「かがよふ」
基礎データ
他言語版の名称
テッカグヤ
英語 | Celesteela |
---|---|
イタリア語 | Celesteela |
スペイン語 | Celesteela |
フランス語 | Bamboiselle |
ドイツ語 | Kaguron |
韓国語 | 철화구야 |
中国語 | 鐵火輝夜(繁体字)/铁火辉夜(簡体字) |
UB-04 Blaster
イタリア語 | UC 04 Propulsus |
---|---|
スペイン語 | UE-04 Cohete |
フランス語 | UC-04 Réacteur |
ドイツ語 | UB-04 Zündung |
韓国語 | UB04 블래스터 |
中国語 | UB04:噴射器(繁体字)/UB04:喷射器(簡体字) |
概要
初登場は『ポケモンSM』。アローラ地方を脅かす謎の存在ウルトラビーストの一種。UB04 BLASTER(ブラスター)というコードネームで呼ばれている。
見た目は門松そのものだが、十二単を纏った女性のようにも見える。
その本体と独立した、竹の形をしたロケットのような2本の腕を持ち、体内に保有している大量の可燃性ガスをこの腕から勢いよく放出する。この時噴射されるガスは森を焼き払うほどの高熱である。
戦闘時にも使用するほか、飛行の際にも有効であり、高速での大気圏内飛行はおろか、(うちあげポケモンとある通り)宇宙までぶっ飛んでしまう程のパワーを持つとされている。
竹のような外見の通り生態は植物に近いようで、土壌に体を埋めて養分を摂取する。期間次第では普通の土地が痩せ果ててしまう程のエネルギーを吸収するようで、噴射用のガスもその過程で体内に作られていく物らしい。
名前の由来は、「鉄火」+「かぐや姫」だと考えられる。
「かぐや姫」「門松」「竹」「ロケット」とモチーフになった物がかなり雑多にも関わらず、全体として調和のとれたデザインに仕上がっているのは非常に秀逸。
注目するべき点はそのデカさと重さ。身長は9.2mとウルトラビースト最大で、他のUBとは頭二つか三つぐらい身長が突き抜けており、2番目にデカいアクジキングですら小振りに見える。人型関連では、ときはなたれしフーパやレジギガスやジガルデを抜き、歴代2位の高さについた。
体重もなんと、脅威の999.9kg。今まで最重量だったゲンシグラードンを抜き、このポケモンが歴代最重量の重さを持つこととなった(他に匹敵するポケモンはコスモウムぐらいである)。
通常ポケモンの中で最大の重さを持つバンバドロと比べても、その重さは計り知れない。
竹の意匠からくさタイプに見えるのだが、実際のタイプははがねとひこう。意外にも、エアームド以来約16年ぶりのはがね・ひこう複合ポケモンだったりする。
ロケットがモチーフゆえのタイプなのだろうか。
USUMにて実装された色違いの個体は、全体的に白色を基調としたカラーリングに変化する。
ウルトラバレー
ウルトラワープライドを利用して向かう事ができるテッカグヤの世界。ウルトラムーンでのみ行く事が可能。
テッカグヤの見た目から大竹林かと思いきや、たくさんの温泉が存在する大峡谷のような世界になっており、あちこちに月面のクレーターを思わせる間欠泉が存在する。
テッカグヤが必要としている大量のエネルギーが、大地へ豊潤に満ち溢れている環境なのだろう。
主人公が初めて訪れた際、遠くの背景に見えていたテッカグヤが発進して空へ飛び立っていく姿が確認できる。更に進んだ先には地面に埋まっているテッカグヤの姿があり、話しかけると地面から出て来て戦闘になる。
ここで戦うテッカグヤのレベルは60。
ゲーム上での特徴
エンディング後のイベントにて遭遇・捕獲することになる、4番目のウルトラビースト。
ただしテッカグヤはムーンバージョンのみ登場し、サンでは代わりにカミツルギが出現する。
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 |
---|---|---|---|---|---|
97 | 101 | 103 | 107 | 101 | 61 |
素早さが少し低い以外は平坦な種族値配分で、偏りが激しい他のUBと比べるとバランスがよい配分と言える。
突出した性能が好まれがちなポケモン勝負においては「バランスがよい」ことは利点となりづらいので、このポケモンも例に盛れず器用貧乏タイプかと思いきや…優秀なタイプ、後述する有用かつ豊富な技の数々や、相方となれるポケモンの多さなどから、全ポケモンでも屈指の器用万能なモンスターとなっている。
また、平坦な種族値配分と言うのは「ビーストブースト」によって上昇させる能力の選択肢が多い、ということでもあり、調整次第でどの能力にもブーストをかけることが可能である。
相手から見れば、対峙するまで型も読めず、どの能力が上がるのかも分からないという、非常に高い圧力をかけられた状態となるだろう。
