概要
CV:飯塚昭三(TVアニメ版)、滝口順平(旧劇場版、PS版)、藤本たかひろ(北斗無双シリーズ)、矢部雅史(DD北斗の拳)
南斗聖拳のシンの部下であり、KINGの幹部の一人。原作では、シンの部下の中では最強の男である。
「脂肪の塊」という表現がこれ以上似合うものはないとしか言いようがない程の肥満体質の持ち主。
「ブタを飼っているのか」「ブタは屠殺場へ行け!」
(規制の関係上、のちに「ブタはブタ小屋へ行け!」「ブタと話す気はない!」に)
…と、遠慮のえの字もない台詞を浴びせている。
とはいえ、当のハート様もブタの鳴き真似をするなど結構ノリがいい。
名前の由来はトランプのマークの一つ「ハート」から。他の幹部にスペード、ダイヤ、クラブがいる。
もしかしたらこの名前は組織の役職上の名であって本名ではないのかもしれない。
性格
普段は一般人にも丁寧な口調で話しかけたり、乱暴を働こうとした部下をたしなめると言った、温厚かつ紳士的な人物である。
(アニメ版ではナヨナヨ口調で喋り、その温厚さに拍車をかけている。)
だが、ひとたび自分の血を見てしまうと豹変。「いてぇ~よ!!」と逆上し、我を失って大暴れ。敵味方構わず周囲の人間を皆殺しにしてしまう。
拳法殺し
ハート様の特徴である脂肪の塊と化した腹部は、あらゆる打撃を吸収することができ、「拳法殺し」と呼ばれている。ケンシロウの北斗神拳すらこの脂肪の塊の前には通用せず、一時は窮地に追い込まれる。だが最後は、「北斗柔破斬」により脂肪を掻き分けられ、肉壁から露出した秘孔を突かれ、「ひっ!ひでぶっ!!」(アニメでは「ひでぇぇ~~! ぶうぅぅ~~っ!!!」といった感じ)の断末魔とともに爆死した。
原作では物語初期に出てきて呆気なく退場するキャラにもかかわらず、その容姿と言動のギャップゆえか人気は高い。ゲーム作品でも、時間軸さえあえば、シンと揃って参戦、他の配下のメンバー(スペード・ダイヤ・クラブ)を差し置いてプレイアブルキャラクターとして登場することもしばしば。
また、公式で「ハート様」と様付けで呼ばれることが多く、『AC北斗の拳』でも「ハート様(Mr.Heart)」と表記されている。
派生作品におけるハート様
『劇場版 世紀末救世主伝説 北斗の拳』
シンの部下から外れるためか、予告編では名前が「エレファント」に変更されていたが、本編では「ハート」に戻されていた。
ケンシロウの足止めに向かうもあっさり返り討ちにされる。
『北斗の拳5 天魔流星伝 哀★絶章』
1992年に東映動画から発売されたスーパーファミコン専用RPG。
オープニングからケンシロウが落盤で事故死するという衝撃的(笑)な始まり方をする本作では
「ケンシロウのいないIFの世界(パラレルワールド)」で物語が展開している。
本作のハート様は、ケンシロウの死を知りユリアが身投げしたショックでアル中になったシンを城から追放し、サザンクロスを乗っ取っていた。
自身を「ブタ」や「デブ」と言った者をブタ箱に叩きこむなど、原作での紳士な姿が嘘だったかのような圧政を敷く暴君となっている。また、「今私のことをデブと言ったな!殺してやる!」などとも発言しており、被害妄想の激しい性格になっている様子。
・・・たぶん権力に溺れて性格が変わってしまったのだろう。
『AC北斗の拳』
シュウを差し置いてまさかの登場。
特定の技を途中でやめるとアーマーが付くという特徴を持つ。
しかし、最大の特徴は1P側と2P側(試合のスタート地点)で大きくキャラ差が出ることだろう。
特に永久コンボの1つが2P側で対応キャラが増えるということもあり、ダイヤグラムでは1P側と2P側で分けられている。
また、同キャラ戦では「こんにちは、ご機嫌いかが?」という格ゲーでも珍しいやり取りを行う。
ちなみに似たような特徴を持ったキャラが以外にも別のゲームに存在する。
『外道伝 HEART of Meat ~あの日の約束~』
月刊コミックゼノン2012年12月号に掲載された『北斗の拳』のスピンオフ作品。
本作では幼少期のハート様の姿が描かれている。
とある名家の生まれで、本名はアルフレッド。争い事が嫌いな病弱な少年。
両親は事故ですでに他界しており、実姉のサラと使用人のエマとの三人で暮らしていた。
ある日、サラの留守中にヘンネルとジャックという誘拐犯二人組に連れ去られるが、間一髪のところで駆けつけたサラに救出される。しかし、直後にサラは頭に血が上ったジャックにナイフで腹部を刺され絶命してしまう。アルフレッドはその際の返り血で、血に対するトラウマを植え付けられる。
誘拐の計画が失敗し騒ぎが大きくなることを危惧したヘンネルは、ジャックにアルフレッドも殺害するように命じるが、そこへ通りかかったシンに邪魔された挙句返り討ちにされる。
二人を始末したシンに「奪われたくないものがあるなら奪えるくらいの力はつけておく事だな」と言葉をかけられ、強い男になるためにシンについていく事を決意する。
そして数年後、KINGの命令でケンシロウと対面する“アルフレッド完全体”こと現在のハート様…どうしてああなった。
ちなみに本作は「原哲夫公認」の太鼓判が押されているが、これが公式設定されているかは不明。
『DD北斗の拳』
199X年に世界が崩壊しなかったという設定のギャグワールドでのハート様。
本作でも、いつもの3名とともにシンを「KING」と呼び慕う忠臣として登場している。
FLASH版ではホストクラブ「孤鷲(ロンリーイーグル)」のホストの一人として、漫画版では芸能事務所「サザンクロスプロモーション」の社長であるシンのSPとして登場している。
TVアニメ版では、第一話から部下を率いてコンビニ等で万引き行為をはたらく窃盗団のボスとして登場。ケンシロウが働く(予定)コンビニ「リュウリュウケン」を襲撃し、商品を根こそぎ奪っていく。
登場初期は上記のアルフレッドを思わせる細見で美形の青年だったが、ケンシロウに秘孔「トンソク」を突かれた結果、お馴染みのでっぷりとした外見にされてしまい、最後は殴り飛ばされて豚箱に叩きこまれた。その後は、いつの間にかいつもの3名と合流しシンの下で働いている。
余談
この後にも、自分の血を見ると豹変するキャラなどというのは良く登場している。例えば
などが有名だろう。