概要
『モンスターハンタークロス』に登場する新種の獣竜種モンスター。
同作に4匹存在するとされる本作のメインモンスターの一角である。
パッケージを飾る顔役であり、すさまじい攻撃力と隙のない広範囲殲滅力を持つ強敵。
オープニングムービーではハンターの攻撃を物ともせず、生態ムービーではリオレイアを逃走に追い込むほどの実力がある。
獣竜種には、かの悪名高きブラキディオスやイビルジョーがいるため、それらと同レベルの危険性があると思ったほうがいいだろう。
別称は「斬竜」。
アロサウルスやカルノタウルスに似た頭部(実際、カルノタウルスをモチーフとしたモンスターであることが開発者のインタビューにより明かされている)に赤銅色の甲殻で覆われた身体、そして頭部から背中にかけて前に向かって伸びる複数の突起が特徴。
食性は肉食で、他のモンスターを襲って捕食する獰猛な性質。
また、非常に好戦的で狙った獲物は決して逃がさないという。
主な生息地は古代林だが、火山や地底火山、旧砂漠にも姿を現すことがある。
最大の特徴は胴体と比較して非常に長い尻尾で、その尻尾は鋭利な大剣のような形状になっており、これを振り回したり地面に叩きつけたりして攻撃する。尻尾の甲殻には発火性の強い鉄分が大量に含まれているとされており、通常時は青い色をしているが、地面との摩擦などで熱を帯びて赤熱化するという性質を持ち、この状態では尻尾の攻撃が火属性を帯びるようになる。
攻撃力が上昇している危険な状態だが、尻尾の肉質は柔らかくなっているためチャンスでもある。
尻尾は2段階破壊で、1段階目は武器種関係なく破壊できるが、2段階目となると切断武器かつ赤熱している時に限定される。尻尾切断の際には切れた先端が地面に突き刺さり、冷えて元の色に戻るという独自の演出が見られる。
その尻尾に煤が付いて切れ味が落ちると、見た目で分かるくらい茶色くなる。このときディノバルドは自身の牙で研ぐようにして尻尾の手入れを行う。
怒り状態のとき、斬れ味が落ちていなくても急に尻尾を研ぐような仕草をし始めたら要注意。
その直後に、突如ディノバルドは体を思いっきり一回転させ、尻尾で周囲を薙ぎ払う広範囲攻撃を行う。
その威力は斬竜の攻撃の中で最大、しかも火属性やられのおまけつき。何とか持ちこたえても体力減少で一気に瀕死に追い込まれてしまい、絶体絶命の状況になってしまう。
さらに凶悪なことにこの攻撃にはかち上げ効果がるためダウンから復帰までに時間がかかる。
まさにディノバルドにとっては一撃必殺の切り札的攻撃。判定自体は一瞬なので、上手く回避できれば反撃のチャンスにつながる…と思われる。
長大な刃を持つ尾を口に咥えて力を貯める姿は某流派の奥義を思わせる。
ガンナー「何が出来るというのだ その間合いから 遠い!遠すぎる!かすりもせぬわ かすりも…」(力尽きました)
ディノバルドが尻尾を咥えたら用心せい。
また、獣竜種としては珍しく単発型のブレスを吐くことが可能で、尻尾を研磨する際に口に溜まった甲殻の欠片が溶けたマグマをブレスとして撃ち出す。
この火炎弾は地面に着弾すると一定時間燃え上がって凄まじい火柱を上げ、最後には大爆発するというド派手なエフェクトを持つ。
この火炎弾は喉元にある火炎嚢という器官で生成されており、発射する以外にも口元で燻らせて噛み付き攻撃を強化させることもできる。ただ爆発する故に扱いはデリケートで、頭部に強い衝撃が加わるとディノバルドの口内で爆発し、衝撃で大きく転倒。その後一定時間無防備な状態になる(このとき『赤熱した火炎嚢』を落としやすい。稀にレア素材の「斬竜の逆鱗」や「斬竜の炎玉」を落とすことも)。
長い尻尾を巧みに操り、距離があるからと安心していると、はるか遠方から突き刺してくる。ナルガクルガよろしく強烈な叩きつけ攻撃もあり、尻尾から摩擦熱の炎を飛ばす遠距離攻撃も可能。
