概要
福岡県を放送対象地域とする日本テレビ系(NNN)のテレビ単独局。略称FBS。リモコンキーIDは5。1969年4月に開局した福岡県初のUHF局である。マスコットはゆめんた。
もともと福岡県の日本テレビ系列局はテレビ西日本(TNC)だったが、読売新聞の福岡進出などをめぐって、TNCと関係の深い(というか事実上の親会社)西日本新聞が激怒、結果、TNCは日本テレビ系から足を洗い、フジテレビ系列にネットチェンジした。これにより福岡県、ひいては九州から日本テレビ系列が消滅したため、読売グループは福岡県にテレビ局を開局する必要が生じ、その結果生まれたのがこの福岡放送である。ちなみに、TNCが日本テレビ系列から足を洗ってから福岡放送が開局するまで、九州(主に福岡県)の日本テレビのニュース取材は、日本テレビが福岡に支局(分局)を設置した上で行っている。似たような例としては、テレビ岩手にケツをまくられたテレビ朝日が盛岡市に、金銭問題に端を発した「裏切り」が元で山形テレビを系列から追放したフジテレビが山形市に、地元に自分の系列局が(山形の場合は改めて)開局するまで支局を置いたことがあげられる。
また、FBSは開局時福岡親局(鴻ノ巣山)と久留米中継局の2箇所の送信所しか開くことが出来なかった。本来は北九州中継局も同時開局させたかったが、指向性を持たせても山口県にまで電波が飛んでしまううえ、その山口県がエリアでなおかつ同じ日本テレビ系列局である山口放送が、当時北九州市の一部もエリアとしており、このエリア調整に手間取ったのが原因である。
1997年にCM間引きを行っていたことが発覚。これにより日本テレビから「お前系列局として活動するな!」という処分を受けた。その結果、24時間テレビの募金活動が出来なくなってしまった。なお、この問題を取材したのが、この福岡放送開局の発端になった存在のひとつとも言える西日本新聞だったのは何とも皮肉である。
深夜アニメ
こんなひどいテレビ局ではあるが、深夜アニメに関しては地方局・非テレビ東京系列局にしては異常に充実していた。日本テレビが深夜アニメに本格的に片足突っ込んだ1997年にスタート(「剣風伝奇ベルセルク」)、その後2001年4月スタートの「はじめの一歩」第1シリーズから、途中1クール遅れネットだったり(「はじめの一歩」第1シリーズ自体1クール遅れだった)ほぼ同時ネットだったりと放送のタイミングの変遷を重ねつつやらかしていたが、2015年4月6日深夜に終了した「寄生獣 セイの格率」を最後に、深夜アニメ枠は廃止された。ただし同年10月から2016年3月まで垂れ流された「ルパン三世(イタリア版)」のために、一時的ではあるが深夜アニメ枠を復活させてしまった。
結局、東京都・兵庫県及び愛知県(作品によっては埼玉県、千葉県、神奈川県、三重県、岐阜県、滋賀県、和歌山県、奈良県、京都府及び大阪府、ないしは群馬県や栃木県が加わる)以外では、やはり深夜アニメの需要があまりないという事であり、たとえあったとしても、BS日テレや日テレプラスやAT-XやアニマックスやBS11などといった衛星波で間に合う、といえる(もっとも、「ほなら、ここの不倶戴天の敵・西日本新聞の子分共はどないなるんや!?」なんて声も出そうだが)。
なお、日本テレビは一時期深夜アニメに関して熱心でなくなった時期もあった(実際2012年6月末をもって深夜アニメ枠を全廃したことがあった。もっとも、2013年1月に復活させてしまったが・・・・・・)が、その時期に関してはUHFアニメの「輪廻のラグランジェ」シリーズ、「緋色の欠片」、「進撃の巨人」を垂れ流したり、放送開始当初から深夜アニメとして放送していたマッドハウス版「HUNTER×HUNTER」で食いつないでいる。なお、UHFアニメ3シリーズだが、「輪廻のラグランジェ」シリーズと「緋色の欠片」は、いずれも兵庫県、三重県、岐阜県ではなぜか、この福岡放送と同じ日本テレビの系列局で垂れ流されていたし、「進撃の巨人」に至っては、兵庫県では赤坂の方のテレビ局の系列局で放送され、三重県と岐阜県では放送されなかった。
その他のアニメ
1980年10月~1982年3月の間、既に系列局が存在していたのに編成上の都合で放送されていなかったフジテレビ系の番組である『Xボンバー』→『めちゃっこドタコン』→『ハニーハニーのすてきな冒険』を日曜日の朝に放送していた。