ミハル、俺はもう悲しまないぜ……お前みたいな娘を増やさないためにジオンを叩く、徹底的にな!!
カタログスペック
頭頂高 | 17.5m |
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本体重量 | 51t |
ジェネレーター出力 | 1,380kW |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金 |
スラスター総推力 | 51,800kg |
センサー有効半径 | 6,000m |
概要
型式番号RX-77-2。地球連邦軍のモビルスーツ開発計画『V作戦』で開発された試作MSであり、連邦製MS初の二足歩行を可能にした機体でもある。
メインパイロットはカイ・シデン、劇場版Ⅲ「めぐりあい宇宙」ではハヤト・コバヤシも。
サイド7のスペースコロニーにおいて一機が開発、実戦に投入された。劇場版Ⅲでは宇宙に上がる際にもう一機ホワイトベースに補填され、宇宙空間戦闘に適さないガンタンクに代わって、終戦まで戦い続けている。
なお、同作でのア・バオア・クー攻略戦ではカイとハヤト機以外に加えて3機編隊で登場する場面があったが、3機目の詳細(パイロット、所属艦等)については上映当時は明らかにされていない(後のスピンオフ作品ではいくつか取り上げられているが、どれが公式設定になるかは不明)。
機体解説
白兵戦用のガンダム、長距離支援用のガンタンクと連携して運用することを前提としており、本機は中距離支援に特化している。
最大の特徴はザクⅡの5~6倍とされる機体強度を持っていることである。これはシールドを装備しない代わりに正面装甲をかなり分厚くした結果であり、ガンダムと比べると運動性や機動性こそ劣るが、劇中ではジャイアント・バズの直撃にも耐えている。
一年戦争中の機体としてはなかなかの高性能機であり、特に中距離支援MSとしての性能は申し分ない程であり、連邦軍は本機を少数量産した他、ガンキャノンの設計をジムに取り入れることでジム・キャノンを生産。さらに戦争末期には、徹底的にコストダウンを図った量産型ガンキャノンを少数ながら投入しており、後の連邦系支援MSの原点ともなった。
尚、ビームサーベルやヒート剣などの近接格闘用の武器を持たないため格闘戦になると殴る蹴るの素手で戦うことになり、そのせいかゲームなどでは格闘家的なMSとして調整されている事もある。実際、作中でもアムロが乗った時にはパンチでザクを撃破していた。
武装
240mm低反動キャノン砲
本機を象徴する武装。有効射程はガンタンクに劣るものの、砲身に強制冷却ジャケットを装備していることから連射が可能になっている。岩に屈んで撃つ姿が有名。
ビームライフル
型式番号はXBR-M79-a。ガンダムが使用するものに比べると大型で取り回しづらいが、命中精度が高く射程が長いため長距離狙撃にも使用ができる。
ハンドグレネード
その名のとおり、マニピュレーターで掴んで目標に向かって投げるタイプのグレネード。劇中ではあまり使用されなかった。
60mmバルカン砲
こめかみに装備される牽制・迎撃用の機関砲。ガンダムが採用しているものとほぼ同じ。
スプレーミサイルランチャー
240mm低反動キャノン砲から換装して装備するミサイルランチャー。
名前の通り小型ミサイルを多数ばら撒く事で攻撃するものであり、手数で相手を圧倒する。
TVアニメ版や劇場版などの映像作品には登場しないが、ガンキャノンの武装バリエーションの一つとして設定そのものは存在していた。
バリエーション
ガンキャノンA
ガンキャノンの試作段階でのバリエーションの一つ。
接近戦用の装備を持たない代わりに厚い装甲を持つガンキャノンの機動力を落さない範囲で最大の効果をもつ装甲パターンの研究に使用された。
量産型ガンキャノン
ガンキャノンの量産型もしくは量産検討機とされる機体。
詳細は量産型ガンキャノンを参照。
ガンキャノン重装型
ガンキャノンの装甲強化型。
詳細はガンキャノン重装型を参照。
ガンキャノン重装型タイプD
地球連邦軍の中距離支援用試作MS。
ガンキャノン重装型の問題点であった機動性能の低下に対し、スラスターを追加したランドセルの装備と脚部スラスターを4基に増設することでそれを克服した改良機。
オプション兵装としてバルザック式380mmロケットバズーカが採用されているが、ジャンプ時のバランス維持目的のためショート・シールドの携帯が義務付けられていた。
高性能を示したため正式に形式番号が登録されたが、まもなくガンキャノンⅡが完成したことにより少数の生産にとどまった。
主に一年戦争後期の北アフリカ戦線に配備されているが、一機は連邦軍特務部隊スレイヴ・レイスに配備されている。
ガンキャノンⅡ
ガンキャノンの試作機としての最終生産型。
詳細はガンキャノンⅡを参照。
ガンキャノン最初期型
漫画『機動戦士ガンダムTHEORIGIN』において、各種設定を整理(リライト)する中でオリジナル設定された。一部の機種はOVAで映像化もされている。
いわゆるパラレルワールドとなる本作では、アナハイム・エレクトロニクス社が初めて完成させた人型機動兵器で、原作アニメの中堅どころの高性能機というポジションから比べると、GMやザクにすら劣る弱機体と扱われている。(これらの改変からあまり好印象を抱かないファンもいる)
現にジオンから亡命するミノフスキー博士を救助するため、月面に出動した1個中隊12機がランバ・ラルのブグ1機と黒い三連星、シャア・アズナブルのザクⅠ4機と交戦して母艦ごと全滅、更に博士もガンキャノンの下敷きになって死亡するという連邦側にとって最悪の結果に終わってしまった。
ガンキャノン・ディテクター
グリプス戦役期に開発されたカラバの砲撃専用モビルスーツ。
ガンキャノンの直系ではなく、メタスの系列機。
詳細はガンキャノン・ディテクターを参照。
立体物
1/144、1/100、元祖SDガンダム、BB戦士、リアルBB戦士、HGUC、MG1/100シリーズにラインナップ。
BB戦士は、シリーズ初のクリアパーツ・内部メカディテール採用型でダミー・メカ、追加装備などボリュームのあるキット内容となっている。 また、当時販売されていたスパゾン倶楽部(スパイラルゾーンのSDシリーズ)などのフィギュアの頭部を仕込んであげると機動歩兵風なお遊びができるという。
余談
『東方Project』の八坂神奈子が赤い衣服を纏い御柱をキーアイテムとする姿からガンキャノンに例えられる事が多い。
また、『艦隊これくしょん』に登場する白露型駆逐艦2番艦の「時雨」は、手持ちの主砲を背中にマウントした姿で描かれているため、しばしば本機に例えられることがある。
ビデオ戦士レザリオンの物語後半に登場にシークレットフォースに追加導入されるカスタム戦闘ロボット・GシリーズのG5は肩等に四本のキャノン砲を背負い、まるでガンキャノンを連想するも、カラーリングは逆に青となっており正に「青いガンキャノンか後のケンプファーを連想する。(レザリオンは84~85年放送で、0080は89年発売)
小説版「機動戦士ガンダム」では、シールドが装備されている&装甲が厚く生存性が高そうにみえることが理由でアムロはガンダムではなく、ガンキャノンへの搭乗を希望していた。
ハヤト機はニュータイプ部隊との交戦中にシャアが駆るリックドムに撃墜され、カイ機はキシリアに協力し、シャアの率いるニュータイプ部隊と共にジオン本国を強襲する。 最後はジオン共和国に接収された。