概要
『NewスーパーマリオブラザーズUデラックス』に登場する新アイテム「スーパークラウン」によって別のキャラクターがピーチ姫風の姿に変身する事。
公式でピーチ姫の姿に変身することが可能と明かされているのはキノピコだけであるが、「他のキャラクターもこのアイテムによってピーチ姫の姿になることが可能なのでは?」とファンによって拡大解釈された結果、クッパ姫が誕生して一大ブームとなり、更にキングテレサ姫など後続の派生も次々と誕生する事態となった。
当然ながら非公式であり、あくまでも二次創作もしくは三次創作である。
キノピコ「あんなの聞いてないんですけど・・・」
ピーチ「・・・任天堂もノーコメントみたいよ」
マリオシリーズのキャラクターの女体化・擬女化モチーフとして、姫は比較的メジャーな題材ではあるが、このネタはピーチ姫が前面に出ているのが大きな特徴であり、オリジナルよりもピーチ姫の意匠や面影の方が多く残っている。
このような拡大により、スーパークラウンは国内外のネット上で、
- Guilty Crown(罪の王冠) - 『ギルティクラウン』
- P-Virus(P-ウィルス・ピーチ姫ウィルス) - 『バイオハザード』
- SCP(Super Crown Peach) - 『SCP Foundation』(※分類の一つであるKeterは「王冠」を意味する)
等と比喩されて言われる事も。
また、キノピーチの項目にあるピーチの影武者の必要性や、二次創作におけるピーチ姫化の大量発生から、スーパークラウン自体が取得者を強引にピーチ化する強制変身グッズや、呪われた装備品であると独自解釈されることも少なくなく、中にはマグマに捨てようとしたらマグマが姫化したなどのシチュエーションを描く人も現れた。
ピーチ姫化一覧
個別記事があるキャラクター
- キノピーチ(公式キャラクター)
- クッパ姫(Bowsette、ピーチ姫化の発端)
- クッパ姫Jr.(クッパJr.姫)
- キングテレサ姫(Princess King Boo、テレサ系の亜種あり)
- パックンフラワー姫
- ワンワン姫
- キラー姫
- ゲッソー姫
- ヨッシー姫
- ほねクッパ姫
- クリボー姫
- ドッスン姫
- ヘイホー姫
- カジオー姫
- スーパークラウン姫(Crownette)
個別記事がないキャラクター
その他
- クッパピーチ(『スーパーマリオオデッセイ』のデザイン没設定・リンク先ネタバレ注意)
姫化キャラクターの注意事項や騒動について
著作権問題
そもそも二次創作は法律上、「黒」または「黒」に近いグレーと見なされている。
弁護士の齋藤理央氏によると、クッパ姫は「著作権侵害」であるとも、そうではないとも評価しており、他の弁護士の福井健策氏は、原著作物(原著作権)と二次創作との関係について「ユーザー発信による著作権侵害なんてざらにあります」と述べ、『アナと雪の女王』のパロディを例に挙げている。
あるイラストレーターによれば、法務のプロと話した際に「二次創作はプロの目から見るとやっぱ著作権違反」「『グレーゾーンですよね』と言うと、『いや訴える人がいないから罪にならないだけでほぼ真っ黒です』と言われた」と述べている。
グッズ化・同人化について
クッパ姫をはじめとしたピーチ姫化を題材にしたグッズや同人については、印刷・グッズ制作会社はかなり慎重な姿勢を見せており、中には著作権侵害を考慮し、お断りする制作会社も登場している。
以下にツイートを引用すると、
>「任天堂作品キャラの二次創作の印刷は控えさせていただきます」
>「ご利用いただいている皆様が思っているよりも多くの「二次創作への認識」が甘い方が多く見受けられるので、会社自体を守る意味を込めましてもお断りをさせていただくことがございます」
>「作品への認識不足部分もあり、対応しきれていないデータもありますが原則として「お客様の責任」で制作いただいております。権利者様と争いが生じた際弊社は一切の責任を負いかねますので、お客様にはご理解いただいた上でご利用をお願いいたします」
