はじめに
様々な3年A組が存在しますが、こちらではテレビドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』を取り扱うものとします。
概要
2019年1月から同年3月にかけて日本テレビ系列30局の『日曜ドラマ』枠で放送されたテレビドラマ。
脚本は武藤将吾。
高校卒業まで10日を控える中、担任教師・柊一颯が突然「今から皆さんには、人質になってもらいます」と宣言し、生徒を教室に閉じ込め、半年前に自殺した女子生徒・景山澪奈のその真相の解明、そしてSNSの問題点を主なテーマとして扱った学園ドラマ。
ストーリー1回で1日の様子を描くスタイル故に、全10話が放送された。
主演の菅田将暉は民放プライムタイム帯初主演作であり、念願叶っての教師役である。
生徒役には永野芽郁・川栄李奈・福原遥・上白石萌歌・神尾楓珠・萩原利久など新鋭気鋭が顔を揃えている。
その他の出演者は椎名桔平・田辺誠一・神尾佑・大友康平ほか実力派俳優が名を連ねている。
突如教師が生徒を監禁するという衝撃的な展開や、順を追って明るみに出る自殺した生徒の死の真相、近年問題となっているフェイクニュースや不適切動画等といったSNSに関する問題を取り扱った内容、そして主人公である柊の真っ当な教師像から放送当時の巷では反響を呼んだ。そしてこの時間帯の日テレドラマにしては2桁を稼ぐ回が多く、1桁台だったのはわずか1回(ちなみに第4話。なお、これ以前の成功作であった「デスノート」でさえも1桁を2回記録した)のみだった。最終回で本作最高視聴率15.4%をマークしたものの、平均視聴率は11.5%と、平均視聴率11.8%の「デスノート」に僅かに及ばなかったが、第15回コンフィデンスアワードではドラマ賞を、ザ・テレビジョンがおくる第100回ドラマアカデミー賞では脚本賞を、それぞれ受賞している。
同年10月には、本作の半年後が舞台となる『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』が放送され、本作からの登場人物も一部登場した。
ところで……
本作の脚本を手掛ける武藤は、『仮面ライダービルド』のメインライターを務めていた。
その繋がりからか、作中では菅田演じる柊一颯が「昔はアクション俳優を目指していた」「ゾクゾクさせてやるよ」と、デビュー作で演じた役を想起させる台詞を発している。
他にも特撮自体が本作の伏線になっており、この人がスーツアクター役で登場した第6話放送後は「エボルト」がTwitterでトレンド入りした。
第7話では数秒ながら「探偵戦士ダブルマスク」「今、貴様の罪を数えな」というワードが登場。
第9話では「柊、お前の罪を数えろ!」と「封筒市民」を名乗る者が劇中SNSに投稿した。ライダーキックも登場しており、完全な確信犯。
登場人物
- 柊一颯(演:菅田将暉)
本作の主人公。魁皇高校3年A組の担任教師で、担当は美術。生徒たちからは「ブッキー」という愛称で呼ばれている。卒業式10日前に突如3年A組の生徒らを人質にして立て篭もり事件を起こし、半年前に自殺した女子生徒・景山澪奈に関する真相に迫っていく。
- 茅野さくら(演:永野芽郁)
本作のヒロインポジション。3年A組の学級委員長。内向的な性格で周囲に対して粛々とした態度でいることからクラスメイトたちから半ば軽蔑されていたが、柊の立てこもり事件を通じて澪奈の死の真相が明るみに出るうちに、クラスメイトと打ちとけ合い彼らとともに成長していく。
- 景山澪奈(演:上白石萌歌)
本編の半年前に自殺した3年A組の女子生徒。オリンピックに出場が期待されるほどの実力を持つ水泳選手だったが、ある時ドーピング疑惑が掛かり次第に周囲から孤立していき、最終的には自殺に追い込まれた。しかしその死は現代社会に関する大きな問題点が絡んでおり、柊はそれを明るみにするために立てこもり事件を起こす。
余談
前述した菅田氏や前川氏だけでなく、本作には東映特撮作品出演経験者が多い。その例として、神尾佑氏は『仮面ライダーooo』にて真木清人役を務め、篠井英介氏は『鬼ヶ島の戦艦』にて、オニ一族の長兄クチヒコ/ゴルドラ役を務めた。
また、本作の後に出演するパターンも存在しており、新條由芽氏が『魔進戦隊キラメイジャー』で速見瀬奈役を務め、若林時英氏は『Over Quartzer』で牛三役を務めた。
なお、チョイ役ではあったものの、フェイク動画内の景山に扮した女子高生役を演じた川津明日香氏はその後『仮面ライダーセイバー』のヒロイン・須藤芽依役を務めた。
関連タグ
日本テレビ 日曜ドラマ 菅田将暉 学園ドラマ SNS ネットイナゴ
さぁ、お前の罪を数えろ!…ある意味、主演の中の人が本作にて世界相手にやった事。
家族ゲーム:2013年版は本作と同じく武藤将吾が脚本を務めた。また、2013年度版に出演していた西本銀次郎が本作にも出演している。