上記の火炎弾もあるため、とにかく全方位にわたって隙が少ない。
燼滅刃(じんめつじん)ディノバルド
MHX新モンスターの中では唯一、二つ名持ちモンスターも登場する。
背中の甲殻が真っ赤に染まり、尻尾もさらに長大になった。
上位装備のハンターを瞬殺するほどの攻撃力を備え、周囲に爆破属性の粉じんを撒き散らし、一撃必殺の尻尾なぎ払いを二連発で放つ(ガード可能武器でもスタミナごと持っていかれてガードクラッシュする)など、ひたすらに容赦がない。
特に注意しなければならないのが超長大な攻撃範囲を持つ尻尾叩きつけ。かなりの破壊力を誇る上に短いモーションで仕掛けてくるため、慣れたハンターでも事故を起こしやすい。
詳細は燼滅刃ディノバルドを参照。
装備
武器
他のメインモンスターと同様、14武器種全てが用意されている。
属性は言うまでもなく火。近距離武器は属性値・攻撃力・斬れ味共に非常に優秀で非の打ち所のない性能に仕上がっており、メインモンスターの名に恥じぬ一品に仕上がっている。
一方遠距離武器は弓こそ高い攻撃力とそこそこの属性を持つ一品なのだがボウガン系統は装填速度や反動に難が有り、スキル事情が厳しい本作ではやや厳しい立ち位置になってしまっている。
生産段階では名前には「灼炎の~」という修飾語が付き、最終強化で「斬竜○~」といった名称になる。
また、説明文がまるで特撮ヒーローの紹介ナレーションのようなものになっており、生産段階では「○○、その△の名は(武器名)」という一文が入り(○○に命令形の動詞、△には武器種の銘が入る)、最終強化系でも「灼炎の~は○焔を従え最終進化する。」という文章に続いて妙に熱い文章が用意されている。ダサいと取るかカッコいいと取るかは各々の判断に任せたいと思う。
武器種 | 武器名(第1段階) | 紹介文(第1段階) | 武器名(第2段階) | 紹介文(第2段階) |
---|---|---|---|---|
大剣 | 灼炎のブレイザー | 斬竜の尻尾を模した剣。烈しき斬撃で獲物を襲う。断て、その剣の名は灼炎のブレイザー。 | 斬竜剣アーレー | 灼炎のブレイザーは獄焔を従え最終進化する。斬竜剣よ、戦野を斬り拓き全てを灰にせよ。 |
太刀 | 灼炎のルーガー | 立ち上る炎を象った蒼刃が、仇名す者を斬り裂く。刻め、その刀の名は灼炎のルーガー。 | 斬竜刀ヘルヘイズ | 灼炎のルーガーは狂焔を従え最終進化する。斬竜刀よ、激情を滾らせ大地を切り捨てろ。 |
片手剣 | 灼炎のプロミナー | 揺らめく炎をモチーフにした猛る斬竜の刃。斬れ、その刃の名は灼炎のプロミナー。 | 斬竜閃カシオール | 灼炎のプロミナーは悲焔を従え最終進化する。斬竜閃よ、絶望渦巻く大地に赤き閃光を灯せ。 |
双剣 | 灼炎のロガー | 拳から炎が伸びるような形状を成した斬竜の双剣。斬り裂け、その双刃の名は灼炎のロガー。 | 斬竜双刃エタンゼル | 灼炎のロガーは暗焔を従え最終進化する。斬竜双刃よ、苛烈な炎を纏いて乱れ踊れ。 |
ハンマー | 灼炎のイシャター | 鎚頭に尋常ならざる熱量を宿す暗紅の鉄槌。打ち砕け、その鎚の名は灼炎のイシャター。 | 斬竜鎚ウルガ | 灼炎のイシャターは壊焔を従え最終進化する。斬竜鎚よ、熱き一撃を以って地を響かせろ。 |
狩猟笛 | 灼炎のフランアニマー | 噴き出すような炎の造形は斬竜の息の象徴。響け、その笛の名は灼炎のフランアニマー。 | 斬竜笛イブレス | 灼炎のフランアニマーは凶焔を従え最終進化する。斬竜笛よ、猛々しき旋律で心を滾らせろ。 |
