概要
講談社の雑誌『なかよし』にて連載されたCLAMPの漫画作品。
1998年4月から2000年3月までNHK衛星第2テレビにてテレビアニメが放送、さらに後を追う格好で教育テレビでも放送されている。映画も二作作られている。アニメーション制作はマッドハウスが手掛けている。
蛇足ながら本放送当時にNHKの衛星テレビの加入世帯が急に増えたという都市伝説がある。ついでに、アニメ版最終回当日、大相撲2000年春場所の結びの一番『武蔵丸対貴ノ浪』が予想外の熱戦となり、その煽りで5分繰り下げとなったため、録画予約に失敗した視聴者が続出し、2ちゃんねるのさくら板が一瞬にして地獄絵図と化し、『武蔵丸の悲劇』と呼ばれるようになった。ちなみに、当時のビデオデッキにはスポーツ延長対策システム搭載機種がごく僅かで、たった5分の延長でも死活問題に発展した。また、インターネット動画の見逃し配信やスポーツ延長部分のサブチャンネル放送も存在しなかった。
中国語訳をされた時の題名は『札魔法少女櫻』で、李小狼の故郷であり映画版第1作目の舞台でもある香港でも翻訳本が出版されている。
なお、アメリカでは『Cardcaptors』のタイトルで放送されたが、日本版と大きく異なる点が幾つかあり(話数・内容の大幅カット、それに伴う設定の変更・・・木之本桜と李小狼のダブル主役、木之本桜がかなり辛辣なキャラになってるなど)まったく別作品の扱いを受けている。
余談だが、2ちゃんねるのCLAMP作品を扱う板の名前は「CCさくら」だったりする。
人気作品なだけあり、2009年の教育テレビでの再放送以来、幾度も再放送されたり(直近では2016年4月から2017年9月にかけて{ただし2017年3月は除く}NHKBSプレミアムで全70話が放送されたほか、2017年9月からは〈教育テレビ改め〉Eテレにおいて「傑作選」が放送されている)、キッズステーション(スカパー!:CS専門ch)でも放送されたり(それもキラーコンテンツになっていた事もある)、シリーズ累計1600万部、クリアカード編は1巻だけで100万部超えと、連載が終了して10年以上経った現在でも人気が衰えない作品である。
連載開始当初からカルト的人気を誇り、『忍者キャプター』OP『斗え!忍者キャプター』の替え歌の『斗え!カードキャプター』というものが作られたりしている(忍者キャプターとの親和性は作品題名と余りにも高い確率で合致するので作品題の元ネタになった可能性もある)。
この度、新アニメプロジェクト始動が、2016年6月3日に発売された『なかよし』7月号にて発表された。それと共に約16年振りとなる新作漫画シリーズ『クリアカード編』の連載もスタート。
中学1年生になったさくらたちの新たな活躍が描かれる。
2018年1月7日からNHKBSプレミアムで放送された。制作スタッフやキャストについては、可能な限り旧作から変更されていない。
なお、2017年9月に発売されたクリアカード編の原作コミック特装版に、TVアニメ最終回とクリアカード編の間を埋めるプロローグストーリーを描いた“さくらとふたつのくま”を収録したDVDが付属している。
解説
魔法の札「クロウカード」を封印するため、ケロちゃんの指導のもと奮闘する魔法少女さくらの物語。
カードはそれぞれ意思と特性を持ち(鏡のカードの話が一番わかりやすい)、それらが引き起こす事件を解決→封印する形で物語は進んでいく。
原作とアニメとの違い
本作は基本的に原作に忠実な設定となっているが、主な違いは以下の通りである。
原作は連載開始当初から連載終了まで季節は掲載月とリンクしていたが、学年は連載開始時の小学4年生のままとなっていた(最終話のエピローグのみ中学生のさくらと小狼が登場)。
一方、アニメ版では話の進行に伴って時間も同時進行で進級し、2期からは小学5年生となり、劇場版第2作では小学6年生として設定されている。兄の桃矢や雪兎も最初は高校2年生の設定だったが、2期からは高校3年生となり、劇場版第2作では大学1年生として設定されている。
原作の漫画版とアニメ版では、キーアイテムであるクロウカードの枚数に大幅な開きが存在する。具体的には原作版がタロットカードをモデルにした事により、枚数が19枚なのに対し、アニメ版は52枚(劇場版だけのものや、作中使用していないカードも含む)にもなる。
クロウカードの封印が解かれた原因と時期が異なる。原作ではケルベロスの不手際(40年の居眠り中に隙を見て逃げられた)によるものと、さくらの回想で語られているが、アニメ版ではクロウカードが入っている本をさくらが開いた際、一番上にあったカードの名前「風(ウィンディ)」を読んだためにカードが飛び散ってしまったシーンが時系列で描写されている。