> 「個人的にはクッパ姫の創作イラスト癖に刺さりまくりです。テレサ姫もとても可愛いし擬人化大好きです。見ている分には感謝しかありません」
> 「しかしそれを形にすることは権利を奪うことに繋がりかねないのでご一考くださいね」
とコメントし、法律を理解した上で節度を持った行動をするよう呼びかけている。
人気が爆発的に連鎖かつ過熱したものである為、発端となった上にその広がり方に驚愕したhaniwa氏のクッパ姫以上に、性的・煽情的(フェティッシュ重視)すぎる容姿として拡散されしまい、場合によっては公式側から何かしらの法的手段が取られる事も充分ある(過去には似たような理由で裁判になった事例も存在する)。
署名活動と反署名活動
前述のように日本では「クッパ姫」が「著作権侵害」だと評価され得るが、海外では二次創作への規制・制限が日本以上に強い背景もあり、2018年9月24日にオンライン署名サイト『Change.org』で、任天堂からの「クッパ姫」公式認可(ライセンス)を請願する署名集めが立ち上がり、同日以降、アーティストやYoutuberが署名を呼びかけ続け、かなり過熱化した状況と化している。
これに対して、日本では逆にこの署名行動に異を唱える反対署名活動が巻き起こっており、国境を超えた大騒動になっている。
上述の著作権問題や公式認定などに関する詳細は『クッパ姫』の記事を参照。
「オリジナル」と称してランクイン化
クッパ姫がトレンドになり、ニコニコ静画などといったサイトでも時間帯によっては上位を独占する状態になっているのだが、pixivのオリジナル作品ランキングにクッパ姫やキングテレサ姫等の二次創作が、一次創作に混ざって大量ランクインする事態となっている。
こちらに関してはランキング攻略法を参照。
pixivにおけるオリジナルとは、版権に属さない完全オリジナル作品の事であり、間違ってもオリジナルタグを入れて投稿すると、こう言う事態になる事を覚えてもらいたい。
「ピーチ姫化」という作品ジャンルの配慮
ピーチ姫化は言い換えれば、他者変身による人間化(擬人化や女体化・擬女化)で、万人受けするとは言い難いニッチな創作ジャンルである。
なので作品には『スーパーマリオ』のシリーズ名や、「クッパ」や「キングテレサ」といった原型キャラクターのタグを避け、「クッパ姫」「キングテレサ姫」や「ピーチ姫化」「スーパークラウン」を付ける事で、元ネタとの住み分けを図る事が望ましい。
特にR-18での扱いに関しては、任天堂という世界規模の知名度のキャラクターでかつ、不特定多数が目にする場所では気を付けなければならず、あくまで非公式のキャラクターであるクッパ姫などを好むあまり、公式のピーチ姫やマリオ達、本来の使用者であるキノピコ、そして元になったクッパ達そのものを貶すことはあってはならない。
世の中には「オリジナルの原型が好き」「ピーチ姫化そのものに嫌悪感や反発、拒否反応を覚える」人達がいる事をしっかり理解した上で、お互いが不愉快な思いをしないよう、モラルとマナーを守って楽しむ事を忘れてはならない。
また、一口に女体化と言っても「特定のキャラクターがピーチ姫の姿に変身(変装)する」と、「特定のキャラクターをピーチ姫のような容姿にアレンジする」は、厳密に言うとまったく異なるジャンルである。
これらのジャンルは元々混同されやすく住み分けが推奨されている一方で、ピーチ姫化は両方の要素を内包しているためどちらに属するかは非常に曖昧であり(あえて言うなら姫化前後のどちらに重点を置くかで変わる)、安易なタグの使用は検索妨害などのトラブルを招く恐れもある。
姫化キャラクターの個別記事作成における注意点
ピーチ姫化はある意味字面通りのジャンルとも言え、経緯や基本設定、作品タグの設定については、この記事や大元であるクッパ姫の記事などでも十分事足りる。
それぞれの個別記事の需要はそれほど高いわけではなく、個別記事を急いで立てる必要性も薄い。
それどころかあまり続けざまに立てると乱立荒らしと見なされ、最悪アカウント凍結をされる可能性もあるので、何かしらの特記事項がある姫化キャラクター以外の記事立ては、記事内容の質の低さにも影響するので、控えた方が無難だろう。