概要
一般用語として
本来SRPGは「敵ユニット」に対し攻撃を行うものだが、MAP兵器は「広範囲」を焼き払う特殊な攻撃を指す。名前の由来は、戦闘画面に切り替わらずマップ上で処理が行われることから来ていると思われる。
ただし、スパロボ、Gジェネ以外でこのような言い回しをしていることは少なく、それらのシリーズを知らない人にMAP兵器と説明しても理解してくれないこともしばしば。スパロボ以外では「間接攻撃」などと言われていることが多い。
逆に言えば、スパロボ経験者ならば「MAP兵器」と言えば「遠距離から広範囲かつ高威力の攻撃を行う行動」と一言で理解できてしまうため、他ゲーム、ひいてはゲーム以外でもしばしば見かける単語である。
基本的に敵味方問わず巻き込むため、戦場ではこのような広域攻撃を行う場合には、味方への被弾を避けるために事前に撤退させる必要があるが、サイバスターのサイフラッシュ、ヴァルシオーネのサイコブラスター、フリーダムガンダムのハイマットフルバースト、ガンバスターのホーミングレーザーなどのように、敵味方を判別できるものもある。
スーパーロボット大戦用語として
『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION(OGシリーズ)』では「Mass Amplitude Preemptive-strike Weapon(大量広域先制攻撃兵器)」の略語として「MAP兵器」と呼ばれる。これはゲーム上のユニットが持つ武装のみならず、ICBMのような戦略兵器を含む概念である。
……どう考えても「まず用語ありき」の略称であり、実際に作中でも複数の登場人物から突っ込まれている。
SDガンダムシリーズ(SFC版)
Xに登場。ただし機体の装備ではなく、占領物のコロニーレーザーのみ。
GXからはMSにも適用された。ただしGセンチュリーまではMAP兵器という用語は使われていなかった。
最初は百式、ドーベンウルフ、サイサリスにしか実装されていなかったが、作品を重ねる毎にWガンダムやガンダムX(そして変わったところではGセンチュリーのハイザック、但しあんまり威力高くない上にENが1になるため狙われたら終わり)等にも追加され、徐々に所有する機体が増えていった。
大抵の場合、射程範囲に入ったユニットは即死が瀕死のダメージを負う。
Gジェネシリーズ(トムクリエイト版)
これまでのSDガンダムシリーズでは核兵器や超高出力ビーム兵器にしか採用されていなかったが、Gジェネからは単体対象の狙撃、MAPを跨ぐ空爆、武器ENのみダーメージを与える電撃、使用機体ごと移動してダメージを与える突進技、ダメージを与えず強制的に使用機体の隣接マスに引き寄せるウインチギミックなど、「広範囲の敵を焼き払う」だけに留まらない非常にバリエーションが豊かなシステムとして登場した。
しかし、固定ダメージ、撃破しても経験値は入らない、チャンスステップが適用されない等の苦を抱えている為、通常兵器に比べて些か使い勝手が悪い(もちろん使い方次第では有効に活用できたりする)。これは全作品共通である。
PS時代のGジェネでは、武装枠が4つしかない上に通常兵器と同居させている仕様なので、MAP兵器を所有する機体はその数だけ通常武装が犠牲になる事になる。
それによる煽りを受けた最大の被害者が、V2アサルトバスターガンダムである。
他にも戦術核のアトミックバズーカや戦略兵器のサテライトキャノンなら兎も角、F91のヴェスバー、対MS戦用にも出力調整できる設定のザンネックキャノン、トールギスⅢのメガキャノン、ヴァサーゴのメガソニック砲等、高出力のビーム兵器は尽くMAP兵器にしてしまう傾向が見られた。
しかし、PS2以降の作品では通常兵器とMAP兵器の枠を別に設ける、武装枠の増加、通常兵器とMAP兵器として両方登場させるなどして、改善が図られている。