「抜けている、呆けている、堕落している」
「私をそこらの女と一緒にするなよ」
プロフィール
人物像
皇女でありながら戦場の最前線に立ち、高度な指揮能力とKMF操縦技術をもって、エリアの拡大や各地の反乱を鎮圧と勝利を収めてきた。他国からは「ブリタニアの魔女」と恐れられている。
帝国きっての女傑でもある。
「命を懸けて戦うからこそ統治する資格がある」という、女性ながらに戦国武将のような硬骨さを持ち合わせており、その人物性を端的にだがよく表している。
「私の命令を実行できない兵は必要ない。命を捨てても任務を遂行する、私の部下なら当たり前のこと」と厳格。必要とあらば非情な判断や命令も下すが、自身の身より部下を気遣ったり、「この私に部下をおいて逃げよというのか!」と憤ったりなど、厳しくも優しさも兼ね備えている。
その気質から、部下も信望に厚く優秀で忠義に厚い者が多い。側近のダールトンは「我ら姫様のおられるところが国」、騎士のギルフォードは「我が正義は姫様のもとに」と口にしている。
また1期24話では、部下が自らの判断でコーネリアを庇い亡くなるなど、忠誠心と士気も高い軍隊となっている。
規則を重んじるため「ナンバーズを区別するのは国是」とこれを遵守。ゆえに枢木スザクの実力は早々に認めるも、ナンバーズという立場の彼を使うことは長らく難色を示していた。
また皇族としてプライドを持っている。LOSTCOLORSでは、貴族は領民を守るもの、義務を果たさず特権を享受する者は貴族ではない寄生虫だと評している。
このように質実剛健な人物だが、同腹の妹であるユーフェミアには度外れて優しく非常に甘い。プライベートで彼女と戯れているときは、普段の厳格さが嘘のような穏やかで優しい姉として顔をのぞかせる。同時に、これが彼女の最大の弱点でもあり、ユーフェミアが絡むと途端に感情的になり、普段の鋭敏かつ大胆な判断力が鈍ってしまう。
エリア11の副総督としてのユーフェミアに対しては公私の区別をつけて厳しく接する面もあり、21話では、ギルフォードから彼女の名前がでると「また、何かやったのか」と呆れたように呟いた。
脚本家の大河内一楼氏曰く、「ブリタニアの力を借りずにギアス嚮団にまでたどり着いた唯一の人ですから。シュナイゼルは単独では動かないですが、彼女は全部、自分でやってしまう。戦争も自分で先陣切りますし、政治家としても優秀。『コードギアス』の中でいちばん能力が高い個人かもしれません」。ルルーシュ役の福山潤氏は「正しく力を使ったルルーシュってこんな感じかもしれない(笑)。コーネリアとギルフォードには幸せになってほしいですね」と『月刊Newtype 』の2008年09月号で話している。
劇場版『興道』ビジュアルコメンタリー
C.C.役のゆかな氏「だってもう、本当にコーネリアさんだけすごいまともに……(笑)」
福山氏「はい」
谷口監督「だけって(笑)」
ゆかな氏「人としてすごく良い人」
福山氏「よくあの巻き毛からあんなのが生まれましたね」
三人「(笑)」
ゆかな氏「なんかね、まっすぐ育ったなって」
谷口監督「お母さんが……立派な人だったんでしょうね」
劇場版『皇道』ビジュアルコメンタリー
福山氏「劇場版三作品では、ルルーシュがコーネリアに敗れるってとこもなかったじゃないですか。だから比較的、その強い女性でてきてそのあとどっちかというとその、人間としてたいへん君主として、かなりまともな人というところで」
谷口監督「いやもともとまともな人ですよ(笑)」
福山氏「作品の良心として」
谷口監督「はい」
福山氏「描かれてるじゃないですか。でもテレビシリーズのときはどっちかというならば、女傑の方が最初強く出てて徐々に徐々になっていったじゃないですか。このコーネリアという人間をその作っていく中でコーネリア、初志貫徹できたキャラなのか途中でやっぱり変更がいろいろ、話の流れででできたキャラなのか」
谷口監督「俺、コーネリアは無印の終わりで殺そうと思ったんですよ」
