『スーパー変化! ドロンチェンジャー!』
「ニンジャレッド・サスケ!」
「ニンジャホワイト・ツルヒメ!」
「ニンジャブルー・サイゾウ!」
「ニンジャイエロー・セイカイ!」
「ニンジャブラック・ジライヤ!」
「正義の味方、ニンジャマン!」
「人に隠れて悪を斬る! 忍者戦隊! カクレンジャー見参! 成・敗!」
概要
スーパー戦隊シリーズ第18作目の作品。初めてモチーフに『忍者』が使われた。
アメリカ出身の忍者が登場したり、妖怪のデザインがモダンかつカジュアルな風貌だったり、
戦闘中に『zbaaaaaan!!』や『Syubababababa』などアメコミ調の効果音が登場する、主題歌がユーロビート調である等、シンプルな和風テイストに収まっていないのが特徴。
ストーリーが明確に2部構成になっているのも特徴で、第24話までが第1部、第25話以降が第2部『青春激闘編』となり、作風にも違いが見られる。
なお、話数はシリーズ歴代3位の全53話で、平成に作られた戦隊作品としては最多である。
シリーズでも珍しい「女性ホワイトがリーダー」と明確に位置付けられた戦隊であり、最終回での名乗りもセンターおよび口上の口火はニンジャホワイトだった。
あらすじ
戦国時代。猿飛佐助、霧隠才蔵ら伝説の忍者達は人間界を征服せんとする妖怪達と長きに渡る激しい戦いを繰り広げていた。戦いの末、鶴姫を筆頭とする5人の隠流忍者が伝説の三神将より与えられた「封印の扉」に膨大な妖怪エネルギーを閉じ込めることに成功。
それから400年。忍者が人の世から消えた現代。
サスケとサイゾウの二人は妖怪に騙されて「封印の扉」を開けてしまい、妖怪たちを復活させてしまう。
先祖代々「封印の扉」を見守ってきた鶴姫は妖怪の復活を察知し、忍者の末裔であるサスケとサイゾウ、そしてセイカイとジライヤを集め、ともに「忍者戦隊カクレンジャー」として妖怪の再封印の旅を決意する。
登場人物
カクレンジャー
猿飛佐助の子孫。妖怪に騙され、「封印の扉」を開けてしまった張本人。スケベで猪突猛進気味な面があるが、戦いの際には冷静な切り込み隊長的存在。江戸っ子口調で、よく妖怪相手に啖呵を切る。メンバーのピンチを救うのはいつも彼の役割である。 敵の罠を見抜く鋭い勘の持ち主。
シリーズ初の「リーダーではないレッド」である。
コスケという従弟がいる。
鶴姫家の24代目にして5人のリーダー。サスケとサイゾウを救い、カクレンジャー招集を決意する。
メンバー最年少の15歳。男勝りで勝気でもあり、優しく仲間想い。
代々から継がれる家柄からなのか、「超」がつくお嬢様。
霧隠才蔵の子孫。サスケと一緒に封印の扉を開けてしまう。
少しナルシストだが、困った人に対しては助けずにはいられない優しい性格。
メンバー中でも特に不遇さが目立つ。また、言葉遣いが妙にオカマ臭い時がある。
三好清海入道の子孫。ゲーセン通いをしている現代っ子で、軽い性格のため、あまり争いごとを好まない。
食べることと女性には目がない。「一見おっちょこちょいで、実は超おっちょこちょいのおっちょこちょい男」。
児雷也の子孫。アズキアライを追って帰国する。
アメリカ出身のためか日本語が流暢ではない。
一見寡黙な性格に見えるが、テレビ番組のヒーローにのめり込むなど割と情熱的。
36話から登場。三神将(無敵将軍、ツバサマル、隠大将軍)の弟子。
熱血気味で騙されやすく、その性格が災いとなって度々トラブルを起こしてしまう。
根は子供好き・お人よしのおバカ。
妖怪軍団
詳細→妖怪(カクレンジャー)
カクレンジャーの関係者
鶴姫家に仕える忍者。忍者ではあるものの、帽子を被り、ピンクの着物に黒マントを羽織った派手な格好。カクレンジャー達の前にちょくちょく現れては妙な発言をするお調子者。
カクレンジャーの先祖達
400年前に自らと共に妖怪たちを封じたカクレンジャー。秘剣・隠丸を通じて、子孫であるカクレンジャー達にドロンチェンジャーを託した。
猫丸
カクレンジャー移行用のバス、または基地に相当するもの。妖怪の一種で意志を持っているため、猫の鳴き声を上げたり、噛みつき攻撃や大砲を出現させてカクレンジャーをサポートすることもある。透明化や飛行能力などの妖術を行使できる。排気ガスは出さないという設定で、ナンバーは「品川56・ご・56-56」。
また、クレープ屋の屋台としても機能する。
種族は妖怪なのだが、妖怪軍団のように人間の憎しみから生まれた存在なのかは謎である。ザシキワラシと同様に人と共存する道を選んだ個体なのかもしれない。
太郎・次郎
鶴姫家に仕える双子の忍者。大魔王によって犬にされる。
ブン
三太夫の弟子で、謎に包まれた少年。犬状態の太郎と次郎を従えている。