アニメではオリジナルキャラクター李 苺鈴(リ・メイリン)が登場し、クロウカードの事件に関わっていく。また、小狼は苺鈴と執事のウェイと暮らしていたが、原作では一人暮らしの設定となっている。
寺田先生と利佳は原作では恋人関係だが、アニメ版では利佳が寺田先生に「憧れ」を抱いているという設定で、やや控えめな描写となっている。
観月先生が友枝小学校に赴任する経緯が異なる。原作では産休に入った算数担当の堤美香の代理として赴任したが、アニメ版では第1期で算数担当の教師の代理で赴任した後、第2期(さくらたちは小学5年生の1学期)の担任となっている。また友枝小学校の冬服はアニメ版では登場しない。
クロウ・リードの生まれ変わりが原作ではエリオルと藤隆の2人だが、アニメ版ではエリオル1人である。よって、エリオルの行動目的に自身の魔力の分割はなく、エリオルと藤隆は無関係となっている。原作ではエリオルと観月先生はお互い両思いと思われる描写があるが、アニメ版ではあまり触れられていない。
原作よりアニメ版が先に終了したため、最終回の内容が基本的な流れは同じものの原作からオミットされている。したがって、さくらが小狼の告白の返事をする時期が異なり、原作では小狼が香港に帰る際に返事をするものの、アニメ版では小狼の帰国後の劇場版第2作終盤でようやく返事をすることになる。
この作品が萌え要素属性になっていることから、CLAMP内で作品の方向性の仲間割れが起こり、現在4人のメンバーになった原因の一つである。
登場人物
カードキャプターさくらの登場人物一覧を参照のこと。
恋愛
甘酸っぱい青春の片思いから年の差・同性愛・教師と生徒など様々な恋愛の形とその心情描写も本作の見所の一つ。
また、後述の恋愛関係は世間では基本的にドロドロした形で描かれやすいのだが、本作ではそれも一つの愛の形として自然な形で描かれているのも特徴である。
原作者のCLAMPはEDについて、「たとえ小狼が女の子でも、年齢がずっと離れていたとしても、小狼が小狼であるかぎり、さくらは小狼を選んだ(カードキャプターさくらメモリアルブック)」と語っている。
主要メディア発売の変遷
本作の映像メディアはその発売元が変遷している。一番初めはバンダイビジュアルが販売元を務めていた。その為に映画版を含めてDVD単体の発売迄は同社の販売となっている。DVD-BOXはRONDE ROBEレーベルからジェネオン・エンタテインメントが販売元になっている。そしてジェネオンがユニバーサルに吸収された為にリマスター版DVD-BOXはNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンからの発売となる。
加えて番組関連アイテム(所謂なりきりグッズ)の販売元は当初はこれ又バンダイからの発売であった。クリアカード編発表時のリバイバル発売は大方の予想を覆してタカラトミーからの発売となった。
コラボレーション
さくら、知世、小狼、ケロちゃんが空の世界で大冒険?さくらは自ら進んで攻撃する性格ではないため、直接の通常攻撃はせず魔法による行動がメインになる模様。
この作品に登場の「カリオストロ」という少女?とは中の人が同じ丹下桜である。
こちらでは中学生になったさくら(&ケロちゃん)、知世、秋穂の3人と1匹が中心となる。
さくらがカエルの絵が描かれたカードを拾った途端異世界に迷い込み、
不思議体験に慣れのない秋穂には「夢の中」ということでごまかしている。
2018年8月15日から10月8日まで「さくらとお出かけ山陽沿線」スタンプラリーを実施。ラッピング電車の運行のほか、コラボグッズの発売も行っている。
関連イラスト
関連タグ
原作関連 | CLAMP 漫画 少女漫画 なかよし |
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アニメ関連 | NHKアニメ マッドハウス |
シリーズ関連 | クロウカード編 さくらカード編 クリアカード編 |
カード関連 | クロウカード さくらカード クリアカード |
劇場版関連 | 劇場版カードキャプターさくら 封印されたカード |
CP・コンビタグ | 小狼×さくら さくとも 桃雪 / 桃ユエ 木之本兄妹 |
パロディ・コラボ | 魔封少女さくら☆マギカ カードM@STERさくら カードキャプタープリキュア さくらと不思議な空の冒険 日本三大魔法少女 |
表記揺れ | CCさくら CCさくら C.Cさくら 中国語表記:魔卡少女樱 |
その他 | 魔法少女 魔女っ子 人生ブレイカー |
マネーアイドルエクスチェンジャー:同時期の落ちゲー。通称として「マネーキャプターさくら」と呼ばれる事がある。