結局皆川さんが声をあてたことで、コーネリアは一本筋が通ったきちんとしたキャラになったんでそれで使いやすくなって結果的に生き延びたとのこと。
活躍
反逆のルルーシュ
初登場時に中東の砂漠で機動兵器を破壊し、一帯を制圧。帝国の新領地・エリア18とした。
クロヴィスの後始末と仇を討つため、エリア11の総督に就任。
『ヤマト同盟』が潜伏し、近隣の住民半数以上が彼らを幇助している地区、サイタマ・ゲットーをゼロを誘い出すための舞台とする。総生産への影響も確認後、シンジュクと同じ状況に作り上げる作戦を開始。誘いに乗り、シンジュクの時と同じ作戦をとるルルーシュを組織力を最大限に活用する戦略で一方的に敗北させた。これがきっかけとなり、ルルーシュは黒の騎士団結成に着想することになる。
日本解放戦線の強硬派によりホテルジャックが発生。
ユーフェミアも人質に含まれていたが「一度でも交渉に応じればテロという手段を肯定することになる」と要求に応じることも、ユーフェミアがいることで強攻策もとれず、ルルーシュ率いる黒の騎士団のデビュー戦のダシにされてしまった。
ナリタ山での日本解放戦線との攻防戦では、黒の騎士団の紅蓮弐式によって土砂崩れが発生。戦況を覆されてしまい、自身の駆るグロースターも紅蓮弐式と黒の騎士団によって両腕をもがれて追い詰められる。しかし間一髪のところをスザクのランスロットに救われ、戦況が再び覆る。
その後、日本特区における大虐殺事件によってユーフェミアに汚名が着せられ、さらにゼロに殺されてしまう。しばらくはショックで塞ぎ込んでいたが、復讐のために再起し、全軍に指示を出す。グラストンナイツには、黒の騎士団に情報をリーク後はギルフォードと共に政庁正面を守り抜けと命じ、自身は政庁の屋上へ。誘い出したルルーシュとC.C.の駆るガウェインを卓越した技量で追い詰めるも、ルルーシュのギアスに洗脳された腹心ダールトンに背後から槍で刺されて重傷を負う。
ルルーシュにギアスをかけられ、マリアンヌ暗殺の真相を訊き出されるが、彼女自身も犯人は知らなかった。その後人質とされかけたがジェレミアの乱入により事なきを得た。ナナリーがある人物によって拉致された事を知ったルルーシュは神根島に。
追跡させるために呼び寄せたスザクにその場で騎士の地位を与えて後を託した。
反逆のルルーシュR2
ギアス嚮団を見つけるが、主であるV.V.に捕縛される。
だが黒の騎士団零番隊の奇襲に乗じて脱出。大破した暁を即興で改修して出撃した結果、ルルーシュに殺されるところだったロロは命拾い。結果的にゼロ(ルルーシュ)と共同戦線でV.V.を打倒。
V.V.のジークフリートが自身の上に墜落してきたところを、かつて配下に加えていたジェレミアに救われるもの、そのまま騎士団の万能艦・斑鳩の内部に拘束されしまう。
そのまま第二次トウキョウ決戦を迎えるが、そこで脱出。
トウキョウ租界が壊滅した後の外交交渉でシュナイゼルと合流し、彼とともに藤堂たちにギアスの真相を語り、黒の騎士団内のゼロ排斥の種火を爆発させ、結果的にシュナイゼルに加担してルルーシュの孤立とロロの死を招く。
ルルーシュが父・シャルルを殺害後は、シュナイゼルとともにブリタニアから離反、ルルーシュの世界征服を止めるべくともに天空要塞ダモクレスに移る。しかしフレイヤを帝都ペンドラゴンに投下後、ナナリーへの「予め、避難誘導を済ませたからね」という発言からシュナイゼルに疑念を抱き、彼からフレイヤを使い人々を躾けることで恒久的な平和を現実とする計画を打ち明けられた。許容できず、剣を向けるも銃撃に遭い負傷。蓬莱島に移送され、ギルフォードと再会を果たす。
ダモクレスから蓬莱島に移送された経緯については、『双貌のオズO2』によるとカノンが自己判断でノネットとグリンダ騎士団に安全な場所に連れて行って手当てをして欲しいと頼んでいる。本編でカノンは「悲しいね、コーネリア」の後に哀れんでいるような表情をしてはいたが本作だとその時にズキンと心を痛ませ、お願いよ…とノネットに懇願した後には涙を浮かべて、ノネットに問い詰められて「わたしは…殿下が欠けおとされた心の一部…」と発言したりとかなり感傷的である。