その他
本編の実況や妖怪の解説などを悠々として語っている。
本編には関わりを持たないが、時折とばっちりを喰らうことがある。
しかし、解説役でありながら主役陣に劣らぬほどに目立っていたためスポンサーからクレームが付き、第2部からは登場しなくなってしまった(それ以後は役者達が解説役を務め、妖怪は原則自己紹介となる)。
巨大戦力
五体の巨大獣将が合体した姿。三神将の「力」を司る存在。
必殺技は燃え盛る炎の剣で敵を斬る『火炎将軍剣』。
それぞれのドロンチェンジャーのメダルから具現化された、格闘型の巨大獣将。
指示に従って動いたり、また、同化してカクレンジャー自ら動くことが可能。
巨大なハヤブサに似た白き鳥。三神将の「心」を司る存在。
羽から弾丸を放つ。他の神将と合体することができる。
五体の超忍獣が合体した姿。三神将の「技」を司る存在。
歴代戦隊でも珍しいレッドのパーツが胴体や頭部を担当しない合体をする。
自分の体の大きさを自在に変化できるニンジャマンが巨大化したもの。
「青二才」という禁句を出せばたちまち怒りに震え、サムライマンとなる。
音楽
主題歌
作詞:冬杜花代子/作曲:都志見隆/編曲:山本健司/歌:トゥー・チー・チェン
OPテーマ。メロディに拍子木などの和風の要素を加えている。
戦隊のOPである事には違いないが、歌詞の内容は本編とあまり関係のないカオスな物になっており、「あれはなんなんじゃなんじゃ」という忍者に引っ掛けたフレーズや、「ブラックホールに消えたやつがいる」という歌詞が印象的。
作詞:冬杜花代子/作曲:都志見隆/編曲:山本健司/歌:トゥー・チー・チェン
EDテーマ。これまでの戦隊とは打って変わってED映像は敵組織視点であり、序盤に登場した妖怪が総登場する。
これも現在は定番となったダンスEDの一つであるが、なんと戦隊メンバーは踊らないというイレギュラーな立ち位置にある。
挿入歌
- 気合百発!カクレンジャー!!
作詞:横山武/作曲・編曲・歌:樫原伸彦
- イントゥ デンジャー カクレンジャー
作詞:八手三郎/作曲、編曲:川村栄二/歌:宮内タカユキ
- 鶴姫! 強さは目にも美しい
作詞:冬杜花代子/作曲・編曲:樫原伸彦/歌:佐々木真里
- 必殺ファイタークラッシュ!!
作詞:横山武/作曲、編曲:川村栄二/歌:樫原伸彦
- 走れ! 猫丸
作詞:渡辺なつみ/作曲・編曲:つのごうじ/歌:つのごうじ、ピタゴラス
- 星よ、にじむな!
作詞:里乃塚玲央/作曲:瑞木薫/編曲:川村栄二/歌:宮内タカユキ
- 黒の貴公子
作詞:冬杜花代子/作曲:松澤浩明/編曲:松澤浩明、つのごうじ/歌:×10
- 忍者でいこう! デデンのデン
作詞:八手三郎/作曲・編曲:川村栄二/歌:宮内タカユキ
- 無敵将軍、只今参上!
作詞:八手三郎/作曲:瑞木薫/編曲:石田勝範/歌:宮内タカユキ
- 出たぞ! 隠大将軍!!
作詞:八手三郎/作曲:小杉保夫/編曲:石田勝範/歌:影山ヒロノブ
関連作品
- 『劇場版 忍者戦隊カクレンジャー』
1994年4月16日公開。東映スーパーヒーローフェアの一編として上映された本作の劇場版作品。
1996年3月8日発売のVシネマ。次回作『超力戦隊オーレンジャー』とのクロスオーバー作品。
関連イラスト
関連タグ
五星戦隊ダイレンジャー→ 本作 →超力戦隊オーレンジャー
忍風戦隊ハリケンジャー:同じく忍者戦隊。
手裏剣戦隊ニンニンジャー:同じく忍者戦隊。⇒第7話:春のニンジャ祭り! また、カクレンジャーOPの歌詞に「にんにんじゃ にんじゃ」という台詞がある。今となってはこれにしか聞こえない。
エイリアンレンジャー パワーレンジャーでの名称。
星川竜(科学戦隊ダイナマン)、ハルカ(光戦隊マスクマン)、ハミィ(宇宙戦隊キュウレンジャー):いずれもメンバー唯一の忍者。(前者の二人は地球の忍者一族の末裔、後者1人は宇宙の忍者一族。)
劇場版「199ヒーロー大決戦」でニンジャレッドの声を小川氏が演じた。
第40話:寝隠神社にてニンジャマンが封印されたと思しき壺が登場した。
第45話:壺に封じ込まれていたニンジャマンの封印が解かれた。また、終盤では鶴姫も登場した。
鶴姫役の広瀬仁美がヒロイン役で出演した東映不思議コメディシリーズの最終作。
カクレンジャー内で「おしおき三姉妹」という同窓会的なエピソードが作られ、同じく主役の三姉妹役で共演した田中規子と石橋けいが鶴姫の幼馴染役でゲスト出演している。
どこかで聞いたような決め台詞は口走るわ、シュシュトリアンをオマージュしつつパロディネタに走った決め台詞を言い放つわ、シュシュトリアンの主題歌風のBGMが使われてるわと、いろいろとはっちゃけまくっている。