ランス | 灼炎のスヴァロー | 逆巻く炎を纏う槍。苛烈な突撃で標的を崩す。穿て、その槍の名は灼炎のスヴァロー。 | 斬竜槍グラナト | 灼炎のスヴァローは憎焔を従え最終進化する。斬竜槍よ、眼前の猛者たちを遍く突き崩せ。 |
ガンランス | 灼炎のカベイラー | 斬竜の咽喉機構を模した銃槍は昂ぶる業火を宿す。放て、その銃槍の名は灼炎のカベイラー。 | 斬竜銃槍ブルーア | 灼炎のカベイラーは葬焔を従え最終進化する。斬竜銃槍よ、阻む全てを撃ち滅ぼせ。 |
スラッシュアックス | 灼炎のドラファー | 変形時に昇る炎が獲物を畏怖させる剣斧。叩き斬れ、その剣斧の名は灼炎のドラファー。 | 斬竜斧グリマルス | 灼炎のドラファーは暴焔を従え最終進化する。斬竜斧よ、猛火を上げ、気炎を解き放て。 |
チャージアックス | 灼炎のディマンダー | 盾は炎、剣は尾。斬竜の2つの名を表した盾斧。繋げ、その斧の名は灼炎のディマンダー。 | 斬竜合刃バルドレッド | 灼炎のディマンダーは怖焔を従え最終進化する。斬竜合刃よ烈火と業火の饗宴を開け。 |
操虫棍 | 灼炎のテウザー | 天を駆ける斬竜の火は、棍に姿を変え、その力を示す。駆けろその棍の名は灼炎のテウザー。 | 斬竜旋ヘルダイト | 灼炎のテウザーは死焔を従え、最終進化する。斬竜旋よ、天を翔け、炎熱の嵐を地に齎せ。 |
ライトボウガン | 灼炎のエンサー | 斬竜の喉元から放たれる炎弾を戦野に具現する弩。撃て、その弩の名は灼炎のエンサー。 | 斬竜弩イクリール | 灼炎のエンサーは負焔を従え最終進化する。斬竜弩よ、無数の火を統べ、地を紅に染めろ。 |
ヘビィボウガン | 灼炎のイグナー | 斬竜の殻を纏った重弩の射撃が獲物を灼き尽くす。崩せ、その砲の名は灼炎のイグナー。 | 斬竜砲エクリクス | 灼炎のイグナーは業焔を従え、最終進化する。斬竜砲よ、己が憤激込め、燼灰の道を拓け。 |
弓 | 灼炎のヴァルスター | 広がる炎を表現した弓が、壮絶な火の雨を降らす。弾け、その弓の名は灼炎のヴァルスター。 | 斬竜弓プライド | 灼炎のヴァルスターは虐焔を従え、最終進化する。斬竜弓よ、灼熱の豪雨で命を焼き払え。 |
オトモ | 下位武器 | 紹介文 | 上位武器 | 紹介文 |
灼炎のブレイニャー | 斬竜の端材を磨いて作った剣。二重の刃が深い傷を刻み、火傷に似た苦痛を与える。 | 斬竜ネコ剣ニャーレー / 猛灼炎のブレイニャー(獰猛化武器) | (下位武器と同じ) |
一方の二つ名武器は、爆発性の粉塵を操る二つ名個体の特性を反映してか爆破属性武器になる。
近距離武器はこちらも攻撃力は申し分ない上、なんと素で斬れ味ゲージが最高の白まで伸びており(ただし、長さそのものは短め)、さらに二つ名武器共通の性能として狩技ゲージが非常に溜まりやすい。
一方の遠距離武器は原種以上に厳しい立ち位置になっており、弓の方はバランスブレイカー級の性能になったテオ弓に勝てる部分が殆ど無い。
ボウガンに至っては唯一のメリットであった火炎弾のしゃがみや速射が没収されており原種以上に使いにくい代物になってしまっている。
強化には各レベルごとの「討伐の証」の他、レア素材の斬竜の炎玉の他、落とし物限定でかつ低確率でしか入手のできない燼滅刃の塵粉を複数個要求されるため、燼滅刃ディノバルド自身が相当な強敵であることも相俟って製作難易度は凄まじく高い。
なお、こちらの説明文は他の二つ名武器と同じ内容になっており、通常個体の武器ほどぶっ飛んではいない。
名前は生産段階が「爆焔の~」、最終強化で「燼滅○~」と言う名称になる(いずれも、~は一部の例外を除いて通常武器と同じ名称)
武器種 | 武器名(第1段階) | 武器名(第2段階) |
---|---|---|
大剣 | 爆焔のブレイザー | 燼滅剣アーレー |