ちなみに2008年10月に出版された『公式ガイドブック コードギアス 反逆のルルーシュR2 The Complete』では、シュナイゼルから放逐される、とある。まあノネットとオルドリンがダモクレス内へすんなりと入れたのはシュナイゼルが引き渡しを容認したからなので、シュナイゼル主導と言えなくもないのかもしれない。2009年2月発売の『コードギアス 反逆のルルーシュR2電撃データコレクション』では、致命傷は追わずに解放される、としか触れられていない。
ルルーシュの世界征服完了後は、黒の騎士団の残党たちと結託し、ナナリーや騎士団のメンバーの解放を画策。
しかしゼロレクイエムによって、その動きはいい意味で徒労に終わった。
復活のルルーシュ
事件を受け、実態調査と先行隊回収を目的とした特殊チームを組んで、少数の部下とジルクスタンへ。そこへ紅月カレンたちがルルーシュたちと共に合流。
ルルーシュに「ナナリー奪還作戦のため私の指揮下に入ってもらいたい」と言われるが、ユーフェミアやダールトンのこともあり、当然ながら簡単に受け入れることなどできなかった。しかし素顔をさらして誠意を示したこと、ナナリーを助けたいという気持ちは同じなので了承した。
その後、ナナリー奪還に向けて作戦が開始されるが、シャムナのギアス能力によって行動を読まれフォーグナーたちが待ち伏せしていた。
ナナリー奪還後、「勝てばよいだけ。負けても囮にはなるだろうよ」と突撃をかけることを決める。フォーグナーのみを目指して数多のゲド・バッカを撃破。一騎打ちを挑み、戦闘不能にさせたがクインローゼスも片腕と片足を破損。
フォーグナーは自軍に自分ごとブリタニアの魔女を撃てと命じるが誰も撃たなかった。憤るフォーグナーに、「やめよ! 兵は知っておるのだ。ボルボナ・フォーグナーこそがジルクスタン最後の城壁だと」と論した。
『復活のルルーシュBD&DVD』付属のブックレットに各キャラクターの設定などが記載されており、(谷口悟朗監督メモ。開発資料のため、決定した資料とは異なります、とある)これによれば、黒の騎士団陸軍第十一旅団長、中将。キャリアと中将という肩書に比べ扱いが低い(同じ中将のジノは航空幕僚副長)のは、『神聖ブリタニア帝国の皇族』ということが大きい(既にシュナイゼルが要職についており、これ以上増やすと反ブリタニア勢力の活動を招きかねない・実妹が虐殺皇女ユーフェミアという意味)
当初は階級も極端に低くする予定であったが、コーネリアより高い階級にはなれないという声が相次いだため中将で落ち着いた。実績だけなら元帥、総合幕僚長でもおかしくない。
なお、ギルフォードは黒の騎士団におけるコーネリアの扱いに激怒。黒の騎士団で教育総監になる事を拒否して、コーネリアになにかあったとき即座に手助けできるようブリタニア自治領の駐在武官となっている。
ビジュアルコメンタリーにて谷口監督は、「黒の騎士団」と「超合衆国」はコーネリアを一番恐れている。なにかあると武力をもってブリタニアを再興させる可能性があるから。ゆえに社会的立場としては、できるだけ力を持たせないよう、抑えられている。今回のジルクスタン潜入なんてホントは重鎮がやる必要ない、とのこと。
双貌のオズSIDE:オルフェウス
ブラックリベリオンでMIAとされた事を利用し、先の戦闘で損傷したグロースターを補修し国外へ。ユーフェミアの汚名を濯ぐべく「ギアス」について単独で調査。その道中で立ち寄った街でKMFを所有する武装強盗団に遭遇して撃退。その縁で人々に請われて数週間とどまっていた最中、依頼を受けたオルフェウスが到着、役目は終わったとばかりに早々と立ち去ろうとした矢先、一味が報復の準備を整えていた。
それでも街を出る意思は変わらなかったが、オルフェウスがギアスについて何か知っている事を知り、「街を守るのに手を貸してくれるなら俺の知る限りのことを教える」という条件を受け入れて共闘。左腕のハンデをまったく感じさせない操縦技術から彼に舌を巻かせた。