見た目とタイプに反してB値が突出していないのは、飛行機やグライダー、鳥や翼竜などのように、飛行のために徹底的な軽量化がなされたボディなのではないか?、つまり、本体はガリガリで、それを覆う装甲もブラスター部のように空洞化されている可能性がある、という意見もある。
それでも約1t…まあロケットにしてはむしろ軽いくらいなのだが。
くさタイプでないのにもかかわらず、「やどりぎのタネ」や「タネばくだん」、「ソーラービーム」などの多数のくさ技を覚える。また、(先述のデータからか)BLASTERの名に恥じず「かえんほうしゃ」、「だいもんじ」などの炎技も覚えることもできる。
またはがねタイプなのでいわ技やじしんも扱え、攻撃技のレパートリー自体は少ないものの攻撃範囲は幅広い。
ただし、タイプ一致となるひこう技は「アクロバット」や「エアスラッシュ」ぐらいしか覚えられない。
そして極めつけは、相手ポケモンとの体重の差が大きいほど威力が増すはがね技「ヘビーボンバー」。先述の通りのおよそ1tに近い重量からこの技を繰り出せば、多くのポケモンに対してタイプ一致かつ高威力(100~120)を叩き出すことになる。フェアリータイプがこれを喰らえば、ひとたまりもないだろう。
あまりにも安定して高威力を出せるからか、こうげきに下降補正のかかる性格の特殊型でさえ普通に採用される有様である(フェアリーは全体的に軽量のポケモンが多いので、下降補正・努力値無振りであっても十分に対抗策たり得るという理由が大きい)。
その万能さや、第7世代で強力なフェアリーが増えたこと、大人気のガブリアスを止められることから、発売してすぐにシングルダブル問わず環境に蔓延ることとなった。
ムーンではゲーム中で2匹捕獲できるのだが、あまりにも型が多すぎるためこれでも足りないプレイヤー多数。需要に対して供給がまったく足りない状態が続いていた。
この点に関してはUSUMで改善されており、手間さえ惜しまなければ際限なく入手できるようになった。
耐久型の要の1つだった「どくどく」が没収され、主力技だった「ヘビーボンバー」はダイマックス相手に無効となり弱体化したが、代わって「メテオビーム」を獲得。不一致技だが使用前にとくこうが上がるため威力は十分確保でき、いざとなればダイマックスで溜めを踏み倒すこともでき、優秀なサブウェポンとして重宝されている。
余談
英語表記の「celesteela」の由来は、celestial(天空の)とsteel(鋼)、stella(ラテン語で星)を組み合わせていると思われる。
ちなみに現実には「かぐや」という名の月周回衛星があり、英名「SELENE」はギリシャ神話の月の女神セレーネーからとられている。これもモチーフになっていると思われる。
森を焼き払う姿が確認されていると言われている一方で、野生で出現する個体は炎タイプの技を使えない上、焼き払われた森というのもどこにあるのかは不明だったりする。またテッカグヤ自身が意図的に自然破壊をしていたのかも不明で、後述のアニメでも「目的はあくまで飛行することであり、その余波で焼き払ってしまう」という説明が為されている。
人気の高いテッカグヤではあるが、シナリオを進行させていれば確実に仲間になる為に対戦やテッカグヤ自身に興味の無いプレイヤーに捕獲される事も多く、そういったプレイヤーがテッカグヤをGTS等に出してしまう事も多くなる。
その為テッカグヤを求めるプレイヤーと手放すプレイヤーは共に多く、中には後者から巻き上げた大量のテッカグヤを使って珍しいポケモンを要求したりするプレイヤーもいる。
珍しいガンテツボールに入ったポケモン等を種にテッカグヤを要求する者や、そういった要求に応える為にテッカグヤを集める者も多く存在し、テッカグヤさえ払えば色々なものに取り替えられる事からGTSの通貨と呼ばれる事もある。
トレーダーなら蒐集しておいて損は無い存在である。
アニポケのテッカグヤ
69話で登場。メレメレ島の観光スポット『バンブーヒル』の地中に埋まっているところを、偶然マーマネが発見し、サトシ達やアゴジムシの大群と協力してこれを発掘。
その翌日UBであると判明し、お伽噺の『星舟カグヤ』にちなみ、ビッケによってテッカグヤと命名された。
そのお伽噺の中ではタケノコの様な可愛らしい姿や、成長途中と思われる姿が描かれており、ベベノムやコスモッグのような進化前が存在する可能性を匂わせている。
このテッカグヤは昔自然発生したウルトラホールから出現し、地中深くに埋没したまま200年も休眠状態に入っていた事が調査で分かった。
その上、長い年月で体内に貯め続けたガスによる噴射で甚大な火災をもたらしてしまうことも推測され、ロケット団らも盗み聞きで存在を知って奪取せんとするも失敗。
ウルトラガーディアンズによって被害は抑えられ、テッカグヤは月へと向かい飛び立っていった。
なお、カプ・コケコは竹藪からこの一部始終を見続けていた。これを見た彼は何を思ったのか…。