そして 伝説が はじまった……!
概要
アリアハンの勇者オルテガを父に持つ。16歳の誕生日、魔王バラモス討伐のため、ルイーダの酒場で組んだ三人の仲間達とともに旅立つ。六つのオーブを集め不死鳥ラーミアを復活させ、竜の女王から光の玉を授かる。魔王バラモスを打ち倒した後、更なる巨悪を倒すためにギアガの大穴を抜け、地下世界アレフガルドへと向かった。
闇の世界アレフガルドでは伝説の剣「王者の剣」を復活させ、封印されていた精霊ルビスを解放する。虹のしずくによってかかった虹の架け橋を通り、大魔王ゾーマの城で父オルテガと再会を果たすものの、目の前で父を失ってしまう。竜の女王から授かった光の玉の力で大魔王ゾーマを倒し、全世界に平和を齎し、ラダトームに古くから伝わる「ロト」の称号を授かるも、大衆の前から姿を消してしまう。
しかし、彼の残していった数々の強力な武具は後にロトの剣・ロトの盾・ロトの鎧・ロトの兜・ロトの印(総称はロト装備)と呼ばれ、次世代の勇者達への大きな贈り物となった。
特徴・性能
Ⅲ勇者は戦士や武闘家より力や体力は低いが戦士よりは素早さが高く、戦闘職としては中間的な位置にあった。呪文もバランス良く回復・攻撃・移動など冒険に最低限必要なものは取得できる。とは言え全体的に中途半端なのは否めないが、デイン系とベホマズンを覚える事もあってボス戦では重要な役割を担う。まとめれば、万能職と言って間違いはない。
リメイクに伴って転職が出来ない事を考慮されたのか、なんと力と体力の成長速度が戦士並に、素早さは微妙だが性格や装備で十分補正可能な程になり、驚異的な強さになった。「成長が遅い」と言われる割に中盤から異様な速度でLVがあがる。そして勇者専用装備によりブレスや魔法対策も完璧。隙がない職業となる。加えて、雷神の剣・王者の剣・稲妻の剣等を装備できる為に、これらを道具として使用できる点も見逃せない。
ただ、ギガデインやベホマズンを連発できるのはバランス的にどうかと思われたのか、他能力に比べてかしこさ(=MP)が微妙に低い。
プレイヤーが性別を選択できるため、女勇者にすることも可能。
優秀な女性装備が多い中で男女であまり差がない唯一の職業でもある。
名前
小説・CDシアターでは「アレル」という名前が設定されており、『ロトの紋章』にもゾーマを倒した勇者その人としてこの名で登場している。
SFCリメイク版のデモ画面や公式サイトの画面写真等では「アルス」。この名前は上述のロトの紋章の主人公の名前が由来であり、Ⅶの主人公にも採用されている。
『モンスターバトルロード』以降の作品では「伝説の勇者」の表記が使われている。
そして新たな伝説へ…
任天堂が発売するオールスターゲーム大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALに「勇者」名義でⅪの主人公が参戦するのだが、そのカラーチェンジの1つとして、Ⅳの男主人公、Ⅷの主人公と共に参戦することが判明(さすがに女主人公はDQ4共々登場しない)。
スマブラでは王者の剣と勇者の盾を装備しており、外見はオリジナルを保ちつつDQ11風になっている。
余談とその後への影響
後のドラゴンクエストⅪには彼を元にしたであろうキャラクターのローシュが登場しており、スマブラSPではローシュ役の檜山修之が彼を演じる事ととなった。
CDシアターで声を担当した緑川光氏は、その後もドラクエ関連ではCDシアターのⅥのテリー、アニメ『ダイの大冒険』のニセ勇者でろりん(なお、でろりんはⅢの主人公とほぼ同じ格好をしている)と三賢者のリーダーであるアポロ、ヒーローズ以降の作品のクリフトなどを演じており、今現在に至るまでシリーズに関わりが深い声優の1人となっている。また、本人も自らが主人公に声を当てたことも関係しているのか、シリーズの中ではⅢが最も思い入れがある作品とのこと。
なおスマブラSPで檜山修之氏が彼を演じたことでスマブラSPのプロデューサーである桜井政博氏は「勇者王が勇者になった!」発言をしたが、檜山氏とCDシアターでアレルを演じた緑川氏は既に勇者王ガオガイガーの前の勇者シリーズの作品である勇者特急マイトガインに出演しており、檜山氏が主人公の旋風寺舞人、緑川氏が舞人のライバルの雷張ジョーを演じている。
その印象強さからか、いわゆるストックキャラクター化し、戦い方(剣と盾を持ち、雷の呪文を使う魔法剣士型)や服装(青っぽい服、金の冠、マント)など、後の「勇者」の典型例となった。特に魔王もののような、典型例なファンタジーをパロディするタイプの作品では、分かりやすくなければパロディにならないので、露骨なくらいに彼(彼女)を模倣したデザインで登場する事が多い。
関連イラスト
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