概要
ニンテンドースイッチ用ソフト『NewスーパーマリオブラザーズUデラックス』にて追加プレイアブルキャラクターとなったキノピコが専用パワーアップアイテム「スーパークラウン」を取ることでピーチ姫によく似た美少女姿に変身するパワーアップ状態。
二段ジャンプや空中をふわふわと移動する能力に加えて、落下しても一度だけ復活できる。
この状態ではキノピコではなくピーチの声に変わる。
姿はピーチ姫と似ているが、部分的にキノピコ風のデザインになっている。(任天堂公式記事)
キノピコがピーチに似た姿になるのはこの状態のみであり、スーパーキノコやスター以外の他のパワーアップアイテムを取ると姿も声も能力もキノピコ仕様に戻る(要するに他のパワーアップアイテムと同じ仕様)。
後に『マリオカートツアー』にも登場した。レア度はウルトラレア、スペシャルアイテムはダッシュキノコをばら撒くキノコたいほう。
マリオカート8デラックスではファンキーコング、ディディーコング、ポリーンと共にコース追加パス第6弾における追加キャラとして参戦。
バイクに乗る際はピーチ姫達と同じくライダースーツ姿(といってもトップス部分はそのままにボトムス部分がかぼちゃパンツのようなショートパンツで丈の長いブーツを着用したもの)になる。
エンブレムデザインはスーパークラウン。
なおスーパーマリオブラザーズワンダーではピーチ姫がクッパに攫われないためかキノピーチには変身しない。
余談
なぜキノピコがピーチ姫の姿に変身するのかに関して、公式にはまだ詳しく明らかになっていないものの、システム的なメタとしては、本作ではいつも通りにピーチがクッパに捕らわれており、ピーチをプレイアブルキャラクターとして実装できないための代役だと推測される。
空中をふわふわ移動するという能力は現状ピーチ姫の専売特許であり、他にこの能力を使っても違和感がないキャラクターが存在しない(『スマッシュブラザーズ』シリーズまで考えればピーチ姫とほぼ性能が同じであるダッシュキャラクターであるデイジーが使っているが……)。『スーパーマリオラン』ではデイジーが実装されているが、固有能力は2段ジャンプ。ロゼッタは立ち位置の都合上、序盤からプレイアブルとして登場させるのは難しく、『スーパーマリオ3Dワールド』ではクリア後の隠しキャラだった。また、能力もスピンで攻撃&疑似2段ジャンプでふわふわ飛ぶというイメージがない。
またユーザーの「デイジーやロゼッタではなくピーチが使いたい」という声も想像出来るため、今回キノピコに白羽の矢が立ったと思われる。
ただし、強引に変身と言う形で似て非なるモノを一時的に使えるようにするぐらいならばスーパーマリオランのようにクリア後に使用できる追加キャラとしてピーチを出せば済む話ではないかという意見もあるため、キノピコがピーチの姿になったのは上記とはまた別の理由がある可能性も考えられる。
なお、NewスーパーマリオブラザーズUデラックスの約5ヶ月後に発売されたスーパーマリオメーカー2ではキノピコが親方としてストーリーモードに関わる重要キャラとして登場しているうえ、プレイアブルキャラの一人としても参戦している。スーパーマリオメーカー2にはUデラックスのベースとなったNewスーパーマリオブラザーズUのゲームスキンによるモードも前作スーパーマリオメーカーから引き続き登場しているため、この兼ね合いのためにピーチではなくキノピコが優先された事情が考えられる。
ピーチの影武者?
前述ではいつも通りにと記載したが、本来国を治める姫が攫われたならば大問題のはずである。
その為ピーチが救出されるまで外交問題に対処する、あるいはピーチに危機が迫っている時の為にピーチの影武者を用意するというのは理にかなっている。
とはいえ作中でもピーチがいつも通りに攫われたという認識なので前者の線は薄いが。
またピーチが攫われないように警備を強化しても相手は城ごと攫うような相手なのであまり意味がないと思われる。
過去作品を振り返ると、『スーパーマリオRPG』ではピーチがキノコ大臣から隠れてマリオに同行するため、ばあやがピーチに変装して影武者になるイベントがあり、『マリオ&ルイージRPG』ではピーチの影武者が登場し、さらにピーチ救出の為ルイージがピーチに変装するイベントがある。
なので別キャラクターがピーチの姿に変わる、というのは実は珍しいものではなかった。
特にばあやとキャサリンの変装はルイージの変装とは明らかに違う変身レベルの為、スーパークラウンの様なアイテム、あるいは魔法を使用していたのではないかと考えられる。
他の変身
ピーチ姫の姿だけではなく、それ以外の別人、別種族などの変身も含めると多数の前例がある。
『スーパーマリオブラザーズ』ではワールド1~7のクッパは偽物であり、クッパ配下のキャラクターが変身した姿である。また、ブロックはキノコ王国国民が魔法で変身させられた姿となっている(この設定が現在まで残っているかは不明)。
『マリオ&ルイージRPG』ではゲラゲモーナがアハハアハデミーでマメーリア人の研究者をムーチョに変身させた。
『スーパーマリオ64DS』ではへんしん帽子というアイテムで別キャラクターの帽子を被るとそのキャラに変身する(声はそのまま)。
『スーパーマリオサンシャイン』ではクッパJr.がマジックブラシでニセマリオに変身する。
『スーパーマリオギャラクシー』ではオバケキノコでオバケマリオ(実質テレサ化)に変身。
『スーパーマリオメーカー』(WiiU版)ではキャラマリオとして様々なキャラクターに変身できる「ハテナキノコ」が存在。
『スーパーマリオオデッセイ』ではキャラに変身するわけではないが、キャラそのものに憑依するようなキャプチャーという技が登場。
上記のように作中では多種多様な変身や別人になる方法が存在するため、スーパークラウンで変身というのは突飛な設定ではなかったりする。
何故キノピコだけが使えるのか?
その後、公式で「スーパークラウンはキノピコだけが使えるアイテム」という設定が明かされた。(詳しくはスーパークラウンの記事を参照のこと)
しかしその理由までは言及されておらず、今度は『何故キノピコだけがスーパークラウンを使えるのか?』という疑問が浮上する事となった(単に「他の操作キャラの時は使えません」という意味とも取れるが)。
もしかしたらピーチ姫化の鍵はスーパークラウンではなく、キノピコの方にあるのかもしれない。
ちなみに
キノピーチの状態でラスボス戦前のピーチ姫が囚われている塔の前に行くと、ピーチ姫が困惑する様子を見る事が出来る。
この事から、少なくともピーチ姫はキノピコがスーパークラウンでキノピーチに変身できる事を知らなかったようである。
なお、エンディングムービー内では変身が強制解除されるのでキノピコに戻る。
キノピーチではピーチの声になるとは書いたが、三段ジャンプを使用するとたまに最後の声がキノピコに戻ることがある(しかも咄嗟に咳払いで誤魔化す始末)。
キノピコもピーチもサマンサ・ケリー氏が声を担当していることに因む中の人ネタなのだろうか。