やその疑いのある者を狩る訳では無く、獣の病に関する実験の専門家と説明されている。

特に偽女医ヨセフカ(本編中で白服を纏っている唯一の人物)に至っては、治験と称した人体実験に専心している始末。



探求編集

ビルゲンワースの原罪、狩人たちの業。


考古学を研究する古い学舎『ビルゲンワース』の研究に端を発する。学長ウィレームとその学徒たちは、ヤーナムの地下に広がる巨大な遺跡を探求する内、上位者という存在を知り、それに近づくことを目的とし始めた。当然、その後継たる医療教会、聖歌隊、メンシス学派と言った組織も、同じ目的を持って行動している。

彼らの試みの多くは失敗したものの、新しい神秘や秘儀を見出すことになり、一部では上位者への接触に成功している。何よりその非人道的な試みによって生み出された、多くの犠牲者たちによる呪いは終わっていない


彼らの殆どは死亡あるいは人外に変態しており、組織として崩壊しているものの、医療教会の狩人が『聖杯』と呼ばれる聖遺物を用いてヤーナムの地下墓を暴き、その神秘を持ち帰る活動をしている。彼らの昏い情熱は、まだ死んでいない……



主人公の目的編集

ある意味作中最大の謎。フロム作品において「ぶっちぎりでやべーやつ」扱いされる原因の1つ。


公式では「血の医療を求めてやってきた病み人のひとり」と紹介されている主人公だが、主人公がどんな病を抱え、どこでヤーナムや血の医療を知ったのかは明かされていない。しかもなぜか、作中でもほとんど説明されない「青ざめた血」を求めてやって来たという。

ゲームプレイは一人の老人との契約、そして輸血から始まっており、目覚めた時には過去の記憶を失っている。謎めいた悪夢から目覚めた主人公は、「青ざめた血を求めよ。狩りを全うするために」という自筆の走り書きを見つけ、その言葉に従ってヤーナムの夜を駆けるのである。


ヤーナム外の人間である主人公がどこで「青ざめた血」を知ったのか?


記憶を失った主人公が、どうして走り書きを自筆だと認識できたのか?


そもそも走り書きを書いたのは、本当に主人公自身なのか?


「狩りの果てに青ざめた血を得る」のではなく、「狩りを全うするために青ざめた血を求める」ことが意味するものは?


獣狩りの夜を駆け抜けた先の結末は、いったいどれが主人公の目的にかなっているのか?


プレイヤーの分身でありながら、その真意が全く明らかになっていないのである。

……あるいは、獣狩りの中でその真意を紐解くことこそが、プレイヤーに課せられた探求なのかもしれない……



関連タグ編集

アンブレラ(バイオハザード)…ホラー要素と医療を兼ね合わせた先駆的存在。

狩人 ヴァンパイアハンター

ゴシックホラー

コズミックホラー

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