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概要編集

STB(station bivouacの略)とも呼ばれる。主にトイレ水飲み場自販機などがある無人駅が使われる。これは、夜露さえ凌げれば十分という旅行客には、野外での野宿より遥かによい環境といえ、80年代後半から90年代にかけ、駅寝は大学生を中心にブームとなったこともあるという。中には、野宿同好会や駅寝サークルのある大学まであるらしい。


問題点編集

駅寝は言うまでもなく無料で、キャンプと異なりテントが必要なく荷物が減らせ、テント設置・撤収の手間もなく、さらには予約も必要ないため比較的自由に動ける。同じような旅をする者同士触れ合う機会もあるという、まさにお金のない大学生の旅行手段として理想的なものに見える。

 一方で、本来宿泊施設ではない駅舎に宿泊する行為は、建造物の目的外使用となる。この是非については旅行者や鉄道ファンの間で意見が分かれており、「ホームレスと同じ」「住民に迷惑を掛ける行為」として、駅寝を嫌う人も存在する。公共の場に無断で間借りするのであるから、最低限のマナーを踏み外してはならないことは言うまでもない。

なお、現在のほとんどの鉄道会社は公式には「駅寝を認めない」が、各駅に宿泊しないよう掲示しているわけではないので、黙認しているのが実情の模様。場合によっては、無人駅を利用する地元住民から容認されていることもあるとか。しかし、最近では夜間閉鎖される駅が増え、1980年代と比べ駅寝の出来る駅が激減しているのも事実である。


マナーの悪さ編集

80-90年代に刊行された、駅寝ファンの投稿をまとめた書籍『STBのすすめ』では、駅寝に当たってのマナーとして、

を提唱していた。


だが、一部の利用者には自らのWebサイトにコンロストーブなどを持ち込んで使用している様子を堂々と掲載する者がいたり、深夜に大騒ぎして警察が出動するトラブルを発生させた輩までいたという。

こんなことをされては鉄道事業者側も対策に乗り出さざるを得ない。たとえばJR東日本は、上越線土合駅の待合室内で寝泊まりをする登山客らのマナー違反の火気使用の続発に対し、2016年4月、待合室を閉鎖、施錠し使用禁止とした。今は使用が再開されているが、また変なことをする輩が出ればまた閉鎖されることは想像に難くない。


駅寝の登場する作品編集

究極超人あ〜る』(ゆうきまさみ著) 岩屋口駅(架空の駅・モデルはJR飯田線唐笠駅)で登場人物たちが蚊取り線香を焚いてシュラフで寝ているシーンがある。

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