太刀 | 爆焔のオグナー | 燼滅刀ゴヴァンダン |
片手剣 | 爆焔のプロミナー | 燼滅閃カシオール |
双剣 | 爆焔のロガー | 燼滅双刃エタンゼル |
ハンマー | 爆焔のイシャター | 燼滅鎚ウルガ |
狩猟笛 | 爆焔のフランアニマー | 燼滅笛オブレス |
ランス | 爆焔のスヴァロー | 燼滅槍グラナト |
ガンランス | 爆焔のカベイラー | 燼滅銃槍ブルーア |
スラッシュアックス | 爆焔のトラヴァー | 燼滅斧グリマルス |
チャージアックス | 爆焔のディマンダー | 燼滅合刃バルドレッド |
操虫棍 | 爆焔のテウザー | 燼滅旋ヘルダイト |
ライトボウガン | 爆焔のエンサー | 燼滅弩イクリール |
ヘビィボウガン | 爆焔のイグナー | 燼滅砲エクリクス |
弓 | 爆焔のヴァルスター | 燼滅弓プライド |
オトモ | 下位武器 | 上位武器 |
爆炎のブレイニャー | 燼滅剣ニャーレー |
防具
シリーズ初となるスキル『剛刃研磨』が付く。クエスト中に武器を研ぐと一定時間、剣士は斬れ味が落ちなくなり、ガンナーは攻撃力が上がるというスキル。
上位や二つ名防具では、匠などの貴重なスキルも付与され、鋭利な尾を持つディノバルドらしい特徴が出ている(ただ、匠に関しては素で斬れ味ゲージが最高の状態になっている二つ名武器も燼滅刃武器で揃えてしまうと匠が死にスキルになってしまうので注意)。
評価
獣竜種でのメインモンスターはMH3Gのブラキディオス以来。反応も大きかった。(尻尾を武器としたモンスターはFで見たことがあるかもしれないが携帯ゲーム機では初。)
そして、いざプレイしてみると……… 本当に強い。
その攻撃の全てが、“大技”といっても過言ではないほど強力なものばかりで、とくに、居合抜きのようなモーションで周囲を一刀両断する「大回転薙ぎ払い」は、多くの狩人を驚かせた。
専用BGMも荒々しい狂戦士をイメージとして作られ、サビが狩りの興奮を醸し出す。苦戦する人も多かったことから四天王最強とも言われ人気がとても高い。
そして....長い年月を得て、遂に
超大型拡張コンテンツ「モンハンワールド:アイスボーン」にて
参戦することが発表された。尻尾を研ぐような仕草や、周囲薙ぎ払いは今でも健在であり
更にはディアブロスと縄張り争いを起こす姿も目撃されている
余談
- 開発者によると、当初のデザインコンセプトは「地上版リオレウス」だったそうだ。また、デザイン上のモチーフには、上記のとおり、カルノタウルス科の肉食恐竜のほか、剣士や騎士のイメージも織り交ぜられているとのことで、「武器を研ぐ」という行動にその設定が反映されている。
- モンハン恒例の「トラウマクエスト」も勿論用意されている。だが過去作と違って、ギルドの手違いでディノバルドの眼前でクエストが始まるドッキリものとなっている。
- 小嶋慎太郎プロデューサーのツイートによると、ゲーム中に登場するディノバルドはすべてオスの個体らしい。
- 名前の由来は"Dinosour"(恐竜)、"Nova"(新星爆発)、"Halberd"(斧槍)の3つの英単語を組み合わせたもの。
戦闘BGM
他のメインモンスターと同様、固有のものが採用されている。
タイトルは「灼熱の刃 ~ ディノバルド」。
生態ムービー
関連動画
関連項目
アビオルグ ギアオルグ(恐竜的なスタイル、尻尾を剣のように使うという点でこの二種と共通する)
- その他
シグルイ 無明逆流れ…地面に大剣をこすりつけることで力をためてから振り上げる「地衝斬」という狩技があり、ヘルブラザーズの黒鬼がディノバルドの動きから閃いたという。ちょうどシグルイ作中における流れ星と無明逆流れの関係に似ている。